ジャム特集

ジャム特集:スドージャム 「100%フルーツ」好調 最適な糖度にリニューアル

菓子 2020.05.20 12053号 11面

スドージャムの19年12月期実績は、前年比微減で着地した。今期19年12月期1~4月の実績は、4月の売上げが5月大型連休の影響で前年比大幅増となっている。同社の成長をけん引する「信州須藤農園」ブランド「100%フルーツ」は好調に推移した。小容量サイズが安定成長したことに加え、430gシリーズは依然好調を持続したことが寄与した。紙カップは、素材の産地や品種、品質にこだわった〈ちょっと贅沢毎朝カップ〉シリーズは堅調に推移したが、「毎朝カップ」シリーズは苦戦。大容量瓶ジャムも苦戦した。

信州須藤農園ブランドでは、ブランド価値向上と認知度拡大を目的に、19年4月7日に東京・清澄白河で情報発信力が高いインスタグラマー80人を招き、「ジャムセッション〈部屋とジャムと私〉~Presented by 信州須藤農園」を初開催。イベントでは、ジャムになぞらえた音楽とのコラボレーションをグッド・フィーリン・ミュージックを奏でるヒックスヴィルとDJは、松田“CHABE”岳二氏、橋本徹氏が担当。料理家の真藤舞衣子氏による、信州須藤農園の一押しジャム「旬の雫」を使った料理を提供。さらに、ヒックスヴィル・真城めぐみ氏、ミュージシャンの猫沢エミ氏、真藤氏によるジャムの思い出トークショーも行った。1回目の好評を受け、2回目を6月23日に開催し、好評を博した。信州須藤農園ブランドの「旬の雫」は高付加価値商品として販売を継続強化する。

ヨーグルトに最適な品質に仕上げた「ヨーグルトが恋するジャム」は、18年3月に新製品の「ザクザク国産りんご」を投入すると同時に、既存品も含め、腸内細菌のエネルギー源であるオリゴ糖を加えるなどのリニューアルを実施したことが寄与し、堅調に推移した。

20年の戦略は、主力の「信州須藤農園」ブランド「100%フルーツ」の品質を向上しリニューアル発売した。従来は糖度を統一していたが、今回のリニューアルでは、使用するフルーツに合わせ最適な糖度を実現した。具体的には、〈ブルーベリー〉が糖度38度、〈ストロベリー〉が同37度、〈マーマレード〉が同37度、〈アップル〉が同35度、クランベリー〉が同39度、〈サワーチェリー〉が同43度、〈瀬戸内レモン〉が同39度となる。

紙カップジャムの「毎朝カップ」シリーズは、フルーツのシズル感をより感じさせるデザインに変更した。

プロモーションは、3月1日から5月31日まで、「信州須藤農園100%フルーツ春のプレゼントキャンペーン」を展開。消費動向がモノ消費からコト消費に変化する中、一昨年からキャンペーンも非日常体験ができる高級ホテルの宿泊券などが当たるものにブラッシュアップした。なお、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、感染拡大防止対策として、A賞の「ヒルトンホテル・パティシエによるプレミアムスイーツビュッフエ」は中止とし、代替景品として、「信州紅玉りんご」を使用した最上級ジャム「APPLE JAM NOUVEA」3本セットを送る。

19年4月25日に新たな取組みとしてスタートした、長野県松本市のプリン専門店「信州プリン工房」は、直営店舗をきっかけとして今後もジャムの素晴らしさ、ジャムの可能性を消費者へ直接届けるブランド展開を視野に入れる。同社は、「ジャムは、パンと食べるもの」という一般的な考え方だけでなく、もっとさまざまなシーンでジャムのおいしさを楽しんでほしいという思いから、ジャムの新たな可能性を探っている。その一環として、果肉感たっぷりのジャム「コンフィチュール」と「白いプリン」とをマリアージュさせた、「信州プリン」を開発した。現在は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策で、時短営業を行っている。(青柳英明)

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