昆布茶特集

水産加工 2019.10.07
昆布茶特集

 伝統産業である昆布茶市場は今秋も需要期が到来している。日本特有の嗜好(しこう)品であるほか、「最古のインスタント飲料」として知られる同市場だが、近年では飲用需要の停滞を料理用途がカバーする構図が続く。一方で、アイス昆布茶やフレーバー昆布茶など飲用需要の通年化に向けた取り組みも目立ち、市場は安定傾向を続けながらも変化を含む流れにシフトしているといえるだろう。市場規模は家庭用で50億円強を長年継続しているが、料理用途の拡大に伴い、消費構造も大きく変化。また、原料高騰を背景にコスト増の波が押し寄せ、価格改定を含めた価値訴求が望まれている。(村岡直樹、徳永清誠、浜岡謙治)