なめ茸・山菜加工特集

農産加工 2020.06.24
なめ茸・山菜加工特集

 「ご飯のお供」の定番、なめ茸。値頃な価格帯、ストック需要に応える保存性などを強みに半世紀以上、家庭の食卓を中心に親しまれている。食の多様化や「コメ離れ」で消費基盤は軟弱になっているが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う内食化の強まりで引き合いが強まるなど、潜在需要は健在だ。ただ、製造コストや物流費が軒並み上昇する一方で小売側の低価格要求は根強く、市場では廉価な中国産製品がシェアを伸長。普及、拡大の推進力だった「安さ」に、収益改善や高付加価値化を阻まれている。こうした中、メーカー各社はなめ茸の新しい価値づくりに取り組んでいる。目指すのは、「ご飯のお供」から踏み出す用途の拡張だ。(長野支局長=西澤貴寛)