米菓特集
2020年(1~12月)の米菓市場は、生産金額ベースで2900億円弱の前年比微増で着地したとみられる。食品需給研究センター調べの生産量は、あられが前年を上回り、せんべいが前年割れとなりトータル1.1%減だったが、民間調査会社のデータでは、小売金額ベースで3%ほど上回った。
各社取材したところ、土産や百貨店、コンビニエンスストア(CVS)は苦戦したが、食品スーパー(SM)・ドラッグストア(DgS)は大幅増加の傾向が見られ、チャネルごとのデータで差が見られる。また、商品アイテムの絞り込みによる生産集中や販促減少で、生産量と小売金額にかい離が見られたようだ。
カテゴリーでは、特に外出自粛で家飲み・宅飲みによるつまみ需要が増加しており、柿の種や小袋アソート商品が好調。また、つまみだけでなく、おやつにも小腹満たしにも活用され、多様な使われ方でその価値が見直された。迎えた21年は、ニューノーマルといわれる新常態の環境が続き、つまみニーズは継続しそうだ。定番・ロングセラー商品の引き合いも強い一方で、大型の新商品は今春見られない。ただ長年、米菓業界の課題だった若年層へのアプローチは、各社で新しい切り口に挑戦する姿勢が見られ、長い目で見れば21年がターニングポイントの年となる可能性が出てきた。(山本大介)
-
◆米菓特集:20年、おつまみ需要けん引し微増 21年は若年ファン獲得の分岐点
菓子 特集 2021.03.032020年(1~12月)の米菓市場は、生産金額ベースで2900億円弱の前年比微増で着地したとみられる。食品需給研究センター調べの生産量は、あられが前年を上回り、せんべいが前年割れとなりトータル1.1%減だったが、民間調査会社のデータでは、小売金額ベー…続きを読む
-
米菓特集:亀田製菓 つまみ系大幅伸長 主力「柿の種」話題喚起
菓子 特集 2021.03.03亀田製菓の国内米菓事業4~12月売上高は、前年比1.1%減の613億8700万円だった。単体米菓の主力品「亀田の柿の種」「つまみ種」などつまみ系商品が大きく伸長しており、百貨店向け商品や土産物商品を除けば市販品は伸長した。新規需要創出を目指す商品とし…続きを読む
-
米菓特集:三幸製菓 次世代へ接点強化 スリムパッケージPR
菓子 特集 2021.03.03三幸製菓の前期売上高(20年9月期)は、前年比微増の559億円となった。今期は、コアな客層の50~60代向け施策を引き続き重視しながら、今まで以上に20代前後の若い次の世代へプロモーション活動を強化する方針で、通期売上高600億円を目指す。 同社は…続きを読む
-
米菓特集:岩塚製菓 新生産体制を構築 強みのもち製品に注力
菓子 特集 2021.03.03岩塚製菓は1日から、国産米100%の表記を「日本のお米100%使用」に順次変更していく。海外でも“日本産”を分かりやすくする。今年は本社の移転や製造開発拠点「BEIKALab」「長岡新工場」を本格稼働し新たな体制となる。既存トップ6ブランドに次ぐ、も…続きを読む
-
米菓特集:栗山米菓 「鬼滅」コラボ好調 前年超え200億円目指す
菓子 特集 2021.03.03栗山米菓の今期(20年4月~21年1月)は、微増で推移し、通期も前年超えの200億円超を目指す。春夏は、引き続きキャラクターとのコラボなどで米菓市場に話題性を創造。さらに、健康系米菓を引き続き強化するため、新商品を投入。21年度もさらなる成長を目指す…続きを読む
-
米菓特集:越後製菓 定番比率引き上げ 「ふんわり名人」が進化
菓子 特集 2021.03.03越後製菓の米菓事業は、今年も「ふんわり名人」「うまい!堅焼き」「かちわりの種」シリーズに最注力する。21年3月期は前年比1.7%増の59億5000万円の計画を達成。新年度は引き続き定番比率の引き上げを図ると同時に、今秋にも新商品を投入するなど前年超え…続きを読む
-
米菓特集:阿部幸製菓 開発型企業推進を 新価値実現と人材開発
菓子 特集 2021.03.03阿部幸製菓は今期、コロナ禍で社会が大きく変化している中で「新しい価値の実現」と「人材開発」の二つの大きな柱を強化する。開発型企業をより推進することで、「他力本願ではなく自らの技術や行動力でチャンスを生み出す」(阿部俊幸社長)企業像を描く。今期は、主力…続きを読む
-
米菓特集:ブルボン “洋風”活性化図る 「羽衣あられ」60周年記念品投入
菓子 特集 2021.03.03ブルボンは、今後もコロナ禍が続くことが予想される中で「チーズおかき」「味サロン」の洋風米菓の活性化に注力する。健康特化の新商品開発にも取り組む方針。さらに21年度は「羽衣あられ」60周年を迎え、記念商品を発売する計画。 米菓市場全体については、巣ご…続きを読む