4月20日。今日はジャムの日
4月20日は日本ジャム工業組合が制定したジャムの日。長野県北佐久郡三岡村の塩川伊一郎氏が1910年(明治43年)4月20日に苺ジャムを明治天皇に献上したことに由来する。
中国やエジプトからの輸入が増えているジャム
ジャムは、前処理した原料に適量の砂糖を加えて一定濃度まで煮熟して仕上げる。ジャムが凝固するのは、果肉中のペクチンと酸および加えた砂糖の3成分が一定の割合になった時にゼリー化するため。したがって、原料の種類によって加糖率を決めるが、通常ペクチンや酸を添加して調整する。煮熟は二重釜で行われているが、大量生産する場合は真空釜が使用される。プレザーブスタイルは果粒をある程度保持するため、原料の選別、煮熟の方法に特別の配慮が必要である。マーマレードは、かんきつ類の皮をうすくスライスして、その果汁とともにゼリー化した製品である。
イギリス・フランス・アメリカなどからの輸入とともに、かつて1970(昭和45)年代にはブルガリアやルーマニアなどの東欧諸国からまとまった量の輸入がなされていたが、品質面で日本の市場には受け入れられず、これらの東欧諸 国からの輸入は僅少になった。今日では、フランスなどの西欧諸国からの輸入が継続している一方で、中国、エジプトからの輸入が増加している。年間輸入量は1万t弱であり、うち中国が40%程度、エジプトが20%強、フランスが 20%弱の構成になっている。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:沼尻光治、公益社団法人 日本缶詰協会 金村宣昭))