長野・山梨地区新春特集
新型コロナウイルスの猛威が続く中で明けた2021年。長野、山梨両県の食品業界も、柱の観光需要や業務用関連を中心に深刻なダメージを背負ったまま、厳しい船出となった。本紙が行った域内食品業界へのアンケート調査で、今年の抱負・期待に寄せられたのは「コロナの収束」が圧倒的に多数。自助努力だけでは到底及ばない難問に、悲痛な願いが向けられている。いまだ出口が見えないコロナ禍だが、事態の長期化に伴った「ウィズ・コロナ」、消費・市場環境の変化を見据えた「アフター・コロナ」への対応は、域内業界にとっても避けられない課題だ。想定される買い物頻度の低下や通販・宅配の利用といった「ニューノーマル」の消費・購買スタイルは、少子高齢化が著しく進む地域社会で遠からず求められたであろう形ともいえる。
「近い将来」が前倒しとなった格好の「ポスト・コロナ」の新時代に、どう向き合っていくのか。「売上げ、利益、成長、すべて互いが幸せになる手段であり、目的ではないことを知るべき。会社の『あり方』について関心が高まると思う」(製造)。各社は感染拡大防止に加え厳しい経営・事業環境とも戦いつつ、内食の多様化に向けた商品開発、リアルとネットの横断的な商品展開、地域密着の強みを生かした産学官連携の新ビジネス構築などに取り組む構えだ。(長野支局長=西澤貴寛)
-
◆長野・山梨地区新春特集:ポスト・コロナ 新たな道探る商品・チャネル
特集 総合 2021.01.13新型コロナウイルスの猛威が続く中で明けた2021年。長野、山梨両県の食品業界も、柱の観光需要や業務用関連を中心に深刻なダメージを背負ったまま、厳しい船出となった。本紙が行った域内食品業界へのアンケート調査で、今年の抱負・期待に寄せられたのは「コロナの…続きを読む
-
長野・山梨地区新春特集:コロナ禍、厳しい業績 半数超が今期減収・減益見通し
特集 総合 2021.01.13調査は、長野・山梨両県内の食品関連企業約80社を対象に、20年11~12月にかけて書面アンケート、聞き取り取材などで実施。45社(製造33社、卸7社、小売4社、外食1社)から回答を得た。 ●ウィズコロナ・アフターコロナ対策 まとめ買い傾向の強まり…続きを読む
-
長野・山梨地区新春特集:小売流通=市場弱体化、「持続」へ再構築必須
特集 小売 2021.01.13甲信エリアの食品マーケットは、人口減少が進む中で業態を超えたオーバーストアが進む。スーパー(SM)チェーンは長野のツルヤ、山梨のオギノと両県トップが盤石の基盤でけん引するが、ナショナルチェーンやローカルチェーンのディスカウントストア、出店ラッシュが続…続きを読む
-
長野・山梨地区新春特集:地域卸=機能磨き新成長軸確立へ
特集 卸・商社 2021.01.13ともに観光立県を掲げる長野、山梨両県の中間流通業にとって、コロナ禍のダメージは業務用関連を中心に深刻さを増している。昨夏から始まった国の「GoToトラベルキャンペーン」で、「ほぼゼロベース」(関係者)だった観光需要が上向いたものの、昨年末からの全国一…続きを読む
-
長野・山梨地区新春特集:農産加工=新たな商品・販路へ「脱却」「進化」
スプレッド 特集 2021.01.13リンゴや桃、ブドウ、トマト、レタス、わさびなど、全国生産量のトップ3を占める果実・野菜が数多い甲信エリア。多彩な農産物を原料とした加工食品製造業は、地域の食品産業を黎明期からリードしている。 コロナ禍に揺らいだ20年は、外出自粛に伴う内食化が進み、…続きを読む
-
長野・山梨地区新春特集:信州そば=乾そば再評価 ECチャネル拡販進む
麺類 特集 2021.01.13そばの一大ブランド「信州そば」も、コロナ禍の影響を大きく受けている。 観光ニーズが大きなウエートを占める外食、土産品関連では停滞が続くが、内食化の強まりで、乾麺・乾そばの動きが好調。コロナ自粛がスタートした昨春は、TV番組で十割、八割といったそば粉…続きを読む
-
長野・山梨地区新春特集:味噌・醤油=「おうち時間」見直しに手応え
調味料 特集 2021.01.13味噌・醤油などの発酵食品も甲信エリアを代表する食の一つ。特に「信州味噌」の地元・長野県には大手から中小、「蔵」規模の醸造場まで約100の味噌メーカーがひしめき、全国出荷量に占める県のシェアは約50%。 コロナ禍に揺れた20年、前半戦は即席味噌汁、後…続きを読む