生麺・冷凍麺特集
生麺・冷凍麺特集:生(チルド)麺=「ラーメン」好調 高価格帯が拡大
生(チルド)麺市場は家庭用市場の需要の底上げに取り組む。20年度(20年4月~21年3月)家庭用市場は、コロナ禍による需要急増で、前年比2桁増で伸長した。要因はラーメン、焼そばなどすべてのカテゴリーで前年を上回ったため。21年は大きく成長した裏年となるため、前年との比較では厳しい状況となる可能性はあるが、市場活性化に向けた新商品の投入などで、通期着地は前年並みを目指していく。
家庭用チルド麺市場は20年に大きく市場が拡大した。中でも250円以上の高価格帯のラーメン、つけ麺、混ぜ麺などのラーメンカテゴリーが好調で市場をけん引した。21年はコロナ禍が一巡して、市場全体は同1割程度の減少が予想されている。
4~7月の販売状況(本紙推定)は、家庭用チルド麺全体で前年比1桁後半の減少で推移している。ただし、19年比では、2桁増となっていることから、ニーズは高止まりしているといえる。
全体が減少しているものの、ラーメンカテゴリーは全体よりも堅調に推移する。ラーメンカテゴリーでも、250円以上の高価格帯の商品群と、つけ麺、混ぜ麺は前年から好調を維持している。これらはコロナ禍で外出自粛などで、外食のラーメン店の代替需要として、若年層などのチルド麺の新しい需要層を獲得しているようだ。
焼そばカテゴリーは、前年に大きな販売実績を残したため、4~7月で見ると3食入りが伸び悩んでいるが、2食入りが着実に売上げを獲得している。また、8月上旬までは、気温の上昇したため、冷やし中華などの夏物アイテムが伸びているという。
課題は、簡便性で市場を拡大してきた即食タイプだ。コロナ禍で内食化が進む中で、手作り派が増えていることを背景に、簡便性の価値が低下している。ただし、コロナ禍の生活が一巡して、調理疲れなど新しい生活スタイルも生まれていることから、引き続き即食タイプの利便性を訴えていくことで、再活性化を図っていく。
秋冬の商品展開について、主要メーカーは需要拡大に向けた取組みを行う。
シマダヤは、春夏に引き続き「品質」と「ブランド」を中心に、5K(健康・簡便・高品質・経済性・買い置き)を基軸に品質向上と付加価値化と新商品を投入する。
東洋水産はチルド麺の中核「マルちゃん焼そば 3人前」の販売拡大と、「品質」と「多様性」をテーマにラーメンカテゴリーの売上げ拡大を図っていく。
日清食品チルドは環境対応や本格商品の拡大、簡便・個食・完結商品の再活性化を図りつつ、今年発売25周年を迎える「行列のできる店のラーメン」に注力する。(久保喜寛)
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