手作業で行うソバの実の収穫。25年2月末ごろ、タイ北部パヤオ県で(山口薫さん提供)
タイ最北端チェンライ県の農村で日本そばを栽培し、バンコク一円のそば店などに供給を続けてきた井上和夫さんが75歳で亡くなってから3年余り。止まっていた出荷が今年から再開した。跡を継いだのは、お隣チェンマイ県で地元産の大豆を使って豆腐を作っている山口薫さん(60)。そばを愛するタイ人や在タイ日本人の熱意に押されて、ソバ栽培も手掛けることになった。2月末から3月初めにかけて上がった初収量は約3t。今秋にも始まる次期種まきでは、倍増の6tの収穫を目指す。