塩特集
塩特集:“新しい日常”の熱中症対策 水分・塩分の定期摂取を
新型コロナウイルス感染防止対策により“新しい日常”での熱中症予防の実践が求められている。環境省は7月から「熱中症警戒アラート(試行)」を関東甲信地方で先行的に実施。厚労省もコロナ禍での熱中症予防行動のポイントを公開した。塩に関する企業や団体がその垣根を越えて連携し、塩に関する情報発信を行う「塩と暮らしを結ぶ運動(くらしお)」の熱中症予防に関する取組みも高く評価され、適度な水分・塩分摂取の重要性の認知度が広まってきた。
高温多湿下でのマスク着用は、熱中症のリスクが高まる恐れがある。体温調整が困難で、呼吸中に含まれる水蒸気により喉の渇きに気付きにくくなるためだ。水分や塩分を摂取するタイミングを逸して熱中症になる危険性をはらみ、今年の夏は例年以上に熱中症予防に対して注目が集まっている。
こうした中、環境省は熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境となることが予測される際に、国民の熱中症予防行動を効果的に促すための「熱中症警戒アラート(試行)」を7月1日から実施している。今年度は関東甲信地方の1都8県で先行的に実施し、来年度からは全国展開する予定だ。
また、厚労省では(1)屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合にはマスクをはずす(2)のどが渇いていなくてもこまめに水分・塩分補給を心がける(3)エアコン使用時もこまめに換気する–などの熱中症予防とコロナ感染防止を両立させる新たな行動様式を訴求する。
塩業界でも積極的な活動がなされている。くらしおは、公式ホームページのコンテンツやクイズキャンペーンを通して熱中症の予防と対策に関する情報を発信する。「熱中症予防声かけプロジェクト」と連携した取組みは引き続き行い、各自治体に予防対策啓発のうちわ10万枚、ポスター1000枚を無料配布して熱中症予防を呼びかける。