東北乾物・乾麺特集
●加工メーカー、原料確保に苦慮
農産・水産乾物は天産物であり、出来不出来はその年の天候に左右される。温暖化の影響で近年は不漁、不作が続いている。産地では生産者が減少していて、相場の上昇に拍車がかかり、加工メーカーは原料手当に苦慮させられている。国分東北では留め型商品「山海の郷」の宮古産だし昆布を2年前に終売した。スーパーでは通路を挟んで棚にあれだけ並んでいる乾物だが、手を伸ばす客は少ない。いくら目的買い商品であっても値頃を外すわけにはいかない。産地事情と消費者の求めるものをさまざまな角度から見直す時期に来ており、メーカー、卸の声をもっと売場に反映してよいだろう。
乾麺は好調で来たが、7月に入ってからの豪雨、長雨で一服感もある。今期は巣ごもり需要に加え、昨年が冷夏で不振だったこともあり、国分東北が6月まで前年比27.9%増、日本アクセス東北エリアが5月まで同38.7%増で推移。NB商品の欠品に対し、地元メーカーで代替の対応がとられているほどだ。ただ、お盆過ぎれば秋冬の棚替えになり、残る短い商戦でできるだけ成果を上げたい乾麺業界だ。(東北支局長=三沢篤)
-
◆東北乾物・乾麺特集:メーカー・卸の施策反映した乾物売場へ
特集 総合 2020.08.12●悪化たどる産地 加工メーカー、原料確保に苦慮 農産・水産乾物は天産物であり、出来不出来はその年の天候に左右される。温暖化の影響で近年は不漁、不作が続いている。産地では生産者が減少していて、相場の上昇に拍車がかかり、加工メーカーは原料手当に苦慮させ…続きを読む
-
東北乾物・乾麺特集:コープ東北サンネット事業連合 乾麺、単協品揃え重視
特集 小売 2020.08.12◇コープ東北サンネット事業連合店舗商品本部加工食品部門 コープ東北サンネット事業連合店舗商品本部加工食品部門での乾物ライン前期は、数量で農産前年比2.4%減、金額で同1.8%減。水産は金額同0.8%増、数量同1.6%増。海苔は金額同1.8%増、数量…続きを読む
-
東北乾物・乾麺特集:ヤマザワ 収益改善に棚割見直し
特集 小売 2020.08.12◇ヤマザワ・グロサリー商品部一般食品・酒類部門 大沼弘樹マネジャー ヤマザワの乾物の前期(2019年3月~20年2月)の売上げは、売数で前年比4.3%減、金額同1.3%減。傾向としてはダウントレンドの商品が多いが、水産乾物は売数同5.3%減だったが…続きを読む
-
東北乾物・乾麺特集:国分東北 簡便・健康を軸に喚起
特集 卸・商社 2020.08.12◇国分東北マーケティング部商品課 2019年度の国分東北の乾物実績は、水産前年比4.7%減、農産同9.2%増、全体で同1.3%増だった。海産では昆布の減産から価格改定した。原料確保が第一で、落ち込んでいる消費の部分に目がいかないのが現状。価格でやは…続きを読む
-
東北乾物・乾麺特集:山形丸魚 不漁と減産で価格高騰
水産乾物・塩蔵他 特集 2020.08.12山形丸魚の乾物工場の昨年実績(19年4月~20年3月)は、前年比5.2%減だった。主要商品は棒タラ同12%減、昆布加工品同8.6%増、早煮昆布同9.2%減、水カスベ同27.8%減、スルメ加工品同6.7%増、真カスベ同22.9%増。 水カスベの落ち込…続きを読む
-
東北乾物・乾麺特集:瀬川勝雄商店 納豆汁の具も近々登場
農産乾物 特集 2020.08.12瀬川勝雄商店は、今期に入り、新型コロナの影響で売上げは伸びている。得意先で中小スーパーが多く、乾麺などの備蓄型の注文が多かった。ただ、品揃えが乾物中心だから、即席麺やパスタはほとんどなく、大きな数字にはなっていない。逆にマイナスでは、海苔などは行楽需…続きを読む
-
東北乾物・乾麺特集:日本アクセス 加工昆布の訴求に注力
特集 卸・商社 2020.08.12◇日本アクセス東日本営業部門南東北支店 日本アクセス南東北支店の2019年4月から20年2月までの乾物実績は、前年比3.3%減、全国では同9.2%増で好調だった。東北エリアでは帳合変更があったので単純に前年比にはならない。 低迷している中で加工海…続きを読む
-
東北乾物・乾麺特集:山形屋商店 口径半分の新商品投入
農産乾物 特集 2020.08.12山形屋商店の仙台麩は太さが大体5cmから6cmで、長さも料理に合わせて長く切ったり、短かったりと余り気にせず使われていた。しかし現在は短めに使われ、スライス済み商品は18mm、14mm、9mmと3タイプあり、調理の手間が省けると、スライスタイプで真空…続きを読む
-
東北乾物・乾麺特集:白子仙台支店 個食・和食・朝食を提案
水産乾物・塩蔵他 特集 2020.08.12白子仙台支店の前期売上げは前年比1%増だった。昨年6月より値上げを実施。ここ数年、海苔の高騰が繰り返されることで、価格改定によって売価変更の末端消費者への浸透に時間がかかると思われた。 ただ、下期海苔の需要期に当たる秋の行楽シーズン初め、年末、節分…続きを読む
-
東北乾物・乾麺特集:はたけなか製麺・佐藤秀則社長 創業130年・白石温麺の先…
麺類 特集 2020.08.12白石温麺で知られる東北の有力麺産地・白石市のはたけなか製麺が創業130年を迎えた。初代佐藤善六氏が手延べ温麺を始め、現社長の秀則氏は5代目。大手食品メーカー、量販店勤務の経験を生かした商品づくり、流通対応、組織づくりに手腕を発揮してきた。白石の麺業界…続きを読む
-
東北乾物・乾麺特集:後文 手延べパスタで新需要開拓
麺類 特集 2020.08.12稲庭うどんの後文は受注急増で、3、4月は前年比15%増という数字をみたものの、5月に入ってからは収まった。また、昨年4月には輸出が伸びたが、今年はキャンセル続きで落ち込んだ。「乾麺が伸びているとはいうものの、低価格帯の商品に需要が集まり、稲庭うどんは…続きを読む
-
東北乾物・乾麺特集:稲庭うどん小川 オイシックスと熱風乾燥麺
麺類 特集 2020.08.12稲庭うどん小川は、新型コロナの影響で3月、4月にかけて稲庭うどん小川も首都圏市場中心に前年比3倍の注文が入った。ただ、手延べであり製造に日数がかかるため、徳用タイプは注文の半分程度の対応にとどまった。4月決算だが、前期は売上げ、利益ともに厳しく前年並…続きを読む
-
東北乾物・乾麺特集:小山製麺 岩手3大麺の販売先広がる
麺類 特集 2020.08.12小山製麺の昨年度売り上げはほぼ前年並み、当期純利益は前年比27%増となった。白物、半生製品、PB商品が同10%増と好調だった一方で、ご当地ラーメン類や半生ギフトが同10%減と苦戦した。売上構成比は乾麺3割(白物4割、そば4割、特殊品2割)、半生麺2割…続きを読む