東北乾物・乾麺特集
「伸びたのはいいが、この先どう手を打ったらいいのか、落ち込みを食い止めるのが難しい」。昨年度乾物の売上げが前年を上回ったため卸、小売の担当者は戸惑いを見せていた。特売を打って稼げるカテゴリーではない。やはり数字が実情を表している。コープ東北7生協で構成するコープ東北サンネット事業連合(コープ東北)の前期(21年4月~22年3月)は金額で農産(前年比5%減)、水産(同4%減)、海苔(同3%減)といった結果で、「手間かけて料理をつくろうという機運が下がったのでは」ととらえている。また、ユニットを重視し、大型商品で買い物頻度を減らし、さらに宅配へのシフトが進むコロナ禍の買い物行動が乾物でも現れている。もちなどは大容量が前年を上回り、小容量が減少していることなどはその現れ。(東北支局長=三沢篤)
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◆東北乾物・乾麺特集:市場縮小、年々悪化する原料事情
特集 総合 2022.08.29●手づくり機運低下か 値頃外せない小売のジレンマ 「伸びたのはいいが、この先どう手を打ったらいいのか、落ち込みを食い止めるのが難しい」。昨年度乾物の売上げが前年を上回ったため卸、小売の担当者は戸惑いを見せていた。特売を打って稼げるカテゴリーではない…続きを読む
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東北乾物・乾麺特集:コープ東北サンネット事業連合・菅原隆行氏 農水産乾物、前…
特集 小売 2022.08.29◇コープ東北サンネット事業連合 店舗商品本部加工商品部門 菅原隆行バイヤー ●深刻さ増す水産産地事情 東北7生協(コープあおもり、青森県民生協、いわて生協、コープあきた、生活共立社、みやぎ生協・コープふくしま、コープあいず)で構成するコープ東北サ…続きを読む
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東北乾物・乾麺特集:国分東北・佐藤広子氏 価格・手軽で需要生む
特集 卸・商社 2022.08.29◇国分東北 マーティング部商品課 佐藤広子氏 ●山海の郷、新商品2品投入 21年の国分東北の乾物実績は前年比で水産2.9%増、農産0.4%増、海苔4.7%増、乾物全体で2.8%増となった。好調カテゴリーは早煮昆布、ワカメ、春雨ビーフン、切り干し大…続きを読む
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東北乾物・乾麺特集:日本アクセス南東北支店 塩昆布など簡便商品伸長
特集 卸・商社 2022.08.29●大豆ミート、惣菜素材で提案 日本アクセス南東北支店は、「全国で見ると21年度の乾物POS実績は前年比0.3%減だが、東北は同0.1%増とわずかに伸びている。帰省客や催事が増えたことが乾物の売上げにも反映している。ただ、乾物の中で強弱が表れている。…続きを読む
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東北乾物・乾麺特集:山形丸魚 「なっと昆布」だし用に需要拡大
水産乾物・塩蔵他 特集 2022.08.29●棹前など軒並み値上げ 山形丸魚の今年4月から6月までの乾物工場製品出荷は、前年比で7%増だった。主力のなっと昆布が同3.4%減とふるわなかった。コロナが緩和され、ゴールデンウイークの帰省客が多かった。棒タラ、カスベといった手間のかかるものが伸びた…続きを読む
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東北乾物・乾麺特集:山形屋商店 メニュー提案に注力 原料価格の値上げに苦慮
農産乾物 特集 2022.08.29山形屋商店は、4月期決算が前期厳しかったために上向いたという。ただ最大マーケットの東北エリアが振るわず、中でもボリュームの大きい宮城県内が精彩を欠いているとする。販促で大きな力になってきた試食販売ができない影響が出ているという。「地域の特産品として認…続きを読む
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東北乾物・乾麺特集:白子仙台支店 国産・定番が基本施策 「まるでコンビニ」に…
水産乾物・塩蔵他 特集 2022.08.29白子仙台支店の海苔市場の好調カテゴリーはおにぎりタイプ、韓国海苔、卓上などで、特に韓国海苔は好調でけん引している。行楽需要の落ち込みでおにぎりが苦戦していたが、21年度前半は回復し、数字が伸びた。ただ、年末以降第6波の影響で鈍化した。 全形と用途別…続きを読む
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東北乾物・乾麺特集:カネタ・ツーワン 原料高、正念場迎える
特集 卸・商社 2022.08.29●瓶詰など簡便時短商品へシフト カネタ・ツーワンの今期売上げはスタートから厳しいという宮野智征商品部部長は「4月から6月で前年並み。原料、資材の高騰、コンテナ輸送費、さらに為替相場などは相当応える」とする。乾物では海苔を除いて中国産原料などほとんど…続きを読む
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東北乾物・乾麺特集:乾麺=はたけなか製麺 YB向け限定品好調
麺類 特集 2022.08.29はたけなか製麺の8月決算は、前年比で2桁の伸びを見込む。ただ利益は設備投資、諸経費増で落としている。工場が狭隘(きょうあい)化し、将来的な新しい製造設備、原料倉庫などの本社工場建設を検討している。 だが適地が見つからなず、じっくり検討していくという。…続きを読む
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東北乾物・乾麺特集:乾麺=千坂 「ひっぱり」広く提案
麺類 特集 2022.08.29千坂では、乾麺は白石市の松田製粉と取引が太く長い。そばの新商品に取り組む同社が今年発売した「秋保在来そば」は、固有品種のそばを使い5割配合。4月発売で商戦の時期に出遅れたが、注目する商品だとする。同社の柱ともいえるひっぱりシリーズをはじめ、広く提案し…続きを読む
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東北乾物・乾麺特集:乾麺=コープ東北サンネット事業連合 三輪素麺の取組み強化
麺類 特集 2022.08.29コープ東北サンネット事業連合(コープ東北)の22年度4~7月の乾麺をPOSデータで見ると、数量は前年比1%増、金額同5%増。値上げが出ているので金額で押し上げている。気温が前半涼しく、6月に急上昇した時に販促を強化して巻き返した。揖保乃糸で同10%増…続きを読む
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東北乾物・乾麺特集:乾麺=国分東北 ボリューム商材を計画
麺類 特集 2022.08.2921年の国分東北の乾麺販売状況は、数量が前年比で2.4%増、金額同5.9%増という結果だった。乾麺は保存品としての認知と内食機会が続いたことで、春先から揖保乃糸素麺を中心に手延べの需要が多い年だった。手延べだけでみると前年比30%増。揖保乃糸素麺は本…続きを読む
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東北乾物・乾麺特集:静岡屋・金山明弘社長 だしの魅力を八戸から
水産乾物・塩蔵他 特集 2022.08.29静岡屋(青森県八戸市)は、金山明弘社長の祖父が1954年に削り機1台で削り節製造を始め今日に至っている。削り節、煮干し、焼き干し、昆布、だしパックなど海産乾物で多くの得意先の支持を集めてきた。しかし、創業者、父が乾物に情熱を傾けていた時代とマーケット…続きを読む