緑茶特集
茶の主産地で22年産の一番茶は、国の茶販売促進緊急対策事業で在庫解消が進んだことで、前年度を上回る価格で推移し、今年は伸長を期待する声も多かった。しかし、エネルギーなどの価格高騰で大手飲料メーカーを中心に、値上げに踏み切る動きもあり、需要減退が懸念されている。また、昨今の肥料価格暴騰に伴い、生産ですら不安視する声もある。さらにウクライナ危機の長期化で、好調が続く輸出部門には暗雲が立ち込めている。(宇佐見勇一)
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◆緑茶特集:肥料価格暴騰に不安視 需要鈍化の懸念強まる
嗜好飲料 特集 2022.12.12茶の主産地で22年産の一番茶は、国の茶販売促進緊急対策事業で在庫解消が進んだことで、前年度を上回る価格で推移し、今年は伸長を期待する声も多かった。しかし、エネルギーなどの価格高騰で大手飲料メーカーを中心に、値上げに踏み切る動きもあり、需要減退が懸念さ…続きを読む
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緑茶特集:「世界お茶まつり2022」開催 コロナ禍でも盛況 飲用以外での選択…
嗜好飲料 特集 2022.12.123年に一度開かれる「第8回世界お茶まつり」がグランシップ(静岡市)で10月20日から4日間、開催された。129社8団体が出展。11万8千人が来場した。コロナ禍での開催ではあったが、行動制限がなくなり、経済活動が徐々に回復していることを受け、大いに盛り…続きを読む
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緑茶特集:「日本茶AWARD2022」開催 日本茶大賞に西海園(長崎県)
嗜好飲料 特集 2022.12.12●九州勢の勢い続く “消費者が飲んでおいしいお茶”など新たな視点から個性的な日本茶を発掘し、国内外へ発信する「日本茶AWARD2022」(NPO法人日本茶インストラクター協会/日本茶AWARD2022実行委員会主催/日本茶審査協議会共催)は今回で8…続きを読む
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緑茶特集:SMバイヤーに聞く カテキン効果で粉末茶など伸長
嗜好飲料 特集 2022.12.12コロナ禍に伴う健康志向の高まりで緑茶に含まれるカテキンが持つ抗酸・抗菌や代謝機能活性化の作用などが、世間では多く注目されている。特に「体脂肪を減らす」「抗菌化作用あり」など、健康効果をうたった粉末茶などの伸長が顕著で、健康を意識した商品の人気が高くな…続きを読む
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緑茶特集:SMバイヤーに聞く=静鉄ストア・瀧行彦氏 独自性PBを展開
嗜好飲料 特集 2022.12.12◇静鉄ストア 商品部デイリーグロサリー課 瀧行彦氏 ●地元に根差した商品を 静鉄ストアの今期(23年3月期)の緑茶カテゴリーの業績は前年度比、微減で推移し、苦戦が続いている。しかし、今期、当社はPB(プライベートブランド)商品の充実に努め、ここま…続きを読む
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緑茶特集:SMバイヤーに聞く=山信商店・須崎貴史氏 当社しかない売場づくりを
嗜好飲料 特集 2022.12.12◇山信商店 ドライバイヤー 須崎貴史氏 ●高品質・お値打ち同時に 愛知県豊田市を中心に山信商店が7店舗展開しているスーパー「やまのぶ」の緑茶カテゴリーでの業績は、コロナ禍当初、カテキンの殺菌作用が着目されたことを受け、簡便さが特徴の粉末茶・ティー…続きを読む
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緑茶特集:SMバイヤーに聞く=さとう・古家和正氏 ティーバッグ大容量でお得感…
嗜好飲料 特集 2022.12.12◇さとう 食品事業部加工食品部 一般食品チームグローサリー・菓子チーフバイヤー 古家和正氏 ●リーフは利益を確保へ さとうの今期(22年度・22年2月21日~22年10月20日)の日本茶カテゴリーの実績は、前年比4%減の進捗(しんちょく)となって…続きを読む
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緑茶特集:SMバイヤーに聞く=スーパーサンシ・谷口徳彦氏 お茶の魅力を発信
嗜好飲料 特集 2022.12.12◇スーパーサンシ グロサリー部グロサリー課長 谷口徳彦氏 ●地元密着型売場づくり コロナ禍を機にカテキンが持つ殺菌作用などが注目されたことを受け、スーパーサンシでは機能性をうたった粉末茶・スティック茶や、簡便なティーバッグ茶の売れ行きが伸長傾向に…続きを読む
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緑茶特集:三重県茶商工業協同組合・安田伸理事長に聞く ブランド認知拡大図る
嗜好飲料 特集 2022.12.12三重県四日市市の一乗寺で平安時代に、茶樹が栽培された記録が残っているなど、三重県のお茶の歴史は古く、その品質は折り紙つきだ。中でも、かぶせ茶は全国シェアの約56%と高く、同県の茶栽培が担う役割は非常に大きい。半面、同県産の「伊勢茶」は他の銘柄茶の原料…続きを読む
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緑茶特集:伊藤園 リーフ拡販に取組む 付加価値ある製品提案
嗜好飲料 特集 2022.12.12伊藤園はお茶の「おいしさ」「すこやかさ」「たのしさ」を訴求し、緑茶リーフ市場のさらなる拡大に取り組む。機能性表示食品など付加価値のある製品開発を通じ、日本の良き文化となるお茶の魅力を訴求し、茶業界を盛り上げていく。 ウィズコロナによる人流の回復に伴…続きを読む
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緑茶特集:吉村 LTC販売強化目指す 個包装ライン増強
嗜好飲料 特集 2022.12.12吉村はご当地リーフティーカップ(LTC)の販売強化を目指して、静岡総合工場の個包装充填(じゅうてん)に対応したラインを増強した。従来、紙カップに茶葉充填やフィルターの貼り合わせは自動化していたが、紙カップの袋詰めは入り数ごとに手作業だった。今回、自動…続きを読む
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緑茶特集:メーカートップに聞く=あいや・杉田武男社長 国内外の相乗効果を軸に
嗜好飲料 特集 2022.12.12あいやは、1960年ごろから、抹茶を食品加工原料として販路を拡大しているパイオニア企業の一つだ。2009年には、退色防止抹茶「グリーミナルOM」を開発。11年にはスイーツブランド「西条園」を展開するなど、画期的な商品と戦略で常に脚光を浴びている。コロ…続きを読む
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緑茶特集:メーカートップに聞く=大井川茶園・雪嶋直通会長兼社長 SDGsに基…
嗜好飲料 特集 2022.12.12大井川茶園はいち早く業界でSDGs(持続可能な開発目標)を経営戦略に取り入れるなど、その先見性で社会の関心を常に集めている。エネルギー・資材価格高騰に伴い、食品価格の値上げが相次ぐ中でも、生産者・卸・小売・消費者といった利害関係者らと良好でかつ密接な…続きを読む
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緑茶特集:製茶問屋キーパーソンに聞く=中島製茶・伊藤豪営業部長
嗜好飲料 特集 2022.12.12製茶問屋の中島製茶は、販売卸のほかにも、一番茶の魅力を試飲会などで積極的にPRしている。ただ、コロナ禍以降、イベント開催が難しくなってきている。そこで、同社はECサイトを強化。取引先の商材も取り揃えるなど、独自の販売戦略を打ち出している。伊藤豪営業部…続きを読む
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緑茶特集:関西地区動向=宇治の露製茶 来春に機能性表示食品
嗜好飲料 特集 2022.12.12●「伊右衛門」は意匠統一 宇治の露製茶は23年2月期の期末に向け、売上げは前年比5~6%増、利益は前年並みを確保の見通し。飲食店の業績が回復してきており業務用商品の引き合いが増えてきた。主力の30本入り「伊右衛門インスタントスティック」類が伸長し、…続きを読む
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緑茶特集:関西地区動向=カメタニ 新たな設備で効率化 大口需要の対応可能に
嗜好飲料 特集 2022.12.12カメタニはドリンク用、ティーバッグ用原料茶葉加工やほうじ茶、粉末茶製品を中心に生産する。 18年に有機JAS認定工場として認証を受けている。19年6月にはISO22000認証を取得している。増加する生産量に対応するために物流、保管体制を整備するため…続きを読む
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緑茶特集:関西地区動向=丸久小山園 英品評会で金賞獲得 国内外から品質高評価
嗜好飲料 特集 2022.12.12丸久小山園は「品質本位の茶づくり」を基本理念に、宇治抹茶の最高峰商品を製造する。国内ではすでに、全国や関西の茶品評会で農林水産大臣賞を通算31回受賞し、高い評価を受けてきた。 海外でも21年にフランスで開催された日本茶の品評会「ジャパニーズティー・…続きを読む
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緑茶特集:関西地区動向=山城物産 ハンドドリップに注力 プレゼント用など訴求
嗜好飲料 特集 2022.12.12山城物産は子会社の宇治和束園を通じて「日本茶をハンドドリップスタイル」で飲んでもらう「グリーングラスブリューティー」の販促に注力している。同商品は20年から発売。「煎茶」と「ほうじ茶」のベース2種を揃える。 同商品はドリッパーに適量の茶葉をセットし…続きを読む
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緑茶特集:関西地区動向=木長園 タイへの輸出実績好調 インバウンドに手応え
嗜好飲料 特集 2022.12.12木長園は、日本緑茶発祥の地として知られる京都府宇治田原町に本社を置き、宇治抹茶専門メーカーとして、揺るぎない地位を築いている。茶道用はもちろん、茶そば、製菓、製パン用など、食品向けにも適した多様な抹茶を取り扱い、これまでに宇治抹茶の普及に大きく貢献し…続きを読む
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緑茶特集:関西地区動向=つぼ市製茶本舗 味覚の多様化に対応
嗜好飲料 特集 2022.12.12●時代に合ったお茶提案 つぼ市製茶本舗は、嘉永3(1850)年に大阪・堺で創業し、170年を超える老舗企業。看板商品「特撰利休の詩」をはじめ、さまざまなお茶を製造、販売するのをはじめ、本格お茶カフェメニューを手軽に楽しめる「茶寮つぼ市製茶本舗 NO…続きを読む
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緑茶特集:Pick Up 課題解決への取組み紹介
嗜好飲料 特集 2022.12.12お茶どころとして、全国的に有名な静岡県をはじめ、「かぶせ茶」の生産で有名な三重県や、碾茶(てんちゃ)の産地として、近年、知名度が高くなっている西尾や豊田を擁する愛知県など、中部・関西地区はお茶の生産が非常に盛んだ。しかし、後継者不足や茶価下落に伴う農…続きを読む
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緑茶特集:Pick Up=深緑茶房 地元との共生目指す 地域社会との共存に注…
嗜好飲料 特集 2022.12.12業界全体で生き残りの策を模索している中、三重県南部の飯南町の地域社会と共生し、茶の栽培・加工から販売・店舗展開までを手掛けている深緑茶房(三重県松阪市)に関心が集まっている。その理由として、高品質の茶を消費者に確実に届ける実直さと、生産現場を地域の保…続きを読む
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緑茶特集:Pick Up=勝間田開拓茶農協 香りで緑茶に新たな価値 技術で苦…
嗜好飲料 特集 2022.12.1210月、東京で開催された「Japan Tea Festival」で予想を上回る売上げを見せた「香り緑茶 花ここち」に、勝間田開拓茶農業協同組合(静岡県牧之原市)は、低迷が続く緑茶業界を盛り上げてくれると大きな期待を寄せている。 コロナ禍に伴う行動制…続きを読む
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緑茶特集:Pick Up=ミドリ 業界に新しい風を 時代の潮流に適応した経営
嗜好飲料 特集 2022.12.121925年創業から現在まで97年の歴史を持つミドリ(名古屋市)は、30年ほど前に大手原料メーカーが、当時まだ当たり前ではなかった給茶機の普及を進めたのを機に、自動給茶機のリース・販売を始めるなど、時代の潮流に適応した経営で業界に新しい風を吹き込み続け…続きを読む