全国味噌特集
味噌業界はコロナ禍に伴う巣ごもり消費で家庭用商品や食品加工用の業務用味噌が好調な一方、飲食店や宿泊施設向けが大きな打撃を受けている。伸長していた輸出も大幅減となり、2020年の出荷量は前年実績を大きく下回った。店頭に目を移すと、液状味噌やパウダー味噌などさまざまな形状の商品が増えているが、全体的に新商品の定着・育成が進んでいないように思われる。今後、各メーカーの課題になりそうなのは、いかに消費者とのタッチポイントを増やせるか–ということ。レシピ・使い方提案やSNSなどでのコミュニケーションで、コロナ禍で増えた家庭内調理機会を下支えする施策が重要になりそうだ。(涌井実)
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◆全国味噌特集:家庭用・加工向け好調 消費者との接点創出を
調味料 特集 2021.03.19味噌業界はコロナ禍に伴う巣ごもり消費で家庭用商品や食品加工用の業務用味噌が好調な一方、飲食店や宿泊施設向けが大きな打撃を受けている。伸長していた輸出も大幅減となり、2020年の出荷量は前年実績を大きく下回った。店頭に目を移すと、液状味噌やパウダー味噌…続きを読む
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全国味噌特集:出荷=20年は2.8%減 外食向け苦戦で初の40万t割れ
調味料 特集 2021.03.19全国46組合844社が加盟する全国味噌工業協同組合連合会によると、2020年1~12月の味噌の累計出荷量は39万3695t(前年比2.8%減)で着地した。右肩下がりだった数字は近年横ばい傾向だったが、ついに40万tを割り込んだ。コロナ禍にともなう巣ご…続きを読む
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全国味噌特集:輸出=コロナ禍で2桁減 米国・欧州向けに打撃
調味料 特集 2021.03.19財務省がまとめた貿易統計によると、2020年(1~12月)の味噌総輸出数量は1万5994t(前年比13.3%減)、金額は38億4300万円(同0.5%増)だった。輸出量は13年以来毎年過去最高を更新し続けてきたが、20年は新型コロナウイルスの世界的な…続きを読む
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全国味噌特集:原料大豆=シカゴ大豆相場、6年ぶりに高騰 国産は3年連続不作
調味料 特集 2021.03.19シカゴ大豆相場が6年ぶりに高騰している。20年5月上旬以降、米国の作付けは順調だったが、6月末に農務省の作付面積報告が市場予想を下回ったため7月末から1ブッシェル当たり8ドル後半、8月から9月にかけては10ドル半ばに値を上げた。10月下旬には10ドル…続きを読む
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全国味噌特集:トレンド=形変えジワリ浸透 大豆ミート・塩こうじも
調味料 その他加工食品 特集 2021.03.19生活者との接点を維持するため、味噌が形を変えて家庭内に浸透してきた。カップやピロー袋に入った一般的な味噌はもちろん、液状味噌やパウダー味噌、そのまま使える調理味噌など利便性の高いアイテムが存在感を増している。また、マルコメが注力する大豆ミートやハナマ…続きを読む
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全国味噌特集:2020年通期POSデータ分析 首位は「料亭の味」
調味料 特集 2021.03.19●地域色ある品が上位に 日本食糧新聞社が代理販売するPOSデータ(KSP-SPが独自に集計し、流通システム開発センターを通じて収集された全国975店舗から構成されたデータ)を分析し、2020年通期(1~12月)の味噌の売上げランキングを作成した。 …続きを読む
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全国味噌特集:春の新商品 即席・加工品が中心 継続的な需要喚起策を
調味料 特集 2021.03.19大手メーカーを中心に春の新商品が出揃った。味噌の新商品は少なく、即席味噌汁や家庭での調理機会を後押しする味噌加工品が中心だった。TVCMやプレゼントキャンペーンなど需要喚起の施策がとられているが、店頭への定着化を図るためには継続的なプロモーション・コ…続きを読む
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全国味噌特集:企業訪問=窪田味噌醤油 受け継がれる野田の味
調味料 特集 2021.03.19●「初だしの味」シリーズが人気 千葉県野田市の利根運河沿いに、歴史の積み重ねを感じさせる建物が連なっている。水辺の自然が色濃く残るこの地で窪田味噌醤油が創業したのは今からおよそ100年前の1925(大正14)年。味噌と醤油の醸造所を構え、主に業務用…続きを読む
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全国味噌特集:北海道地区=家庭・業務用で明暗 高齢・小世帯向けは安定
調味料 特集 2021.03.192020年1~12月の北海道内味噌出荷数量(北海道味噌醤油工業協同組合調べ)は2万1895t(前年比3.5%減)、仕込み数量は、2万2166t(同1.6%減)となった。依然として自粛ムードが続く中、外食、ホテル、観光関連などの厳しさが続いている。一方…続きを読む
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全国味噌特集:関東地区=売場の主導権争い活発に 消費者に選ばれる工夫を
調味料 特集 2021.03.19首都圏を含む関東エリアは、大手メーカーの主戦場だ。地方色の強いメーカーの商品も店頭化されればある程度動くため、売場での主導権争いが活発化している。コロナ禍では、都市部のスーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストアの販売量が落ち込んだが、現在は徐々に…続きを読む
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全国味噌特集:長野地区=コロナ禍、生き残りへ岐路
調味料 特集 2021.03.19「信州味噌」の地元、長野県は大手から中小、「蔵」規模まで約100の製造業者がひしめく味噌大国。全国の味噌出荷量に占める同県のシェアは、50%以上に及ぶ。全国味噌工業協同組合連合会がまとめた2020年の県味噌実出荷量は20万1873tで、前年を0.8%…続きを読む
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全国味噌特集:関西地区=好調続く大手メーカー 京都白味噌、年末年始は好調
調味料 特集 2021.03.19大手メーカーの関西拠点の販売はコロナ禍による内食需要増を受け、引き続き好調に推移。生味噌は無添加系、即席味噌汁は大容量タイプや健康系を中心に全体が底上げされている。京都府の20年1~12月の出荷量(全国味噌工業協同組合連合会調べ)は4417tで前年か…続きを読む
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全国味噌特集:四国地区=徳島の2大手、差別化商品で存在感
調味料 特集 2021.03.19四国4県の中で出荷量が圧倒的に多い徳島県では、特産の御前味噌を中心に地元味噌の消費割合が高いが、出荷量は年々縮小傾向にあり、2020年度(1~12月、全国味噌工業協同組合連合会調べ)も6503tと、前年比4.0%のマイナスとなった。かねこみそ、ヤマク…続きを読む