低糖質商品特集

◆低糖質商品特集:糖質抑え、タンパク質や食物繊維プラス 商品ラインアップ充実

特集 総合 2021.11.10 12321号 05面

 コロナ禍で健康ニーズが高まる中、低糖質(糖質オフ)食品への関心が高まっている。大手コンビニの商品ラインアップが相次ぎ、市場をけん引。ここに来て、単なる低糖質にとどまらず、タンパク質や食物繊維も盛り込んだ栄養バランスの優れた商品も登場してきており、生活者に対する正しい健康知識の訴求にも貢献している。(藤村顕太朗)

 低糖質食品は、糖尿病などの生活習慣病に対する配慮から、コロナ以前からも注目されていたが、ここ2年で急速に市場を拡大している。

 外出自粛、テレワークの常態化により、自宅で甘いものを食べる機会も増え、いわゆる“コロナ太り”が社会問題化する中、以前にも増して体の健康を気遣う機運が高まっている。また、健康とともにダイエットや美容志向の女性にも受け入れられ、普段の食生活の中で気軽に取り入れられる環境になりつつあることが市場拡大に一役買っている。

 カテゴリー別に見ると、パンを筆頭に、お菓子類、スイーツ類のラインアップが際立つ。特にスイーツ類は昨今の巣ごもり需要拡大に伴って著しい伸長を遂げ、富士経済の調べでは20年の糖質オフスイーツ市場は前年比47.5%増の59億円、21年には72億円に成長すると見込んでいる。

 また、麺などの主食系も登場し、外食メニューで定番化が進んでいる。さらに、一正蒲鉾が今秋から練り製品で市場参入し、高タンパク質と低糖質を組み合わせた訴求を始め、商品ラインアップは充実してきている。

 今夏から、おいしく適正糖質の摂取を推奨する食・楽・健康協会(山田悟代表理事)がタンパク質や脂質、食物繊維などの栄養素にも考慮した「ロカボプラス」マークを新たに導入。糖質とともに脂質やカロリーも抑える栄養学上の誤解の払しょくを目指しており、今後は糖質量だけにとどまらない、バランスの取れた商品の登場が期待される。

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