阪急うめだ本店の地下2階にオープンした「Good Meal Lab．（グッドミールラボ）」

売場に管理栄養士が常在し、一人一人に合わせてアドバイスする

盛り合わせ例：（左）鯖の味噌煮、ブロッコリーのおかか和え、ほうれん草のなめたけ和え、炒めなます、（右）鶏胸肉のマスタード焼き、ひじき煮、ほうれん草とコーンのバター風味、ラタトゥイユ

タニタの体組成計で体重や体脂肪率、基礎代謝量、筋肉量などをチェック

◇Good Meal Lab.（阪急うめだ本店）

●管理栄養士監修で提供　毎日バランス取れた食事を　カウンセリングサポートも

管理栄養士によるカウンセリングと、栄養バランスの取れた惣菜提供で日頃の食生活の悩みに応える、これまでになかった新しい売場「Good Meal Lab.（グッドミールラボ）」が阪急うめだ本店の地下2階にオープンした。

売場には管理栄養士が常に在店しており、来店者はいつでも健康・食習慣の相談を受けられる。「タニタ」の体組成計で体重や体脂肪率、基礎代謝量、筋肉量などをチェックし、その計測結果をもとに管理栄養士が約30分のカウンセリングで、一人一人に合わせた食事の取り方をアドバイスする。（徳永清誠）

●生活習慣病予防へ

「毎日の食事から生活習慣病を予防することが大事。タンパク質を含んだ主菜と、副菜をしっかりと食べてほしいと伝えている。自宅で栄養バランスが整った食事を作っていただくのがベストだが、それが難しいという人向けに、ご飯と一緒に食べることで栄養バランスが取れ、主菜と副菜がワンプレートに入った冷凍の惣菜盛り合わせを紹介する」（阪急うめだ本店健康食事業・岩井敦子シニアマネージャー）。管理栄養士が監修したご飯（150g）と合わせて、カロリー560kcal未満、食塩相当量3g未満に抑えた和洋中計30種類のワンプレートを用意し、その中から要望に応じて提案する。

購入は1食分から可能で、好きな種類を好きな数だけ購入できる。また、60日分を10食ずつ6回に分けて届ける60日プログラムも用意。「60日分をしっかり食べてもらうことで、健康数値改善につなげてもらう。30種類を2回転させることで、60日分を飽きずに食べてもらえる」。もちろん、各10食は好きな種類を選択可能だ。次の10食を届ける前には管理栄養士が直接連絡を取り、きちんと食べられているか、次の10食分をいつ届けたらいいかを確認。あるいはその後の健康相談も行うなど、スムーズな継続をサポートする。

価格は1食当たり税込み994円。商品は店舗で購入可能だが、「売場はあくまでショールーミングストア」との考えで、阪急オンラインショップや宅配「阪急キッチンエール」でも取り扱う。「売ることが目的ではなく、栄養バランスが整った食事を毎日食べることの重要性を知ってほしい。紹介だけして、あとは通販で買ってもらう」としている。

同事業を始めた経緯は、「百貨店の主要客層の40、50代に向け、健康に特化した売場を作りたいとの構想があった。健康に良く、おいしいものは毎日続けてもらうことが大事。冷凍なら好きなタイミングで食べられる」との考えからだ。ブランドと商品の信頼性を獲得するために、管理栄養士によるカウンセリングサポートに着目。「管理栄養士を集めるにあたり、コンセプトを説明すると、皆さんが賛同してくれた。栄養士側も、すでに病気にかかった人だけでなく、予防に向けた活動にも力を入れたいとの気持ちが強い」と、日々の食習慣に対する互いの思いが一致した。

オープン後は、若い世代からシニアまで幅広い層に好評だという。「多くのお客さまから『こういうのが欲しかった。ありがとう』と言われる。栄養を考えた食事を作り続けてきた自負はあるが、そろそろ疲れてきたというシニアや、糖尿病やその予備軍で自分ではカロリー計算ができない人など。マーケットとニーズはある」と手応えを感じている。

今後、阪急デリカアイと組んだ個包装タイプの商品化も検討している。個包装を揃えることで、メニューの幅も広がる。

当面の目標は、「『Good Meal Lab.』のブランド価値を高め、多くの人に来店してほしい」とのこと。カウンセリング料は通常30分3000円だが、9月末まで無料で実施している。「ヘルスチェック体験会」などの各種イベントも開催するなど、健康に対して真摯（しんし）に向き合うブランドの姿勢を伝えていく。