ふりかけ・お茶漬け特集

ふりかけ・お茶漬け特集:お茶漬け 「めざまし茶づけ」習慣化

水産加工 2021.08.25 12281号 07面

 ●認知高め使用率大幅アップ

 お茶漬け市場は今期、前年の増大から反動を受け、前年比2%減で推移しているとみられる。昨年の同期は2桁増で推移していただけに、今期の微減は健闘。さっぱりとしたお茶、だしの程よい味わいが食欲を増し、毎日でも飽きない。新常態の内食増で普遍価値が選ばれた。さらに永谷園が朝食価値を伝える「めざまし茶づけ」が習慣化。朝の必需品となれば今後の安定成長も開けてくる。

 前期の市場は通年でも同11%増と2桁成長し、新様式で再ヒット。湯漬けしたご飯はかみ砕きやすく、さらさらと食が進み、誰もが食べやすい。抹茶と海苔、塩、あられといった主原料は日本人なら誰でも慣れ親しみやすい。伝統食材でご飯を食べやすくした基本価値が再評価され、増えた内食、調理疲れといったコロナ共存の新社会で求められた。

 本来の商品力でトレンドをとらえ、勢いを加速したのが昨秋からの「めざまし茶づけ」。最大の購入者の子育て世帯、主要シーンの朝食で実用されている生活者価値を、子どもの代謝スイッチとして分かりやすく紹介する。TVCMのほかSNS広告などオンライン発信を本格化。特に朝忙しい母親に簡単で子どもも喜び、健康価値も備えると訴えた。「めざまし」はCMの大量投下、母子ミーティング、キャンペーンと販促を集中して垂直立ち上げ。認知度を一気に高めて朝食への使用率は10以上ポイントアップし、5割に迫った。「めざまし」企画は3年以上続け、お茶漬け文化を確実に継承する。

 今期も永谷園はほぼ前年実績並みの微減で推移し、続く丸美屋食品工業なども好調で需要は底堅い。「めざまし」は体験拡散、共有、新規開拓の局面に入る。ユーザーの実際の体験段を伝えて、好評な心身スイッチに訴求点を絞る。9月からの新学期、新生活商戦で朝食喚起を積極化。来春に向けても施策を揃え、間断なく消費を刺激する。

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