冷凍食品特集

冷凍・チルド 2021.06.30

 冷凍食品業界の21年前半は、昨年の予期せぬコロナ特需から正常化に向けて踏み出した半年といえそうだ。3~4月は冷食メーカー各社とも売り上げはおおむね前年並みで推移。前年同期が家庭用で異常値を記録したこともあり、一定の反動減はあるものの実需ベースに戻りつつある。ここに来て特徴的なのは、外食の落ち込みをカバーするため、伸長している中食惣菜向けに注力する動きが見られることだ。下期にかけてカギとなるのは東京五輪とワクチン接種。来月に東京五輪が予定通り開催されれば、内食需要のさらなる喚起を促すチャンスとなる。また、ワクチン接種が進めば、外出機会の増加による外食の復活が期待できる。(藤村顕太朗)