全国味噌特集
全国味噌特集:消費=支出金額・購入数量はダウントレンド 売上げ直結するPRを
総務省の家計調査(2人以上世帯)によると、18年の1世帯当たりの味噌に対する支出金額は2201円(前年比4.1%減)で約94円減少した。購入数量は5194g(同0.5%増)で約26g増加した。100g当たりの平均価格は42円だった。
過去10年の消費動向の推移を見ると味噌に対する支出金額、購入数量はいずれも減少傾向にある。世帯人数が減少していることはもちろん、外食や弁当・惣菜を利用する“食の外部化”が進んでいるためだと思われる。
店頭での商品サイズにも変化が見られる。かつて主流だったピロー袋や1kg入りのカップ味噌は一部のNB商品でしか見られず、750g入りのカップ味噌が品揃えの中心になった。首都圏では500gや375gなど、より小容量の味噌が求められる傾向にある。支出金額、購入数量のダウントレンドは今後もしばらくは続きそうだ。
業界全体のPR事業を担うみそ健康づくり委員会では、味噌消費を刺激するさまざまな施策を展開。「みそ育」と称する味噌に関する食育イベントを各地で開催したり、味噌に関する正しい知識や料理などの情報を積極的に発信している。
ただ、継続的なPR施策でメディアへの露出は高まっているものの、味噌の売上げに直結するプロモーションができているかどうかは疑問が残る。今まで以上に各県組合との連携を強化し、メーカー参加型のイベントなどによる消費刺激策が重要だろう。