マクドナルドでタッチパネル注文…東欧ジョージアの効率的オーダーシステム

ラグビーW杯2019日本大会にも出場した東欧のラグビー強豪国だが日本人にはあまりなじみのない国であるジョージア(旧グルジア)。首都トビリシでは、急速な近代化に伴い外国文化の流入が激しい。中でも、ハンバーガーをはじめとするファストフード店は、これまでにない新しい食文化として、若い世代を中心に人気が急騰している。日本でもおなじみのファストフード店のロゴも、街中で目にすることが多くなった。しかし、これら有名ファストフード店も、一歩足を踏み入れると、日本で見慣れたものとはやや違った風景が見えてくることがある。

カウンターに一度も行かずに注文が完結

日本ではなかなか見かけない光景として、セルフオーダーシステムとフルサービスシステムを導入している店舗もよく見かける。市内中心部のマクドナルドでは、この2つのシステムを組み合わせることにより、サービスの効率化を実現している。

店舗に入ると、まずセルフオーダーシステムの操作画面が目につく。顧客はタッチパネルを操作して、自分の食べたいメニューを選択する。好みに合わせてトッピングの追加や削除も選ぶことができる。

キャッシュレス先進国ならではの効率化を実現したオーダーシステム

オーダーを確定したら、番号札を取り、その番号を入力する。支払いは画面下部のカードリーダーにクレジットカードないしデビットカードをかざすだけ。あとは、席に番号札を置いて待っていると、店員が品物を持って来てくれる、という仕組みになっている。

日本の店舗に慣れていると、カウンターに一度も行かずに注文が完結することや、ファストフード店で注文品を店員が持ってくるということに少なからず驚きを感じる。しかし、この仕組みは実は大変効率的である。日本のファストフード店では度々目にする、注文・受け取りカウンターの前の長蛇の列は、ジョージアではついぞ目にしたことがない。

ウェンディーズで豊富なピザメニュー

ファストフード店で最も特徴的なのは、ジョージア独自の食文化を生かしたメニューづくりである。例えば、ジョージア人はピザが大変好きである。薄く伸ばした生地にチーズだけを載せて焼いた「ハチャプリ」と呼ばれるピザは、ジョージア人のソウルフードである。

日本にはない、ジョージアならではのメニュー展開が豊富

そのため、ハンバーガー店であるWendy’sでは、ハンバーガーだけでなく、ピザのメニューが大変豊富に用意されている。店舗によっては、ピザとそれ以外で会計や提供場所が別に用意されていることもある。どちらが主役かわからなくなるほどである。

またジョージアでは、ソフトクリームも大変人気が高い。街中を歩いていると、いたるところにソフトクリーム専門店が目につく。中にはソフトクリームマシンだけを歩道において商売をしている人もいるほど。

老若男女がソフトクリームを片手に、時には両手に持って道を歩いているのが、夏のジョージアでは当たり前の光景である。

ソフトクリームはジョージア国民のソウルフード

そのため、ジョージアではファストフード店では必ずソフトクリームを販売している。価格は1〜1.5ラリ(2019年10月25日現在、1ラリ=36.88円)。この値段で、大人の掌ほどの高さのあるソフトクリームを購入することができる。ハンバーガー1つが15ラリ前後であることを考えると、大変安価で気軽に楽しむことができる。

ファストフード店を見ると、その国がわかる

海外を訪れた際、知らない景色の中に見慣れたロゴマークを見つけると、どこかほっとするような気持ちになる。世界的なファストフードチェーンは、世界中どこにいても知った味に出会うことができるという安心感を与えてくれる。

しかしだからこそ、普段見知ったメニューや景色と違うものを目にすると、あらためて自国とその国の違いを実感するものでもある。

ファストフード店も、その国・地域の特色に合わせて少しずつ違っている。似ているところがあるからこそ、違いや特色に目が行きやすい。そういった意味では、どこでも同じように見えるファストフード店でこそ、その国の特色がよくわかると言えるかもしれない。(フードライター 加藤麻結)

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