コーヒー・コーヒー用クリーム特集

コーヒー・コーヒー用クリーム特集:回転寿司店 スイーツ&コーヒー本格志向に拍車

嗜好飲料 特集 2021.02.26 12193号 08面
紙コップ提供で食後に持ち帰る客も多い(くら寿司)

紙コップ提供で食後に持ち帰る客も多い(くら寿司)

 寿司店の20年市場規模は約1兆5000億円。回転寿司店が約7000億円を占め、そのうち「スシロー」「くら寿司」「かっぱ寿司」で約4000億円を占める。3社の原動力は業種の垣根を越えたメニュー革新だ。近年はスイーツ&コーヒーの品質向上が目覚ましく、もはやカフェの領域にまで踏み込んでいる。(森明美)

 ●目覚ましい品質向上

 「くら寿司」(474店)は2013年12月、プレミアムコーヒー「KURA CAFE」を打ち出し、回転寿司業界の本格コーヒーに先駆けた。食後に合うスッキリとした味わいを追求し、数回のリニューアル後、タンザニア産の豆を厳選した現在の独自ブレンドに行き着いた。また19年にプレミアムスイーツ「KURA ROYAL」を立ち上げ、こだわりの季節スイーツを390~580円で提供している。「スイーツ&コーヒーは専門店品質を自負。カフェ目的の来店も歓迎」(広報)と自信を見せる。コーヒーはブレンドとラテのホットとアイスで全4種。各180円(税別)。

 「かっぱ寿司」(314店)は19年10月、スイーツのさらなる強化に合わせコーヒーも研さんした。レインフォレスト・アライアンス認証農園産のコーヒー豆を30%配合した独自ブレンドを開発し、個別抽出マシンも導入した。回転寿司の食後、幅広い客層にマッチする、コクがありながらもライトな味わいを実現している。「食後の満足を演出するスイーツとコーヒーは専門店レベルの完成度を誇り、カフェ目的の集客も視野にある」(広報)とし、ワンストップ利用の感触も上々だ。ホットとアイスを各150円(税別)で提供。

 「スシロー」(576店)は17年、「スシローカフェ部」を発足し、本格スイーツの商品開発強化に乗り出した。年間を通じて積極展開しているスシローのスイーツ新商品は、SNS上でも話題を呼ぶ。食後のデザート需要だけでなく、アイドルタイムでのカフェ目的の来店機会の創出につながっているようだ。

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