FABEX中部/TSBF
◆FABEX中部/TSBF:高いトレンド性、絶好の仕入れ機会 地域ニーズとらえた提案も
◇FABEX中部/東海スーパーマーケットビジネスフェア
日本食糧新聞社は7月20~21日、食品・食材・機器・容器の業務用専門展「第2回FABEX中部」と、東海エリアスーパーマーケットの業界発展と課題解決に向けた商談型展示会「第2回東海スーパーマーケットビジネスフェア(TSMBF)」を開催した。会場の「ポートメッセなごや」第3展示館には、2展合計で255社が350小間を形成。小売と中食・外食がタッグを組んだ中部地域唯一の食品商談会だが、新型コロナウイルス感染症が急拡大する中、来場者は9003人と前年の12.2%減にとどまった。半面、会場から「明確な目的意識を持つ来場者が多く、商材の反応も良好」「卸やスーパーバイヤーとしっかり商談できた」など出展者側に加え、「他の展示会に比べトレンド性が高く、最新情報を入手できた」「エリアでは珍しい大型食品展示会で、絶好の仕入れ機会」「地域特有の消費ニーズをとらえた提案が目立つ」など、来場バイヤーの声も多く聞かれた。(佐藤路登世)
20日のオープニングセレモニーでは、小林勝利東海農政局長やTSMBF後援企業代表幹事の中野義久ヤマナカ社長ら、業界を代表するトップがテープカットを行った。
主催者を代表し、今野正義日本食糧新聞社会長CEOが「新タイプの食の商談型見本市で、食文化との出合いや地域活性化、進化するシステム機器など、未来へのチャレンジ課題と新価値共有にあふれている。地球的課題が山積する中、すでに未来の当たり前が始まり、新しい歯車が回り始めた。この展示会を最大の武器としてほしい」とあいさつした。
TSMBF後援企業を代表し、中野ヤマナカ社長は「この展示会も2回目を迎え、後援企業も昨年より4社増えて21社となった。大変な時期だが、皆で知恵を結集し新たな未来を切り開こう。会場で新しい芽を発見できることを祈願する」と述べた。
来賓代表では、小林東海農政局長が「ここは新たな発見の絶好の機会。食品業界は今、輸入原材料価格高騰に苦悩し、当省でも国産原料への切り替えに100億円規模の支援に乗り出した」とアピールした。
会場では、ウィズコロナの長期化を受け、ますます需要が高まる健康志向やデリバリー、テークアウト商材に加え、食料安全保障が揺らぐ中、コメや野菜、水産物などの地域をうたった農林水産物、きらず揚げや佃煮類など地域食材の提案が目立った。