全国味噌特集
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、味噌・即席味噌汁の市場環境が大きく変化した。自宅での調理機会が増加したことにより、家庭用商品や加工食品向けの味噌の出荷が伸びた一方、外食や事業所給食、宿泊施設向けへの供給は大きな打撃を受けた。伸長していた輸出も今年はマイナスに転じる見込み。勢いは完全に失われた。こうした“非常時”にシェアを維持拡大するためには、既存商品のブラッシュアップに加え、変化の波をとらえた商品開発やプロモーションが重要だ。中小規模のメーカーには苦しい状況が続くが、発酵食品の価値を再訴求する取組みが求められている。(涌井実)
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◆全国味噌特集:コロナ禍で市場一変 発酵食の価値再訴求を
味噌・醤油 2020.09.16新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、味噌・即席味噌汁の市場環境が大きく変化した。自宅での調理機会が増加したことにより、家庭用商品や加工食品向けの味噌の出荷が伸びた一方、外食や事業所給食、宿泊施設向けへの供給は大きな打撃を受けた。伸長していた輸出も今…続きを読む
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全国味噌特集:出荷=上半期2.5%減に 家庭・業務用は明暗
味噌・醤油 2020.09.16全国47組合848社が加盟する全国味噌工業協同組合連合会によると、20年上半期(1~6月)の味噌の出荷量は19万0138t(前年比2.5%減)だった。 新型コロナウイルス感染拡大の影響で家庭用商品の動きは良かったが、外食産業向けの業務用味噌が大きな…続きを読む
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全国味噌特集:消費=支出金額・購入数量、内食回帰で増加傾向 経済性志向高まる
味噌・醤油 2020.09.16コロナ禍による内食回帰の影響で、家庭内で味噌を使う機会が増加している。総務省の家計調査(2人以上世帯)によると、今年の上半期はここ数年減少傾向にあった味噌の支出金額、購入数量が前年同期を上回った。ほぼ全世代で経済志向が上昇していることから、値頃感のあ…続きを読む
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全国味噌特集:輸出=量・金額、減速の兆し 高いポテンシャルに期待
味噌・醤油 2020.09.16財務省が発表した貿易統計によると、20年上半期(1~6月)の累計輸出量は7663t(前年比16.7%減)で、前年から1536t減った。輸出金額は18億4519万円(同3.5%減)だった。 新型コロナウイルス感染症が世界規模で拡大していることから、今…続きを読む
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全国味噌特集:プロモーション=広告宣伝、見直し必至 顧客接点増加が成功への鍵
味噌・醤油 2020.09.16リアルなイベントや展示会が中止になり、メーカー各社はプロモーションの見直しを迫られている。店頭でのマネキン販売やチラシ販促が制限される中、消費者とのタッチポイントをいかに増やせるかが成功への鍵と言えそうだ。 マルコメは、「コラボレーション」で顧客と…続きを読む
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全国味噌特集:2020秋冬新商品 マイナーチェンジ主流 即席・加工品で喚起
味噌・醤油 2020.09.16大手メーカーを中心に秋冬の新商品が出揃った。味噌の新商品は少なかったが、既存ブランドのラインアップ拡充やブラッシュアップ、パッケージ変更などマイナーチェンジが主流だった。味噌加工品や即席味噌汁では新アイテムが多く発売された。コロナ禍で内食需要が高まり…続きを読む
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全国味噌特集:ひかり味噌・林善博社長に聞く 新ブランド立ち上げで価値発信
味噌・醤油 2020.09.16ひかり味噌は味噌の新ブランド「銀座〓(くき、豆へんに支)特選とくせん」を立ち上げた。原料や製造方法にこだわり、醸造責任者が選び抜いた味噌で、専用オンラインショップおよび日本料理レストラン「GINZA〓(くき)KUKI」でのみ販売する。新商品を「信州産…続きを読む
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全国味噌特集:20年上半期POSデータ分析 高まる保守志向 「無添加」も需要…
味噌・醤油 2020.09.16日本食糧新聞社が代理販売するPOSデータ(KSP-SPが独自に集計し、流通システム開発センターを通じて収集された全国1025店舗から構成されたデータ)を分析し、2020年上半期(1~6月)の味噌の売上げランキングを作成した。コロナ禍に伴い家庭内での調…続きを読む
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全国味噌特集:北海道地区動向=明暗分ける家庭・業務用
味噌・醤油 2020.09.162020年1~7月の北海道内味噌出荷数量(北海道味噌醤油工業協同組合調べ)は1万2073t(前年比4.4%減)、仕込み数量1万2554t(同1.9%減)となった。新型コロナウイルス感染の影響を見ると、北海道は全国よりも1ヵ月早い2月28日に独自の新型…続きを読む
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全国味噌特集:関東地区動向=消費マインド改善へ 製配販連携を
味噌・醤油 2020.09.16関東エリアは、コロナ禍で大きな影響を受けた。一時は不要不急の外出が制限され、街から人が姿を消した。都心ではコンビニエンスストアやドラッグストアの売上げが落ち込んだ。主なスーパーは原則として通常営業を続けたが、一部の店舗では営業時間が短縮された。飲食店…続きを読む
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全国味噌特集:長野地区動向=大手への偏重加速に懸念
味噌・醤油 2020.09.16「信州味噌」の地元、長野県は、大手メーカーから中小の製造業、「蔵」規模の醸造場まで約120社がひしめく味噌大国。同県の味噌出荷量は全国の約50%を誇るが、一部大手への偏重が年々進み、中小・小規模メーカーは苦戦が続いている。全国味噌工業協同組合連合会が…続きを読む
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全国味噌特集:中部地区動向=生味噌、業務用停滞響く
味噌・醤油 2020.09.16愛知県味噌溜醤油工業協同組合によると、生味噌は今年1~7月累計生産数は前年同期比5%減、出荷数は同2%減。コロナ禍による内食拡大で市販用が伸長するも、比重の大きい外食産業が甚大な影響を受け業務用が停滞したことが響いた。また昨年は、メディアに端を発した…続きを読む
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全国味噌特集:関西地区動向=大手メーカー全体底上げ
味噌・醤油 2020.09.16大手メーカーの関西拠点の販売は、コロナ禍による内食需要増を受けて好調な推移。生味噌は無添加系、即席味噌汁は大容量タイプを中心に全体が底上げされている。京都府の20年1~6月の出荷量(全国味噌工業協同組合連合会調べ)は1682tで前年から21.7%の大…続きを読む
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全国味噌特集:四国地区動向=差別化商品提案で独自色
味噌・醤油 2020.09.16四国4県の中では徳島県の出荷量が圧倒的に多いが、徳島県の20年1~6月の実出荷量(全国味噌工業協同組合連合会調べ)は、前年比4.2%減の3059tと、年々減少傾向にある。県内は特産の御前味噌を中心に地元味噌の消費割合が高い。かねこみそ、ヤマク食品の2…続きを読む
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全国味噌特集:九州地区動向=高まる家庭内食 低調免れない業務用市場
味噌・醤油 2020.09.16九州味噌業界では各社やや微減の傾向が続いてきたが、コロナ禍による家庭内食の活性化に伴い、下げ幅は微少にとどまっている。ただ、この要因は外部環境による下支えであり、いずれ収束した時にどう消費が維持されるかは不透明な状況下にある。つまり、やや揺り戻しの傾…続きを読む