低糖質商品特集
低糖質商品特集:小売各社 「ロカボ」品揃え定着 大麦パンやヘルシー麺など展開
●CVSは積極的開発 GMS・SMもコーナー化
小売の低糖質(ロカボ)商品の品揃えは着実に定着している。コンビニエンスストア(CVS)は商品開発を積極的推進しているほか、食品スーパー(SM)や総合スーパー(GMS)のドライグロサリーや日配商品の売場ではコーナー展開や専用POPなどで訴求することも根付いた。
健康関連の商品開発で力を入れているローソンは12日から小麦粉と比較して糖質が少なく、食物繊維などの栄養成分を多く含む大麦を使用したベーカリー4品を発売し、品揃えを拡充した。
「ブランパン」シリーズに加えて、「大麦」シリーズのラインアップを2種類から4種類に増やした。「大麦のチョコクロワッサン」(税込み145円)は1個当たり糖質14.6g、食物繊維9.3gで、大麦粉や大豆粉などを使用した低糖質のクロワッサンで、チョコレートクリームを折り込んだ生地でチョコレートを包んだ。「大麦のあらびきソーセージパン」(税込み150円)は1個当たり糖質14.9g、食物繊維5.2gの低糖質定番メニューの惣菜パン。「大麦のハムたまごロール」(税込み145円)は1個当たり糖質13.3g、食物繊維4.6gで、ハムと卵を組み合わせ、ブラックペッパーを加えてアクセントをつけた低糖質の惣菜パン。「大麦ぱん(バター入りマーガリンサンド)2個入」(税込み125円)は1個当たり糖質4.7g、食物繊維6.1gで、パン生地もふんわりとした食感に改良したリニューアル商品。
ローソンのロカボ商品の売上げは上期で前年比6.0%増と前年を上回って推移している。ロカボ商品の品揃えも10月末時点で約120品のラインアップを展開する。新たな商品展開としても、おにぎり、弁当、サラダなどに雑穀を使用した商品も増やしている。中でも売れ筋商品は「NLブランパン2個入」(税抜き111円)、「NLブランのバタースティック2本入」(税抜き111円)という。今後もベーカリーは新シリーズを含めて定期的な改廃を継続して商品力を向上していく考えだ。
ファミリーマートはRIZAP監修商品で糖質を抑えた商品開発を進める。おいしさと低糖質を追求したRIZAPとのコラボは16年11月に商品を発売して以来、累計で販売商品数は約100種類に及ぶほど支持を得ている。
10月22日からも新商品として「濃厚チーズケーキ ダブルベリーソース」(税抜き175円、税込み189円)、「芳醇クリーミー杏仁豆腐」(税抜き158円、税込み170円)を発売した。
セブンイレブンは9月から中食などオリジナル商品の栄養成分表示に糖質量を記載するようにしたほか、食物繊維や食塩相当量も表示し、消費者に分かりやすく情報を伝えるようにした。ほかにも食・楽・健康協会にパートナー企業として加盟し、11月4日開催の予防医学デーフェスティバルに協賛もした。
GMS、SMではドライグロサリーや日配品の売場でロカボ商品は定番化している。即席麺コーナーでは低カロリーや減塩などの切り口のほか、低糖質も定着し、専用のPOPで訴求する店も多い。ほかには三菱食品の「からだシフト」をコーナー化する売場もある。日配品ではロカボの商品開発が進んでいるチルド麺で「ヘルシー麺」として低糖質の商品などを集めて売場を展開している。(山本仁)