カレー特集
この1年間のカレー業界は、製品や取引先ごとに明暗が分かれる形となった。家庭用ではレトルトカレーやカレー粉関連は好調に推移した。一方で、市場縮小傾向だったカレールウは家庭内食化による需要増があったものの市場は前年を下回った。業務用は全体として厳しい状況だった。特に外食向けの製品は厳しい状況が続く。しかし給食用などは今春は給食が再開したことで一定の数字を残している。業務用の新たな流れとしてはヴィーガン対応やベジタリアンを意識したカレー製品が増えている。また最終製品が家庭用となる加工用やレトルトカレー原料となるカレー粉やフレーク類は堅調に推移した。カレー市場は、新型コロナウイルスの影響を除いても大きな変革期に入りつつある。カレールウの今後の動向、レトルトカレーのレンジ調理化、カレー粉分野でのカレー粉調味料拡大など各ジャンルでさまざまな動きが進んでいる。(高木義徳)
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◆カレー特集:変革期迎える業界 レトルト・カレー粉は好調
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02この1年間のカレー業界は、製品や取引先ごとに明暗が分かれる形となった。家庭用ではレトルトカレーやカレー粉関連は好調に推移した。一方で、市場縮小傾向だったカレールウは家庭内食化による需要増があったものの市場は前年を下回った。業務用は全体として厳しい状況…続きを読む
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カレー特集:カレールウ 縮小傾向も主力品は堅調 キーマやパウダーに期待
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02カレールウの20年度の家庭用は新型コロナウイルスの発生後、外出自粛や家庭内食化傾向で昨春は需要が拡大したが年間を通すと市場は前年比で1.4%減となった。近年のカレールウはレトルトカレーに市場規模で逆転されるなど、厳しい状況が続き新たな市場活性化策が求…続きを読む
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カレー特集:レトルトカレー 好調持続 名店系・複数パックが拡大
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02レトルトカレーはここ数年、市場を拡大している。この傾向に新型コロナウイルス拡大による家庭内食化傾向や外食自粛などが追い風となり、家庭用市場は前年比3.5%増とさらに伸長した。日本缶詰びん詰レトルト食品協会による20年のレトルトカレー生産量は内容重量が…続きを読む
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カレー特集:カレー粉(純カレー)・カレー缶詰 拡大続く家庭用カレー粉
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02●カレー粉調味料もプラスに カレー粉(純カレー)は、家庭内食化傾向により家庭用製品は大きく伸長した。一方で業務・加工向けは外食向けが厳しい状況が続くが、最終製品で家庭用となるレトルトカレー向けは好調に推移したようだ。全体としての業務・加工用は前年を…続きを読む
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カレー特集:レトルトカレー、進むレンジ対応 長所・短所をどうとらえるか
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02レトルトカレーは近年、家庭用でレンジ調理化が進んでいる。大塚食品はすでにレンジ対応を進め、最近はその流れが業界全体に広がりつつある。レンジ調理化はその簡便性に加え、ガスを使用しないことやスタンディングタイプにすることで箱が不要になるなど環境に配慮した…続きを読む
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カレー特集:ハウス食品 ルウ基幹ブランド堅調 レンジ調理浸透図る
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02ハウス食品の20年度のカレー関連はルウが基幹ブランドを中心に堅調に推移し、レトルトカレーは、家庭内食化傾向により伸長した。「味付カレーパウダー」は19年2月の発売以降、主菜への活用だけでなく、間食シーンや飲酒とともに楽しむメニューに広がっている。 …続きを読む
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カレー特集:江崎グリコ 手軽さ追求の新商品「カレー職人リゾット」
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02●コメ・湯・皿が不要 江崎グリコの20年12月期のカレー群の売上高は、前年並みに推移した。カテゴリー別では、レトルトはコロナ禍の巣ごもりニーズに伴い、簡便調理ニーズとも相まって大きく伸長した。一方、縮小が続いていたルウがコロナ禍をきっかけに家ナカで…続きを読む
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カレー特集:エスビー食品 カレー粉類は順調推移 「本挽きカレー」育成
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02エスビー食品のカレー関連は、この3月までの1年間で家庭用と業務用を合わせた実績でカレー粉は伸長したが、カレールウとレトルトカレーは前年を下回る結果となった。カレールウは前年比3.2%減の243億5000万円。家庭用はほぼ市場の動きと同様に微減となった…続きを読む
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カレー特集:ハチ食品 「るるぶ」と注目コラボ 自宅でも旅行気分を
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02ハチ食品の21年3月期業績は同社全体、カレー類全体ともに微増となった。20年4月ごろは初めての緊急事態宣言で、家庭用の需給がひっ迫。夏には落ち着いたものの、年末年始にかけて品薄となった。 一方、業務用はコロナ禍で外食機会が激減したことが影響し、構成…続きを読む
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カレー特集:大塚食品 「ボンカレー」に新価値 家族の食卓寄り添う
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02大塚食品が展開する世界初のレトルト食品「ボンカレー」ブランドは今期、「ずっと家族のまんなかに。」をテーマに、家族の温かな食卓に寄り添ってきた「ボンカレー」の情緒的な価値を訴求する。また、ウィズコロナによる生活行動や消費行動の変化に対応し、「ボンカレー…続きを読む
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カレー特集:テーオー食品 安定「ハイグレード21」 味わいと品質が支持
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02テーオー食品のこの1年間のカレー関連は、昨年は新型コロナウイルスの拡大で給食が停止していた影響があったが、これが解除されたことで厳しさはあるものの堅調に推移した。外食向けは家庭内食化傾向や外出自粛などが長く続いている状況下で伸び悩んでいる。このような…続きを読む
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カレー特集:平和食品工業 開拓奏功で減少カバー 新価値創造へ開発を
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02平和食品工業のカレー関連の昨年上期は新型コロナ拡大による外出自粛や家庭内食化で厳しい状況となったが、下期に盛り返し通期では前年をやや下回った。有力外食チェーンへの取り扱いが増えたことなどが下期の回復に寄与した。新型コロナウイルス拡大による減少分を、新…続きを読む
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カレー特集:甘利香辛食品 「CAカレーパウダーゴールド」定番品伸長続く
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02●SNSでの販促注力 甘利香辛食品の前期業績は全体で微減となった。このうちカレーパウダー類は2桁増で好調だった19年度比で堅調に推移。ルウ類はコロナ禍での外食店などのビュッフェ提供減少の影響を受けたが、外食以外への営業提案を活発化した。 パウダー…続きを読む
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カレー特集:エム・トゥ・エム 高評価の健康志向品 新工場は10月完成予定
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02エム・トゥ・エムは大正時代の洋食店「太平洋」をルーツにもち、化学調味料を使用せずに安全で栄養価の高い原料にこだわったカレーやシチューのルウで消費者の支持を集めている。新型コロナウイルスが拡大し家庭内食化傾向が進む現状で、同社のカレールウはそのおいしさ…続きを読む
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カレー特集:ナイル商会 家庭用、内食化傾向追い風 多様なシーンに拡大
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02ナイル商会のこの1年間のカレー関連は、家庭用製品が新型コロナウイルスによる家庭内食化傾向が追い風となり伸長した。業務用は外食系は厳しい状況が続くが、レトルトカレーへの原料供給などは伸長している。また家庭内調理が増えたことで、同社家庭用製品への小売店か…続きを読む
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カレー特集:インデアン食品 「インデアン純カレー」家庭用が安定出荷
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02●業務用全体で前年超 インデアン食品の家庭用カレー粉はこれまで順調に数字を伸ばしてきた。この1年は昨年3月以降に家庭内食化傾向が進み、その伸びが大きかった反動で伸び悩んだ。また昨年、価格改定を実施したことも伸び悩んだ一因のようだ。 一方で業務用は…続きを読む
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カレー特集:エム・シーシー食品 スパイス効いた4種 次代男性ファン育てる
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02エム・シーシー食品は家庭用新シリーズ「SPIKY(スパイキー)」を今秋立ち上げる。香りと風味を引き出したスタータースパイスが効いた4種類でカレー好きの男性次世代ファンを育成する。 家庭用レトルトで看板ブランド「100時間」シリーズ、老舗カレー専門店…続きを読む
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カレー特集:交易食品 アイテム整理取り組む 適正な利益確保に尽力
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02交易食品のカレー関連は、新型コロナウイルスの拡大による影響を受けながらも生産量を伸ばし堅調に推移している。同社はこれまで少量多品種生産でユーザーにきめ細かい対応を行ってきた。この結果、アイテム数がかなり増えたため2年ほど前からアイテム整理に取り組んで…続きを読む
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カレー特集:キャニオンスパイス 3年連続で2桁伸長 レトルト専用新工場も
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02キャニオンスパイスの21年度3月期の売上高は、前年比10%増で着地し、3年連続の2桁増となった。OEM製造の需要増を受け、7月中旬にレトルト製造専用の新工場を竣工する。生産能力は、現在の1.5~2倍を予定し、本社工場はルウ専用となる。 家庭用品の構…続きを読む
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カレー特集:甲味食品興業所 長年の実績・経験生かす 確かな品質アピール
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02甲味食品興業所はカレー粉を長年製造し、その長年の実績から高い評価を得ている。この1年間は、新型コロナ拡大による影響を受けたが堅調に推移した。同社のカレー粉は観光地で販売されるレトルトカレーなどにも使用され、この部分は外出自粛により厳しい状況となった。…続きを読む
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カレー特集:ベル食品工業 凍らせてから食べる「愛すベルカレー」投入
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02ベル食品工業の直近業績は、ご当地カレーのOEM製造や家庭用が堅調の一方、業務用は減少した。家庭用商品の販売数は増加しているが出荷t数が少ないため、コロナ禍で打撃を受けた業務用を補うに至らなかった。コロナ禍では、外食店が店舗の味をレトルトで物販したいと…続きを読む
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カレー特集:異業種名物カレー 店の強みや個性、意外な魅力に
調理品・コメまわり品 特集 2021.07.02カレーは、軸のしっかりとしたルウを用意できれば、どんなジャンルの店でも「名物カレー」が成立する希有なメニューだ。店の主力食材を具材に使い、例えばラーメン店ならスープ設計の技術を、和食店なら素材を生かす調理法を、カフェなら盛り付けセンスを応用することで…続きを読む