Hard&Soft新春特集
◆Hard&Soft新春特集:迫られる環境・人手不足対応
●テラサイクル、世界21ヵ国200社以上の企業が取り組む 「捨てるという概念を捨てよう」
環境や資源、人手不足などの各問題が深刻化する中、政府だけでなく民間でも早急な対応策が迫られている。環境問題で注目される動きの一つとして挙げられるのが、テラサイクル。「捨てるという概念を捨てよう」という理念で、世界21ヵ国200社以上の企業と手を組み、資源循環の仕組み作りに取り組む、ソーシャルエンタープライズだ。主な事業は(1)リサイクル困難なものを回収しリサイクルするプラットフォーム(リサイクルプログラム)(2)使用済み容器を活用した製品開発(海洋プラスチックを活用した容器製作)(3)リユース可能容器を使用したショッピングプラットフォーム「Loop(ループ)」の展開。Loopは消費財をもつ企業や流通業者を、使い捨てを主体としたサプライチェーンから持続可能なものに移行させる世界的なプラットフォーム。
2019年5月に米国東海岸でウォルグリーンズとクローガー、仏・パリでカルフールをパートナーにECサイトで実証実験を開始。20年10月には東京で、5000世帯を対象にECサイトを立ち上げる。実店舗でもイオンリテールの協力で、首都圏10ヵ所以上で実証実験を展開する。本特集では、これらの取り組みや現状・課題を取り上げる。(江端哲也)