缶詰・瓶詰・レトルト食品特集
新型コロナウイルス感染拡大から3年目の夏を越え、ウクライナ危機による国際食糧事情の激変を経て、缶詰・瓶詰・レトルト食品市場では各メーカーの厳しい挑戦が続いている。他の多くの食品と同様、今春から10月にかけて各社の断続的な値上げが続く。輸入原材料だけでなく国産でも価格上昇が続き、包材・資材や運賃、エネルギーコストも高騰。9月に入り1ドル140円を超え、円安加速で業界はさらなる窮地に陥っている。そんな中、需要面は今期4~7月、カテゴリー間でバラつきがみられる。プラス面では小麦製品の値上げでコメ食関連商材への需要が高まっているとみられ、さらに新型コロナ感染者への支援物資として、特需も発生している。ただ売場では今後も価格帯の上昇が見込まれ、消費の冷え込みに危機感は強い。だが時短・簡便・保存性という基本価値が定着した缶詰・瓶詰・レトルト食品のニーズが低下するとは考えにくい。
値上げとともに付加価値の向上が求められる中、若年層にも響く“健康性”こそ最強の助っ人となりそうだ。(本宮康博)
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◆缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:厳しい挑戦続く “健康”に活路
缶詰 特集 2022.09.14新型コロナウイルス感染拡大から3年目の夏を越え、ウクライナ危機による国際食糧事情の激変を経て、缶詰・瓶詰・レトルト食品市場では各メーカーの厳しい挑戦が続いている。他の多くの食品と同様、今春から10月にかけて各社の断続的な値上げが続く。輸入原材料だけで…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:缶詰=コスト吸収に暗雲 売場対策など課題も
缶詰 特集 2022.09.14缶詰市場(丸缶・飲料除く、以下同)は今期4月以降、苦戦が続いている。主要メーカーの4~7月期累計売上げはおおむね堅調な推移だが、市場全体では同期間で前年比約6%の縮小とみられる。原料高などあらゆる生産コストの上昇で、各社は今春から価格改定を実施。その…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:瓶詰=ジャム・海苔とも減少 苦境も汎用に成長余…
漬物・佃煮 特集 2022.09.14瓶詰は主力のジャム、海苔佃煮の生産量が減少し、コロナ対策の巣ごもり需要が落ち着いた。原材料高による値上げはジャムで今秋から開始。ともに関連するパン、ご飯食での伸びしろは少なく、調理などの汎用(はんよう)に成長余地を残す。 新型コロナウイルスの感染拡…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:レトルト=21年、6年ぶりに減少 カレー微減も…
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.14缶詰びん詰レトルト食品協会によるレトルト食品の21年の生産数量は前年比1.7%減の38万2079tとなった。箱数は5803万5000箱。レトルト食品の生産量は16年から5年連続して増加していたが、6年ぶりに減少に転じた。前年を上回ったジャンルは食肉野…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:日本水産 「SuiSui」オープン タイアップ…
漬物・佃煮 特集 2022.09.14日本水産の缶・瓶詰とレトルトカテゴリーは今期、4~7月期累計売上げが缶・瓶詰は前年比微減、レトルトは同25%増で推移した。 主力の青魚缶は今春、サバ缶を大幅リニューアルし、瓶詰はシェアトップの「さけほぐし」が好調で同7~8%増。レトルトは今春新商品…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:はごろもフーズ MSC認証原料使い環境訴求
缶詰 特集 2022.09.14はごろもフーズの缶詰・レトルト事業は4~6月期、コロナ禍で増加した内食需要の継続により好調に推移した。「オイル不使用シーチキン」や「シーチキンSmile」「朝からフルーツ」やフルーツパウチが前期売上げを上回った。消費者目線に立った健康志向や簡便性、利…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:桃屋 きざみにんにく・しょうがけん引 9期連続…
漬物・佃煮 特集 2022.09.14桃屋は今9月期、「きざみにんにく」「同しょうが」が成長を続けて、9期連続の増収増益にあと一歩まで迫った。独自の製法で引き出した素材の味わい、程よい味付けによる使い勝手の良さで支持された。時短・簡便で絶品の「かんたんレシピ」のCM紹介と連動。成功例を全…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:永谷園 「レンジのススメ」サンプリングを全国展…
調理品・コメまわり品 特集 2022.09.14永谷園は「麻婆春雨」が子どもの野菜摂取に最適と伝えて、好評を博している。麺が具材と絡み、濃厚な味わいで野菜も喜んで食べてもらえる。コロナ特需の後も好業績を保ち、ユーザー価値を浸透させている。レンジで温めるだけで主菜ができる「レンジのススメ」も順調。高…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:マルハニチロ “そのまま喫食”テーマ 「北海道…
缶詰 特集 2022.09.14マルハニチロの缶・瓶詰とレトルト事業は今期4~7月期、いずれも前年を上回る販売実績で推移した。缶詰・レトルトでは自治体による新型コロナ感染者への支援物資向け需要で、引き合いが急増。特にレトルトは「金のどんぶり」中心に大幅な売上げ増となった。缶詰は定番…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:ハウス食品 名店系で外食ユーザーつかむ
缶詰 特集 2022.09.14ハウス食品の2022年3月期のレトルトカレーは、前年比1.5%減の165億円となった。20年の家庭内食特需の反動が影響したが、第4四半期が好調に推移し微減となった。 「〓〓(カリー)屋カレー」(4袋入含む)が同10.5%減、「プロクオリティ」が同7…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:極洋 減塩タイプ計7品品揃え PR強化で売場活…
缶詰 特集 2022.09.14極洋の缶詰事業は今期、4~7月累計売上げが前年比で増収・増益となり回復基調で推移した。価格改定の効果に加え、配荷率の上昇も寄与している。主力の青魚缶ではサバ缶が数量ベースで同9%増、イワシ缶が同12%増と好調。ツナ缶は前年売上げを下回った。水産原料や…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:丸美屋食品工業 新アイテム「1~2人前」が好評
缶詰 特集 2022.09.14丸美屋食品工業は麻婆ソーストップの「麻婆豆腐の素」が売上げを回復している。6月の記念日プロモーションや、豆腐にかけてレンジで温めるだけの「1~2人前」が好評を博した。 コスト高で11月から値上げするが、さらなる販促も計画する。ほかは釜めしの素や春雨…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:ホテイフーズコーポレーション 「やきとり」来期…
缶詰 特集 2022.09.14ホテイフーズコーポレーションの今期は、行動制限が解除された影響で前半の業務用実績が盛り返して、後半は新型コロナ第7波の自宅療養者向け需要、家飲み需要が伸長した。 カテゴリー別では、シンボリックシリーズ「やきとり」商品が前期に引き続き、好調なほか、家…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:テーブルランド レンジ対応パッケージを拡充
缶詰 特集 2022.09.14トップシェアを誇る「ご飯のお供」の定番・なめ茸をはじめ、米飯周りの瓶詰、レトルト食品を多彩に展開するテーブルランド。コロナ禍以降、レトルトかゆ・雑炊シリーズが好調で、今期も独自性を打ち出したフレーバー展開や電子レンジ調理対応パッケージの拡充で攻勢をか…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:エスビー食品 家庭用・業務用とも好調
缶詰 特集 2022.09.14●レトロなど新トレンドも エスビー食品の21年度のレトルトカレーは前年比7.5%増の142億5000万円と前年の家庭内食化傾向の反動を受けながらも数字を伸ばした。家庭用のレトルトカレーが堅調に推移したことに加えて、業務用が好調に推移したことで前年を…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:大塚食品 「#たよれるレトルト。」掲げ課題解決…
缶詰 特集 2022.09.14大塚食品は今期、「#たよれるレトルト。」をコミュニケーションテーマに掲げ、取り組む。「ボンカレー」や「マイサイズ」シリーズで、レトルト食品が持つ価値を見つめ直し、新たな価値を訴求することで、生活者の課題解決に役立つ存在を目指していく。 今秋は、災害…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:明治屋 「おいしい缶詰」イベント連動の提案加速
缶詰 特集 2022.09.14明治屋は缶詰の主力ブランド「おいしい缶詰」で催事と連動した提案を加速する。今秋冬にかけては、ボジョレー・ヌーボー解禁イベントや米国発の商戦期「ブラックフライデー」などに合わせて小売店頭での展開を強化する。 コロナ禍で、人気が高まるレモンサワーとの相…続きを読む