和食特集
「和食:日本人の伝統的な食文化」が2013年12月4日、ユネスコの無形文化遺産に登録され、今年で9年目を迎えた。10周年を前に人口減と超高齢化が進行。経済成長も遅れて無資源国ならではの物価上昇も深刻になり、食料供給が暗転している。低迷する食料自給率を高め、国家を保つ一策が遺産登録。世界一の寿命を実現する健康価値は海外で広く知られ、失って気付いたインバウンド需要の大きさがその証左。世界普及と輸出増を促してこそ食料の安定供給が果たせる。輸出とともに求められる自国文化の保護・継承と発展。農林水産省と主要団体、献立の中心となるコメの推進策を探った。このほか家庭食と地域の食文化を応援し、その集積である和食を進化させる食品企業の活躍も追った。(吉岡勇樹)
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◆和食特集:国家持続のための文化遺産
特集 総合 2022.12.16「和食:日本人の伝統的な食文化」が2013年12月4日、ユネスコの無形文化遺産に登録され、今年で9年目を迎えた。10周年を前に人口減と超高齢化が進行。経済成長も遅れて無資源国ならではの物価上昇も深刻になり、食料供給が暗転している。低迷する食料自給率を…続きを読む
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和食特集:和食文化国民会議 だし給食は1万4365校、全国3割に
特集 総合 2022.12.16●次世代継承に体験促進 和食文化国民会議は11月、だしが感じられる給食を全国の小中学校で提供してもらい、実施校を前年比7.8%増の1万4365校に伸ばした。全国の小学校で全校の3割を超えて浸透。8年目を迎えて過去最高を更新した。動画コンテンツを作り…続きを読む
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和食特集:農林水産省 食文化の振興へフロンティア拡大 文化遺産登録10周年を…
特集 総合 2022.12.16「和食:日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されてから来年12月4日で10周年を迎えることから、食文化の保護・継承を担う農林水産省は集中的な取組みに向けて動き始めている。食文化振興のフロンティアを拡大し、その後の25年大阪・関西万博に…続きを読む
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和食特集:コメ 輸出活発化 千載一遇のチャンス
コメ・もち・穀類 特集 2022.12.16日本米の輸出が活発化している。背景に、円安の進行で価格メリットが打ち出せるようになったことに加え、海外のコロナ規制緩和による経済活動の本格化、海外渡航が再開し、直接商談が可能になったこと、寿司や和食用として欧米中心に普及する、カリフォルニア産「カルロ…続きを読む
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和食特集:コメ=神明 輸出量、前年比20%増 香港や米国向け好調
コメ・もち・穀類 特集 2022.12.16◇コメ卸・メーカー動向 最大手コメ卸・神明は、日本米の輸出では業界トップレベルを誇り、昨年は6100tを輸出した。今年は円安やコロナ規制の緩和などを追い風に、香港や米国の現地拠点を活用し、販路拡大に向け積極的な営業活動を展開。今年は前年比20%程度…続きを読む
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和食特集:コメ=木徳神糧 「カルローズ」の代替需要旺盛
コメ・もち・穀類 特集 2022.12.16◇コメ卸・メーカー動向 木徳神糧は、海外ビジネスにも積極的に取り組み、タイや中国、ベトナムに現地拠点を設置し、輸出と日本にない特徴のある海外のコメの国内販売、海外で生産したコメの第三国販売など、多様な切り口で展開している。 今年の日本米年間輸出量…続きを読む
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和食特集:コメ=幸南食糧 香港へ雑穀入りパックご飯
コメ・もち・穀類 特集 2022.12.16◇コメ卸・メーカー動向 在阪有力米穀メーカーの幸南食糧は、コメ産地と取り組み、日本米やパックご飯など加工品の輸出にも注力している。相手国・地域は、香港や台湾、シンガポール、スロバキアなどで、特にスロバキアに向けては、日本米輸出や寿司店を出店する、地…続きを読む
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和食特集:コメ=千田みずほ 炊飯・精米ライン設置 シンガポール現地法人に
コメ・もち・穀類 特集 2022.12.16◇コメ卸・メーカー動向 有力コメ卸・千田みずほは、14年に海外事業部を設置し、本格的な輸出の取組みをスタート。この間、グループで炊飯事業を展開することを強みに、実需者目線に立って、徐々に輸出先や輸出量を拡大し、シンガポールや中国などに向けて約100…続きを読む
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和食特集:コメ=群馬製粉 欧州最大級の総合食品見本市に出展 国産米粉アピール
粉類 特集 2022.12.16◇コメ卸・メーカー動向 群馬製粉は18年から、国産米粉の輸出に乗り出し、フランスやイタリアなどに向けて販売している。このさらなる拡大を目指し10月15~19日、フランス・パリで開催された欧州最大級の総合食品見本市「SIAL Paris」の「JETR…続きを読む
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和食特集:関連メーカー=フジッコ 食育活動で和食伝承 豆・昆布検定設け知識を
水産乾物・塩蔵他 特集 2022.12.16フジッコは和食文化の伝承へ、昆布を中心に多彩な食育・啓発活動に取り組む。親子を対象にした食育プログラムやオンライン料理教室、社内認定資格制度、小学校への出前授業など多様な活動を推進。「体験」「知る」「健康」をコンセプトとした食育モデルの確立を目指す。…続きを読む
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和食特集:関連メーカー=三幸 新たな需要層開拓へ
惣菜 特集 2022.12.16●「雪中梅」使用の和惣菜「ごほうび便」3種投入 三幸は、雪室熟成でまろやかな味わいに変化した新潟銘酒「雪中梅」を使用し、海産素材の良さを最大限に引き上げた酒蒸し煮仕立ての和惣菜「ごほうび便」3種類を10月1日から発売した。年の瀬にちょっとぜいたくな…続きを読む
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和食特集:関連メーカー=ヤマサ蒲鉾 「おもてなし」シリーズ拡充
練り製品 特集 2022.12.16●「お正月蒲鉾招福」膳華やぐ流水模様 ヤマサ蒲鉾は22年、すり身などの原料価格上昇から春と秋に値上げを実施するとともに、練り製品のおいしさの提供に努めた。原点回帰をテーマに創業の歴史に立ち返った「瀬戸内旨味処」シリーズを拡充し、需要期の年末年始には…続きを読む
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和食特集:関連メーカー=一正蒲鉾 ハレの日に「おせち」 「純」シリーズなど注…
練り製品 特集 2022.12.16●小容量・セット品を 一正蒲鉾は23年正月のおせち商戦で、コロナの落ち着きや物価高による影響も踏まえ、生活者ニーズをとらえた商品展開によってシェア拡大を図る。厳しい環境でも久しぶりの帰省需要拡大を見込み、商戦テーマは(1)「早めの準備」「大容量」の…続きを読む
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和食特集:関連メーカー=マルコメ 多様なニーズに対応 ご飯と味噌汁の相性訴求
調味料 スープ 特集 2022.12.16「一汁三菜」の汁物を代表する味噌汁。味噌のトップメーカー、マルコメは「和食の形もメニューの広がりや専用調味料の伸長、簡便・時短志向、こだわりニーズなどで多様化しており、さまざまな切り口が生まれている。こうしたポイントに、ある程度エッジの立った価値、商…続きを読む
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和食特集:関連メーカー=カタギ食品 ごま食文化発展図る “ごま習慣”がキーワ…
農産乾物 特集 2022.12.16かどや製油グループのカタギ食品は、食品ごま市場トップシェアメーカーとして、市場の拡大と活性化、原料の安定供給に努めるだけでなく、「風味こそ、和食におけるごまの価値」(同社)とし、和食に不可欠な食材として、ごま食文化を広める取組みを推進している。 同…続きを読む