和食特集

総合 2022.12.16
和食特集

 「和食:日本人の伝統的な食文化」が2013年12月4日、ユネスコの無形文化遺産に登録され、今年で9年目を迎えた。10周年を前に人口減と超高齢化が進行。経済成長も遅れて無資源国ならではの物価上昇も深刻になり、食料供給が暗転している。低迷する食料自給率を高め、国家を保つ一策が遺産登録。世界一の寿命を実現する健康価値は海外で広く知られ、失って気付いたインバウンド需要の大きさがその証左。世界普及と輸出増を促してこそ食料の安定供給が果たせる。輸出とともに求められる自国文化の保護・継承と発展。農林水産省と主要団体、献立の中心となるコメの推進策を探った。このほか家庭食と地域の食文化を応援し、その集積である和食を進化させる食品企業の活躍も追った。(吉岡勇樹)