九州食品産業特集2025

九州の食品産業を見渡すと、輸出に向けた積極的な動きが目立つ。今回の特集で企業取材をする際にも、話題に上ることが多かった。国の輸出施策推進においても、ひときわ存在感を放つのがこの九州エリア。農林水産省は現在、GFPグローバル産地づくり推進事業を手掛けている。本特集では、そのような九州エリアに本拠地をおく食品関連企業を紹介する。(九州支局長=大屋良太)
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◆九州食品産業特集:輸出産地形成で存在感 柔軟な発想で企業連携を
特集 総合 2025.06.26●地域食生かし商品開発 九州の食品産業を見渡すと、輸出に向けた積極的な動きが目立つ。今回の特集で企業取材をする際にも、話題に上ることが多かった。 国の輸出施策推進においても、ひときわ存在感を放つのがこの九州エリア。農林水産省は現在、GFPグローバ…続きを読む
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九州食品産業特集:フンドーキン醤油 九州の味に引き合い
調味料 特集 2025.06.26フンドーキン醤油では前期「あまくておいしい醤油」、4年に一度発売する期間限定品「世界一木樽醤油」が堅調だった。味噌では従来から人気の生詰めタイプに加え、「あまくておいしいみそ」が広がり始めた。生詰めが定着している味噌市場で、すみ分けができているという…続きを読む
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九州食品産業特集:ニビシ醤油 つゆでこだわり商品
調味料 特集 2025.06.26ニビシ醤油は、自社で手間をかけ製造する姿勢を大切にする。鰹節の自社削り、椎茸やいりこのだし抽出などはその一例だ。ここを伝える意味の大きさを再認識しているところ。 最近の新商品「FUKUOKA CRAFT TSUYU 琥珀」は、良いきっかけになるとみ…続きを読む
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九州食品産業特集:富士甚醤油 富士屋甚兵衛投入へ
調味料 特集 2025.06.26富士甚醤油は今年9月、中核として育成する新ブランド「富士屋甚兵衛」をリリースする。これは、新工場稼働に伴い参入する紙パック分野の製品群。ブランドコンセプトは「調味料の原点回帰」だ。動物性原料は不使用。できるだけシンプルな原料で、自然なおいしさの調味料…続きを読む
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九州食品産業特集:マルヱ醤油 緩やかな連携を模索
調味料 特集 2025.06.26マルヱ醤油では前期、価格改定を実施する中でカテゴリーごとに動きに違いがでたとみる。得意先業態では、インバウンド需要もあり業務用が堅調だったという。昨年は味噌の力シリーズ「ふるさとの朝」でパッケージを刷新。容量も、例えば「国産原料ふるさとの朝 あわせこ…続きを読む
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九州食品産業特集:チョーコー醤油 商品訴求さらに強化
調味料 特集 2025.06.26チョーコー醤油では、今期は3ヵ年中期計画の2年目となる。価格改定は今後の実施に向けて準備を進めているところだ。 商品で今特に注力するのが、「かけぽん」だ。ラインアップは、長崎県外向けの「ゆず醤油かけぽん」、県内向けの「かけぽん」、密封ボトルの「実生…続きを読む
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九州食品産業特集:宮島醤油 地域密着活動を継続
調味料 特集 2025.06.26宮島醤油では、前期売上げとして、エリア別で見ると東日本が堅調だったという。業態別では業務用が伸びた。商品では、今泉マユ子氏監修のフェーズフリー商品「まゆまゆHokkori玄米ごはん」を3品発売。このほか、地元唐津の唐辛子メーカーとコラボした「赤獅子ぽ…続きを読む
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九州食品産業特集:ヤマエ食品工業 工場視察で取引拡大
調味料 特集 2025.06.26ヤマエ食品工業では、今夏稼働した調合濾(ろ)過工場で醤油加工品強化の環境が整った。生揚げ醤油を作れる点は大きな強み。社員の士気アップにもつながっている。また、国内外含め企業が見学に来る機会が増加。こうした視察の場を、今後の取引拡大へ向けた足掛かりにも…続きを読む
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九州食品産業特集:フンドーダイ 新しい使用機会創出
調味料 特集 2025.06.26フンドーダイでは今、一押しシリーズの「革命のにんにくダレ」がじわじわと広がっているという。地域で見ると中四国まで配荷が進んだ。同シリーズは、地元企業と連携して開発した商品群。この事例の認知が上がるにつれ、熊本県内企業からのコラボ相談も出始めた。 古…続きを読む
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九州食品産業特集:マルタイ おかずになる麺考案
麺類 特集 2025.06.26マルタイは前期増収増益で着地し、売上げは過去最高となった。商品別で見ると、昨年発売65周年を迎えた「マルタイラーメン」がけん引役となった。特に、関東での伸びが顕著だという。 現在同社は、「おかず麺」というテーマに挑んでいる。「おかずになる麺」を考案…続きを読む
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九州食品産業特集:サンポー食品 営業拠点網の拡大を
麺類 特集 2025.06.26サンポー食品は近年、営業拠点網を拡大してきた。2023年には東京営業所を開設。昨年は8月に広島、10月に大阪にも営業所を作った。営業所新設後は商談の引き合いも増えているという。また東京拠点ができて以降、一般消費者の問い合わせも以前より広域から入るよう…続きを読む
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九州食品産業特集:五木食品 強みは自社製スープ
麺類 特集 2025.06.26五木食品の始まりは1878年。熊本市で製粉、製麺の店として創業した。その後「五木そば」の発売を経て、五木ブランドを確立。1960年には棒状即席麺「アベックラーメン」を発売し、67年にはLL(ロングライフ)麺業界に参入。87年本社・工場を現在の城南町に…続きを読む
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九州食品産業特集:ヒガシマル 皿うどん拡販努める
麺類 特集 2025.06.26ヒガシマルは1947年、鹿児島県日置市(当時の日置郡)で製粉、製麺、および精米業として創業した。その後、乾麺および即席麺を中心とした食品分野へ本格進出。同時に養魚用配合飼料の製造としても発展。1979年にヒガシマルを設立した。食品部門では現在「ヒガシ…続きを読む
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九州食品産業特集:丸永製菓 炭酸氷で新分野開拓
アイスクリーム 特集 2025.06.26丸永製菓は今年、食感にこだわった商品として、新ブランド「弾けるしゅわしゅわアイスバー」をリリースした。開発期間に約2年を要した。出荷状況は順調だという。 夏場に合わせた商品である分、これからが本格的な需要期。炭酸氷を使ったアイスは、今までなかった革…続きを読む
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九州食品産業特集:ダイショー 関東工場の生産力を増強
調味料 特集 2025.06.26ダイショーは昨年、新ビジョンとして「“楽しい味”で世界にプラスを。」を提示。前期はプロジェクトを立ち上げ、この具現化に取り組んできた。このほか前期は、生産、管理、営業といった部門間で、役員クラスのジョブローテーションを実施。部門の垣根を超えた交流が活…続きを読む
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九州食品産業特集:さかえやグループ ホームページ刷新 通販1.7倍に
水産乾物・塩蔵他 特集 2025.06.26さかえやグループでは、直近の売上げは堅調だという。高まる需要に一層対応するため、機械化を含めた生産性向上は重要との認識だ。 今年の秋冬へ向けては、「博多の味 もつ鍋 しょうゆ味」の拡販に本格的に取り組む。 BtoCでの販売強化は、同社としても注力…続きを読む
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九州食品産業特集:八ちゃん堂 米粉商品の発信強化
冷凍食品 特集 2025.06.26八ちゃん堂が、今あらためて発信強化を図ろうとしているのが米粉商品だ。同社直売所を含め、米粉商品は伸びている。背景には、アレルギー対応もあるとみる。実際、小麦アレルギーがある子どもを持つ家庭の声は切実だ。そうした家庭から、「家族皆でたこ焼きを食べられる…続きを読む
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九州食品産業特集:鶴味噌醸造 20年超かけ海外開拓
調味料 特集 2025.06.26鶴味噌醸造は今春、価格改定を実施した。海外では合わせ味噌の「鶴」、米味噌の「亀」、麦味噌の「龍」などが特に好調だという。特に多い輸出先は中国とフランス。 中国では、味噌を使う文化が浸透し始めリピーターも多い。スープよりも手軽に作れる味噌汁に、注目が…続きを読む
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九州食品産業特集:きゅうぶつ 国産原料で高い信頼
農産乾物 特集 2025.06.26きゅうぶつは1949年、椎茸などの農産物を販売する九州物産商会として設立された。歴史は70年を超える。59年には日田椎茸入札市場を開設し、業容を拡大した。 その後76年に九州物産商会から分離し、加工、販売部門として同社の前身が設立された。同時に「上…続きを読む
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九州食品産業特集:アクタ 「SENSE」を基本に
特集 機械・資材 2025.06.26アクタは今年、設立から70周年を迎えた。同社では5年単位で開発コンセプトを設定している。今期からの5年間のコンセプトは「SENSE」。これに伴い、企業ロゴも5年間限定で変えている。まずは、変わりゆく時代のニーズを鋭くとらえる。また、美的感覚や感性、品…続きを読む
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九州食品産業特集:山忠 高校生らと商品開発
水産乾物・塩蔵他 特集 2025.06.26山忠はヒジキの異物選別ラインについて、近年でも2022年、24年と設備投資を実施。さらに今年の秋にも投資を予定している。随時最新設備の導入、ライン更新を行いつつ、さらなる品質向上に努めているところだ。 同社は、原料買い付けから加工・選別・製品化まで…続きを読む
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九州食品産業特集:西日本食品工業 POP設置で売上増
農産乾物 特集 2025.06.26西日本食品工業では、片栗粉の原料事情が厳しく、市場動向では揚げ物を手掛けるユーザーの利用に変化がみられるとしている。 商品別の特徴では、ジャパンフードセレクションでグランプリを受賞した「はるさめスープ 太平燕」について売場で受賞紹介POPを設置。そ…続きを読む
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九州食品産業特集:西田精麦 新たなサラダ追求を
コメ・もち・穀類 特集 2025.06.26西田精麦は今年4月、グレインズサラダ専門店「麦と野菜のお店&AttA」の2号店を福岡に出店した。場所は、福岡市の天神の「ONE FUKUOKA BLD.」(通称ワンビル)内。グレインズサラダのほか、シリアルボウルもメニューに。また、カスタムオーダーに…続きを読む
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九州食品産業特集:火乃国食品工業 きな粉・片栗粉を拡販
粉類 特集 2025.06.26火乃国食品工業は九州中南部に立地する。ここは、古くから阿蘇の伏流水や白川、球磨川など豊かな清冽な水資源に恵まれている。熊本県宇城市小川町はその中心にあり、水の良さでは定評で、白玉の名産地として歴史を刻んできた。 1910(明治43)年に清泉商会とし…続きを読む
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九州食品産業特集:フタバ 北米向けOEM開始
調理品・コメまわり品 特集 2025.06.26フタバの看板商品「御飯の友」では、国産いりこを使い、専属職人が配合を調整する。味付けには甘めの醤油を使用。最近では、「御飯の友 お土産パック25P」の販売にも力を入れているところ。1食用が25袋入っており、軽くて持ち運びにも便利。パッケージには、熊本…続きを読む