缶詰・瓶詰・レトルト食品特集
缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:レトルト=19年度前年比1.0%増
●カレーのレンジ対応進む
日本缶詰びん詰レトルト協会の19年1~12月のレトルト食品生産量によると、全体では前年比1.0%増の38万3200t(5701万4000箱)と伸長した。主力のカレーが同1.3%増の16万3872t(2481万2000箱)となった。
他の分野で伸長したのは、料理用調味ソースが同1.6%増の4万5003t(732万箱)、パスタソースが同0.6%増の3万1854t(434万2000箱)などとなった。
2桁を超える伸びを示したのは食肉野菜混合煮が同11.2%の増2万0682t(410万8000箱)、その他が同12.9%増の8444t(131万6000箱)となった。レトルト食品は近年、安定した成長を続けており10年比では21.1%増と市場は大きく拡大している。
レトルトカレーは、これまで湯煎型の製品が多かったが、近年はより簡便性を備えたレンジ対応製品が増加している。これは大手メーカーにおいても、新製品を中心にレンジ対応製品が増えており、今後は湯煎からレンジ対応型へのシフトがより進行していくと思われる。
昨年は天候災害などにより、ローリングストック需要などが増えたことでレトルト食品は市場を拡大した。現在は新型コロナウイルス拡大に伴う巣ごもり需要の増加により、レトルトカレーやパスタソースが2月後半以降市場を大きく拡大している。この傾向は現在も続いており、レトルト食品は家庭用を中心として今後も成長が続くことが見込まれる。(高木義徳)