全国味噌特集
味噌業界で企業間の格差が広がっている。大手メーカーが積極的な事業展開で業績を伸ばす一方、商品開発やプロモーション面で差別化を図れない中小企業は苦境に立たされている。特に即席味噌汁や加工品を展開していない味噌専業企業のダメージは深刻だ。利益を生産設備や商品開発に再投資できないため、大手との差は広がるばかり。勝ち組と負け組が明確になりつつある今、生き残りには事業の抜本的な見直しが必要だろう。(涌井実)
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◆全国味噌特集:伸びる大手、沈む中小 企業間格差拡大 事業の抜本的見直しを
調味料 特集 2021.09.13味噌業界で企業間の格差が広がっている。大手メーカーが積極的な事業展開で業績を伸ばす一方、商品開発やプロモーション面で差別化を図れない中小企業は苦境に立たされている。特に即席味噌汁や加工品を展開していない味噌専業企業のダメージは深刻だ。利益を生産設備や…続きを読む
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全国味噌特集:出荷=上半期3.2%減 通期38万t台に減少か
調味料 特集 2021.09.13全国46組合813社が加盟する全国味噌工業協同組合連合会によると、21年上半期(1~6月)の味噌の出荷量は18万4026t(前年比3.2%減)だった。秋冬は最需要期を迎えるが、長引くコロナ禍の影響で飲食店・宿泊施設向けの味噌の出荷は低調だ。下半期(7…続きを読む
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全国味噌特集:輸出=回復傾向が顕著 通期では過去最高更新も
調味料 特集 2021.09.13財務省が発表した貿易統計によると、2021年上半期(1~6月)の累計輸出量は9254t(前年比20.8%増)で、前年から大きく回復した。コロナの影響がなかった19年と比べても増加しており、味噌の輸出は回復基調にあるといえそうだ。 輸出金額は21億6…続きを読む
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全国味噌特集:トレンド=自社の強みを磨く 新たな成長ドライバーへ
調味料 特集 2021.09.13市場でインパクトを残すためには、自社の強みを磨くことが必要だ。オールマイティーに商品ラインアップを揃えて消費者ニーズに対応するのも重要だが、強化カテゴリーを選定してそこに経営資源を集中投入すれば、新たな成長ドライバーを生み出せる可能性がある。 マル…続きを読む
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全国味噌特集:プロモーション=ユニークさ前面に 味噌の魅力を発信 顧客接点強…
調味料 特集 2021.09.13メーカー各社は巣ごもり状態の消費者に味噌の魅力を伝えるため、ユニークなPR施策に取り組んでいる。コロナ禍におけるプロモーションのキーワードは『顧客接点の強化』だ。消費者とのタッチポイントをいかに増やせるかが、消費拡大の鍵になる。 マルコメは三重県多…続きを読む
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全国味噌特集:即席味噌汁=即食性で高評価 FD・カップが人気
調味料 スープ 特集 2021.09.13簡便志向の高まりを受け、即席味噌汁へのニーズが高まっている。市場をけん引するのはフリーズドライ(FD)商品。ブロック状の個食タイプはもちろん、複数の商品が詰め合わせになったアソートタイプやカップ味噌汁などさまざまなバリエーションが増えてきた。一方、1…続きを読む
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全国味噌特集:2021秋冬新商品=製法などにこだわり 意欲的アイテム多数
調味料 その他加工食品 特集 2021.09.13大手メーカーを中心に秋冬の新商品が出揃った。主力ブランドがラインアップ強化を図るケースが多い中、「製法」や「フレッシュさ」などにこだわったユニークなコンセプトの商品が数多く発売された。コロナ禍で基礎調味料には“定番回帰”の動きが見られるが、こうした意…続きを読む
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全国味噌特集:21年上半期POSデータ分析=マルコメ上位独占 安定志向如実に
調味料 特集 2021.09.13日本食糧新聞社が代理販売するPOSデータ(KSP-SPが独自に集計し、流通システム開発センターを通じて収集された全国989店舗から構成されたデータ)を分析し、2021年上半期(1~6月)の味噌の売上げランキングを作成。長引くコロナ禍で消費者の安定志向…続きを読む
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全国味噌特集:北海道地区=高齢・小世帯向け堅調
調味料 特集 2021.09.132021年1~6月の北海道内味噌出荷数量(北海道味噌醤油工業協同組合調べ)は9万798t(前年比4.3%減)、仕込み数量9904t(同8.1%減)となった。全国的にコロナ感染拡大第5波の影響を受ける中、北海道も8月27日から9月12日まで緊急事態宣言…続きを読む
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全国味噌特集:関東地区=生き残りへ発想転換
調味料 特集 2021.09.13関東地区の食品スーパーの味噌売場では、各メーカーの主力商品が棚に並ぶ。だし入り味噌や無添加味噌、減塩味噌など主要カテゴリーはもちろん、調理味噌や液状味噌などほぼすべての商品がPOS上位のアイテムだ。たとえ棚割りのタイミングで採用されたとしても、短期間…続きを読む
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全国味噌特集:長野地区=強まる大手集中への懸念
調味料 特集 2021.09.13「信州味噌」の地元、長野県は大手から中小、「蔵」規模の醸造場まで約100のメーカーがひしめく味噌大国。全国の味噌出荷量に占める県のシェアは、50%以上に及ぶ。全国味噌工業協同組合連合会がまとめた2021年1~6月の県味噌実出荷量は9万6478tで、前…続きを読む
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全国味噌特集:中部地区=存在感増す液状味噌
調味料 特集 2021.09.13愛知県味噌溜醤油工業協同組合によると、愛知県での味噌出荷量は今年半年累計で前年比11.1%減の1万5114tと苦戦が続く。要因には比重を占める外食産業を中心とした業務用が長期停滞を強いられることに加え、前年の内食需要の急増の反動が影響していると予想さ…続きを読む
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全国味噌特集:関西地区=大手の販売は高水準
調味料 特集 2021.09.13大手メーカーの関西拠点の今春夏の販売状況は、昨年のコロナ禍特需の反動を受けているものの、依然として高い水準を維持している。生味噌は無添加系、即席味噌汁は健康系やカップタイプを中心に全体が底上げ。大豆製品や麹製品など、各社が育成・強化する分野も好調を持…続きを読む
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全国味噌特集:四国地区=御膳味噌軸に差別化
調味料 特集 2021.09.13四国4県の中で出荷量が圧倒的に多い徳島県では、特産の御膳味噌を中心に地元味噌の消費割合が高い。出荷量は年々縮小傾向にあるが、2021年度(1~6月、全国味噌工業協同組合連合会調べ)3065tと前年比0.2%の伸長となった。かねこみそ、ヤマク食品の大手…続きを読む
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全国味噌特集:九州地区=味噌、下げ止まり感が
調味料 特集 2021.09.13九州味噌業界では各社やや微減の傾向が続いてきたが、コロナ禍による家庭内食の活性化に伴い、下げ止まった感があるという指摘も多い。ただ、この要因は外部環境によるものであり、いずれ収束した時にはどう消費が維持されるかは不透明な状況下にある。この傾向は購入層…続きを読む