滝椎戸寒の乾物日記(20)昆布マーケティングの一考察〈1〉
●昆布激減、業界存続の危機?
「昆布の年間採取量は3万t。うち1万tが乾物昆布として消費され、2万tが調味料や佃煮などの加工食品用原料として消費されている」。これが今まで、僕が把握していた昆布市場に関する知識だった。
しかし、2021年度の昆布採取量が1万2900tだったと知って驚愕した。なんと僕が認識していた採取量の半減以下にまで激減していたのだ。この衝撃的事実は、乾物昆布業界のみならず全昆布業界が存続の危機に直面してい