マーガリン類特集

マーガリン類特集:家庭用=消費増でトレンド変化 新たな生活様式の適合が鍵

乳肉・油脂 2020.06.26 12071号 05面

19年度の家庭用マーガリン市場は、前年比微増で推移したとみられる(本紙推計)。グルメリッチタイプ(バター風味や甘味系など)が引き続きけん引役で、特に20年1月以降は新型コロナウイルス禍による家庭内での手作り消費の増加で、使用量も増加。品薄感を強めるバターの代替品としてニーズが高まり、回転が上がっている。秋以降の環境変化が不透明ではあるが、新たな生活様式にマッチした食べ方提案や、「おいしさ」を訴求した需要喚起策が進み、ダウントレンドからの復調が進みそうだ。

日本マーガリン工業会によると、19年1~12月のマーガリン類生産量(家庭用・学給用・業務用、ファットスプレッド含む)は22万1639tで前年を1.5%上回った。すべてで前年を上回り、続いていたダウントレンドに下げ止まり感が見られる。特に家庭用マーガリンは3.1%増の1万4669tと回復傾向。今期この流れをいかに維持していくかが重要となりそうだ。

タイプ別には、ボリュームの大きいプレーンが落ち込んだが、グルメリッチタイプは前年クリアを継続。市場構成比でもプレーンを逆転したようだ。ヘルシータイプは、メーカーによりばらつきがあり全体的に苦戦した。

直近は、新型コロナ禍に伴う家庭内喫食機会の増加で手作り需要が高まり、バターの品薄状態が続く中、代替品としての需要が高騰。J-オイルミルズの「ラーマ」は料理用途などの使い方提案などを展開しているが、「同バターの風味」や「同バター好きのためのマーガリン」はパンにも料理にも使って楽しめる特性が需要に適合。乳主原規格の商品も昨年から引き続き需要が高まっており、明治の「スプレッタブル」や「チューブでバター1/3」などはさらなる拡大が進む。特に、チューブタイプは4月以降も大きな伸びを見せ、手作り需要の底堅さはまだまだ続くとみられる。同社は「クリーミースム~ス」で、チョコチューブと菓子を組み合わせて作る「ニコレート」とコラボ提案し、ドライ・チルドの両面で同社ならではの施策を進める。

昨年苦戦したプレーンタイプだが、雪印メグミルクが「温生(おんなま)食パン」として新たな食べ方提案を訴求。時短ニーズにも対応し、家庭での喫食機会が増加する新たな生活様式に合わせた施策展開が下期も続くとみられる。(小澤弘教)

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