緑茶特集

飲料 2019.11.23
緑茶特集

 新茶商戦から今年の緑茶市場がスタートを切った。ただ今年の新茶商戦は天皇即位での10連休期間も重なり、量販店での新茶催事は例年より展開も地味になり売上げも厳しい状況になった。
 緑茶市場はドリンクの増加に反して、食生活の簡便化もありリーフ需要から、ティーバッグ、粉末、インスタントの簡単調理スタイルへとシフトしてきた。
 茶葉使用量としてはドリンク原料が増加している。インバウンドを契機に一気に伸びたのが抹茶需要だ。海外への販売も順調であるが、飲用よりも製菓、製パンなどの食品原料としての使用が主力需要になっている。中国での生産が増加するとともに海外での競争は厳しさを増しているが、ジャパンブランドの信頼性は高く、クオリティーを求める層に確実に拡大している。
 今年の新茶は静岡が霜害のため生産量が20%ほど減産した。茶葉相場としては高値になるところだが、市場の引きは弱かった。茶需要の減退の表れとも受け取れるが、茶生産者の生産意欲の減退にもつながることを心配する。茶生産者の高齢化、後継者不足から生産者は減少が続いている。相場の低迷が続けば生産そのものにも影響が出てくる。リーフの飲用でお茶のおいしさを分かってもらい需要増につなげたいのだが、現状では難しい。若者や女性向けにフレーバーティーをはじめとした需要変化への対応商品も多く見られるようになった。茶業界は生産、販売とも転換期に入っている。(大居政充)