マーガリン・ファットスプレッドなどのマーガリン類（本特集では加工油脂としてフィリングやホイップ、油脂加工品も含む）は、20年下期からの未曽有の原料高騰を受け、採算性やコスト環境が引き続き悪化している。21年から今夏までの間、家庭用・業務用ともに価格改定（値上げ）が行われているが、その後も異なる要因のコストプッシュが継続的に発生し、秋以降も見通しは厳しい。
　マーガリン類は食品業界屈指の技術立脚型産業であり、家庭用・業務用ともに世界最高峰といえる優れた品質の製品が並ぶ。それだけに、コストや価値に見合う価格適正化を進め、安定供給を継続することが22年の最大課題といえるだろう。（村岡直樹）