缶詰・瓶詰・レトルト食品特集
缶詰・瓶詰・レトルト食品市場の20年は、新型コロナウイルスの影響によりかつてない需要の急変に見舞われている。需要急増がピークとなった3~4月の混乱期は受注と生産・輸入業務に追われ、製配販ともに多忙を極めた。規模の面からはレトルトカレーの急伸が際立つ。2ヵ月間の累計売上げは前年比で実に4割増を超えた。缶・瓶詰でもカテゴリーによっては3割増が散見される。ピーク後は一部で反動減も生じたが、全体として消費の底上げが続いている。
今回も非常食・備蓄用として重要な役割を担った一方、影響の長期化を受けて成長余地の拡大可能性が視野に入ってきた。家庭での食事機会の増大・定着が進む中、家飲みのつまみ需要増、料理素材としての利用増、簡便調理のニーズ拡大などがコロナ以前に比べ加速している。景況悪化により、今後のデフレ進行を予測する声もあるが、業界の長い経験がそうした状況に生かされるだろう。(本宮康博)
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◆缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:成長余地の拡大視野に
びん・缶詰 2020.09.18缶詰・瓶詰・レトルト食品市場の20年は、新型コロナウイルスの影響によりかつてない需要の急変に見舞われている。需要急増がピークとなった3~4月の混乱期は受注と生産・輸入業務に追われ、製配販ともに多忙を極めた。規模の面からはレトルトカレーの急伸が際立つ。…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:缶詰=備蓄から家飲みへ 畜肉好調で市場急拡大
びん・缶詰 2020.09.18缶詰市場(丸缶・飲料除く、以下同)は今年、新型コロナによる消費の大変動に直面した。巣ごもり需要といわれた3~4月はそのピークで、買いだめによる受注急増が全てのカテゴリーで発生。缶詰全体で2ヵ月間の累計売上高が前年比25%増と急伸した。5月連休明けから…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:瓶詰=海苔佃煮・ジャム増 原料状況好転見られず
びん・缶詰 2020.09.18瓶詰は主力のジャム、海苔佃煮がともに増大して推移している。19年までは減少続きで停滞。20年はコロナ対策の内食増が追い風になり、一転して大幅に規模を拡大した。課題の原料状況は大きく変わらず、需要増に応え続けられるかが懸念材料。調味料使いといった価値向…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:レトルト=19年度前年比1.0%増
びん・缶詰 2020.09.18●カレーのレンジ対応進む 日本缶詰びん詰レトルト協会の19年1~12月のレトルト食品生産量によると、全体では前年比1.0%増の38万3200t(5701万4000箱)と伸長した。主力のカレーが同1.3%増の16万3872t(2481万2000箱)と…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:日本水産 新レトルトで健康訴求
びん・缶詰 2020.09.18日本水産の缶詰カテゴリーは今期、4~6月期累計売上げが前年比2%減で推移した。新型コロナの影響もあり、前期末3月~今期4月は缶・瓶詰とも出荷が大幅に増え、品薄傾向が続いた。その影響もあり5月は前年比で出荷が減少したが、6月以降は回復して前年並みの販売…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:極洋 イワシ缶で減塩提案を
びん・缶詰 2020.09.18極洋の缶詰事業(常温食品部)は今期、4~7月累計売上げが前年同期比5.3%減で推移した。 主力の青魚缶詰の出荷数量はサバ缶が前年並み、イワシ缶5.8%増、サンマ缶18.5%減。ツナ缶は6.2%減。新型コロナの影響では、前期末3月~4月にかけて巣ごも…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:ホテイフーズコーポレーション 和惣菜缶を強化商…
びん・缶詰 2020.09.18人気商品「やきとり缶詰」が食肉缶詰国内初の「宇宙日本食」(JAXA)に認証され話題を集めた、ホテイフーズコーポレーション。今期はコロナ禍で業務用が低迷するも、市販用は備蓄や日用使いで利用頻度が高まり好調に推移。 「宇宙日本食」認証や「やきとり缶詰」…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:ハウス食品 「プロクオリティ」2桁増
びん・缶詰 2020.09.18ハウス食品のレトルト食品類はこの3月までの1年間で前年比5.0%増の191億円と伸長した。このうちレトルトカレーは同5.8%増の168億円と市場の伸びを上回って好調に推移している(19年度の市場は同4.8%増)。主力の〓〓(カリー)屋は同0.3%減と…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:エスビー食品 レトルトカレー大幅増
びん・缶詰 2020.09.18エスビー食品の19年度のレトルトカレーは前年比12.2%増の113億9000万円と大きく伸長した。「神田カレーグランプリ」シリーズが同69.7%増と大きく拡大し、「噂の名店」シリーズも同7.5%増と伸長した。「ゴールデンカレー レトルト」は同3.8%…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:はごろもフーズ シーチキンなど基幹アイテム好調
びん・缶詰 2020.09.18はごろもフーズの前期(19年4月~20年3月)事業は、新型コロナウイルス感染防止対策として実施された外出自粛や休校などにより、第4四半期に家庭用缶詰の需要が増加。今第1四半期はやや落ち着いているが、「シーチキン」をはじめ基幹品は好調に推移している。 …続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:国分グループ本社 環境変化追い風に伸長
びん・缶詰 2020.09.18国分グループ本社がつまみ専用缶詰として展開する「K&K缶つま」が好調だ。オリジナルブランドとして10年に立ち上げ、今年で10周年を迎える中、新型コロナによる環境変化を追い風に2桁台の伸長を続けている。 10周年記念イベントは延期や取りやめなど変更を…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:大塚食品 ローリングストックさらなる浸透へ
びん・缶詰 2020.09.18大塚食品が展開する世界初のレトルト食品「ボンカレー」ブランドは、時代のニーズに合わせた進化を遂げてきた。この秋冬は備蓄からローリングストック文化の浸透を図るなど、生活者や社会の変化に対応を図る。自分サイズの食事を提案する「マイサイズ」シリーズでは、大…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:永谷園 夏商戦で勢い販促継続
びん・缶詰 2020.09.18永谷園はレトルト商材として主に「広東風かに玉」といった惣菜の素を展開し、今期は内食増で大幅に伸ばしている。 レトルトと異なる湯殺菌ながら、惣菜群最大の「麻婆春雨」も好調。野菜350gを使うレシピが好評だった。一時落ち着いた出荷も7月から再拡大し、夏…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:明治屋 「おいしい缶詰」レシピ提案を充実
びん・缶詰 2020.09.18明治屋は具材・ソース・製法にこだわった「おいしい缶詰」を展開。市場を代表するグルメ缶詰として着実に認知を高めており、多彩なラインアップを提案している。 前期は「バル」シリーズを軸に肉メニューを強化、アレンジによる活用を拡大させた。また、バレンタイン…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:丸美屋食品工業 「贅を味わう」育成急ぐ
びん・缶詰 2020.09.18丸美屋食品工業は今12月期、「麻婆豆腐の素」を再び成長させ、コロナ禍の消費増に応えている。夏商戦で展開を強めて勢いを増す。アッパー商材の「贅を味わう」も好調。品揃えを改良、拡充して育成を急ぐ。 「麻婆豆腐」は単体売上げで100億円に迫る、レトルトの…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:マルハニチロ 青魚缶軸に安定供給を
びん・缶詰 2020.09.18マルハニチロの缶・瓶詰事業は今期、4~7月累計売上げが前年同期を数%上回って推移した。新型コロナの影響は3~4月に集中し、2ヵ月累計の売上げは前年比2割以上の増収となった。巣ごもり・備蓄需要により、主力の青魚缶や瓶詰サケフレークだけでなく、アイテム全…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:桃屋 炒め物CM新たに投入
びん・缶詰 2020.09.18桃屋は「キムチの素」の万能訴求を深める。炒め物レシピに特化した、新たなTVCMを10月から投下する。旬の白菜と豚肉と炒め合わせるだけの「豚キムチ」を初めて紹介。従来からの鍋提案と連動して内食、家飲み需要をとらえる。今9月期は7期連続の増収増益で推移。…続きを読む
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缶詰・瓶詰・レトルト食品特集:テーブルランド 内食増え米飯周り好調
びん・缶詰 2020.09.18瓶詰の定番、なめ茸でトップシェアを誇るテーブルランド。上半期、4~9月の売上げ予想は前年比5~7%の伸びを見込む。「コロナ禍に伴う外出自粛で内食化が進んだため、米飯周りの商材やレトルト米飯が好調に推移した」(同社) なめ茸関連の売上げは、同約10%…続きを読む