冷凍食品特集

冷凍食品特集:業務用=不透明感で試行錯誤

冷凍・チルド 2020.07.31 12090号 10面

 業務用の19年度市場規模はほぼ前年並みだった。3月の新型コロナによる押し下げが大きい。特に外食・学校給食・事業所給食で深刻。一方で量販店惣菜、病院・福祉施設への影響は最小限となったもよう。コロナ以前の段階では各業態とも下期を中心に堅調で、量販店惣菜やCVSの伸長を背景に年率2%程度の拡大基調だった。3月単月の業態別売上げは、外食で前年比4割減、給食同2割減となったようだ。

 今期は4~6月期の売上げが業界平均で2割減と推定する。月を追うごとに回復しているが、足元の7月単月でも同10~15%減の見込み。期初の業績計画をさらに見直すメーカーや、先行き不透明感から不確定とするメーカーも。特にインバウンド需要が消失したホテル、一時休業要請に発展した居酒屋など外食は回復も鈍く、「コロナ以前への復帰には2年以上かかるのでは」との声も聞かれる。

 メーカー各社は今春商品の案内も不十分となり、現在でも高水準の在庫リスクにさらされている。冷蔵倉庫の庫腹ひっ迫を背景に、保管コスト増が重くのしかかる。各社とも在庫圧縮を急ぐ中、6月からはコロナ環境での生き残りをかけて新たな需要喚起策に着手し始めた。

 外食では急増するデリバリー・テークアウト業態への支援策。営業範囲が限られる中、ホームページなどネット上で、ローコストオペレーションに加えて出来たて感や見た目に優れたメニュー提案を積極化している。量販店惣菜にはバラ売り回避の流れをうけ、アウトパック品や袋入り商材を強化している。また宅配・通販市場への攻勢も共通している。

 価格戦略では各社で方向性が分かれる。二極化がさらに進むとの見方と、多極化の傾向に向かうとの意見が入り混じる。コロナ感染の今後の見通しが立たない中、試行錯誤の取組みが続きそうだ。

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