冷凍食品特集
冷凍食品業界の20年前半は新型コロナウイルスの感染拡大で、過去に例をみない市場急変に見舞われた。家庭用と業務用で明暗が鮮明となり、影響が最大化した3~5月の混乱は歴史的ともいえるものだった。混乱期は過ぎたが、東京など大都市圏を中心に感染状況は予断を許さない状況が続いている。コロナとの共生の下、新たな生活様式にどう対応していくのか。販促手法に加え、感染対策のため営業スタイルの変更も余儀なくされる。物流・保管コストや人件費の上昇も続くなど、収益環境も厳しさが続く。それでも、中長期的な市場拡大は揺るがないとする見方は業界全体で一致している。各社の環境変化に対する適応力が試される。(本宮康博)
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◆冷凍食品特集:試される環境適応力 「中長期的拡大」で業界一致
冷凍食品 特集 2020.07.31冷凍食品業界の20年前半は新型コロナウイルスの感染拡大で、過去に例をみない市場急変に見舞われた。家庭用と業務用で明暗が鮮明となり、影響が最大化した3~5月の混乱は歴史的ともいえるものだった。混乱期は過ぎたが、東京など大都市圏を中心に感染状況は予断を許…続きを読む
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冷凍食品特集:家庭用=好機逃さず積極提案を
冷凍食品 特集 2020.07.31家庭用の19年度市場規模(末端売価ベース)は前年比7%程度拡大し、18年度の約2%増から大きく成長したもようだ。新型コロナによる需要急増が2ポイント程度、市場を押し上げたとみられる。昨年の消費増税の影響もほぼみられず、その後の自然災害では非常食として…続きを読む
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冷凍食品特集:業務用=不透明感で試行錯誤
冷凍食品 特集 2020.07.31業務用の19年度市場規模はほぼ前年並みだった。3月の新型コロナによる押し下げが大きい。特に外食・学校給食・事業所給食で深刻。一方で量販店惣菜、病院・福祉施設への影響は最小限となったもよう。コロナ以前の段階では各業態とも下期を中心に堅調で、量販店惣菜や…続きを読む
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冷凍食品特集:業績回復へ 冷食市場に参入する外食企業
冷凍食品 特集 2020.07.31外食企業の冷食市場参入が続いている。直近1年でもロイヤルホールディングス、アークランドサービスホールディングス、大戸屋ホールディングスなどの大手外食が冷食事業へ足を踏み入れた。長引くコロナ環境での店舗運営マイナス分を補填(ほてん)する業績回復策として…続きを読む
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冷凍食品特集:千房ホールディングス 成長路線へかじ切り
冷凍食品 特集 2020.07.31「千房」は1973年に大阪千日前で創業し、ライブ感とおもてなし精神を売りとするお好み焼きの名店だ。“粉もん”お好み焼きで高級店、20年超の冷食事業展開、機内食への供給など、街のお好み焼き屋とはひと味違う事業スタイルを繰り広げながら、国内外に約70店舗…続きを読む
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冷凍食品特集:大起水産 「冷凍押し寿司」ナンバーワンブランドへ
冷凍食品 特集 2020.07.31生・本マグロを売りに回転寿司や持ち帰り業態を約70店舗展開する大起水産も、以前から研究を重ねた冷凍寿司を19年11月から販売開始。冷凍押し寿司3種(焼きサバ、穴子、えび)で早期の月間1万本販売達成と冷凍寿司カテゴリーでのナンバーワンブランドを目指す。…続きを読む
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冷凍食品特集:キーマンは語る=ニチレイフーズ・宮川浩幸氏、滝英明氏
冷凍食品 特集 2020.07.31◇ニチレイフーズ・宮川浩幸家庭用事業部長、滝英明業務用事業部長 ●家庭用=4~6月好調、下期テコ入れ 業務用=ホームページで業者を応援 ニチレイフーズの家庭用調理品は、前3月期末売上高が前年比8%増648億円となった。今期も引き続き(1)力強いカ…続きを読む
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冷凍食品特集:キーマンは語る=日本水産・中野博史氏、金澤建支氏
冷凍食品 特集 2020.07.31◇日本水産・中野博史家庭用食品部長、金澤建支業務用食品部長 ●家庭用=昼食の内食化拡大など対応 業務用=変化に合わせて商品投入を 日本水産の前3月期末の単体・家庭用調理品は、売上高が前年比3.8%増496億円、家庭用農産品(冷凍野菜)は同9%増と…続きを読む
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冷凍食品特集:キーマンは語る=テーブルマーク・亀山明記専務
冷凍食品 特集 2020.07.31●期初計画の達成を目指す 業務用は新視点でニーズに対応 テーブルマーク(単体)の第1四半期(1~3月)冷食売上高は、家庭用・業務用合わせて前年比で1桁台半ば近い伸びとなった。新型コロナの影響により、家庭用は約2桁の伸びとなり、業務用は前年を若干下回…続きを読む
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冷凍食品特集:キーマンは語る=マルハニチロ・若宮靖史氏、安田大助氏
冷凍食品 特集 2020.07.31◇マルハニチロ・若宮靖史執行役員家庭用冷凍食品ユニット長、安田大助執行役員業務用食品ユニット長 ●家庭用=販促提案強化、WebでPR 業務用=自社製品の販売比率高める マルハニチロの前3月期末の家庭用冷食ユニットは、売上高が6億円増596億円、営…続きを読む
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冷凍食品特集:キーマンは語る=ヤヨイサンフーズ・栗田晋吾執行役員営業本部長
冷凍食品 特集 2020.07.31●健康訴求、簡便調理品に注力 C&C・通販・宅配市場へ ヤヨイサンフーズの前3月期業績は総売上高が前年比1.6%減の369億1000万円、営業利益は同3.8%増の5億5000万円となった。大雨など自然災害や消費増税による押し下げに加え、3月は新型コ…続きを読む
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冷凍食品特集:キユーピー 事業の再構築に着手 料飲店もフォロー継続
冷凍食品 特集 2020.07.31キユーピーの業務用冷食・チルド品などを手がける国内フードサービス事業は、今上期(12~5月)の冷食売上高・利益とも新型コロナの影響を強く受け、減収減益となった。 主力のタマゴ加工品は鶏卵価格の高止まりもあり、収益の圧迫要因となった。販売減少では学校…続きを読む
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冷凍食品特集:昭和冷凍食品 上期は増益で折り返し テークアウト向け提案強化
冷凍食品 特集 2020.07.31昭和産業グループの粉関連メーカー、昭和冷凍食品(新潟市)の今上期(1~6月)業績は売上高が前年同期比5%減と新型コロナウイルスの影響を被った。2大事業のうち冷凍パン生地は前年並み、調理冷食は同5%減。営業利益は生産コスト削減と適正売価の維持により若干…続きを読む
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冷凍食品特集:日東ベスト 前期利益大きく回復 デリバリー需要に対応へ
冷凍食品 特集 2020.07.31日東ベストの前3月期の冷食部門業績は売上高が前年比1.6%増の432億6300万円となった。価格改定のほか製造コスト・物流費・経費削減など各種対策を打ち、利益も前期から大きく回復した。3月は新型コロナの影響を受けたが、惣菜向けは簡便性が高く評価されて…続きを読む
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冷凍食品特集:日清食品冷凍 大幅な増収でスタート 高速ラインで供給増へ
冷凍食品 特集 2020.07.31日清食品冷凍の前3月期末業績は、連結売上高が前年比7%増、営業利益は物流費高騰の影響を受けて減益だった。新型コロナによる需要急増を受けて3月から市販用の売上げが急伸。単体実績では麺類がラーメン・パスタ・焼そばのいずれもおおむね同2桁増で、特に「冷凍 …続きを読む
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冷凍食品特集:ライフフーズ 「ブルーベリー」好調 人気キャラで新スナック
冷凍食品 特集 2020.07.31冷凍野菜・果実メーカー、ライフフーズの前3月期末業績は、総売上高が前年比4%減128億円、利益は約1割の減益だった。家庭用冷凍フルーツ類が昨年冷夏の影響で苦戦し、2~3月は新型コロナで業務用外食・給食向けが打撃を受けたが、家庭用の冷凍野菜は家庭内調理…続きを読む
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冷凍食品特集:ケイエス冷凍食品 「鶏つくね串」新規ユーザー獲得
冷凍食品 特集 2020.07.31●エビチリは食卓需要高まる 【関西】弁当商材を得意とするケイエス冷凍食品は、コロナ禍で大きな影響を受けた。その一方で、食卓向け商材は好調に推移。中でも「エビのチリソース」は前年比2桁増で伸長し存在感を放った。6月は弁当商材も回復、前月比で大幅増で着…続きを読む
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冷凍食品特集:イートアンド 食品事業の好調続く 長期需要に備え生産フル稼働
冷凍食品 特集 2020.07.31【関西】10月にホールディングス(HD)体制となるイートアンドの20年3月期は、前年比売上高4.1%増の303億6100万円、食品事業の売上高は同9.6%増の162億9700万円と好調に推移。出荷店舗数は焼ギョウザ類同20.20%増、水ギョウザ類同2…続きを読む
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冷凍食品特集:モチクリームジャパン もちの新たな食べ方提案
冷凍食品 特集 2020.07.31●自然解凍で長期保存も可能 モチクリームジャパンの冷凍「おにぎり餅」は、冷凍庫から出して自然解凍しワンハンドで食べる、もちの新たな用途を創造する商品だ。解凍後3日間の常温保管が可能で、この間軟らかさが持続するため、災害用非常食にも最適。「おにぎり餅…続きを読む
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冷凍食品特集:味の素冷凍食品・20年秋季商品
冷凍食品 特集 2020.07.31●家庭用=水餃子市場開拓へ 業務用=現場オペレーション課題を解決 味の素冷凍食品は20年秋季商品として、家庭用冷食で新3品・リニューアル9品を9月6日から発売する。家庭用冷食は「水餃子」を新たにラインアップ。潜在的に伸びしろのある品目として市場を開…続きを読む