中部流通特集
中部の食品スーパーの多くが苦戦している。背景には内食需要の減少以外に、相次ぐ値上げによる節約志向の高まりも大きい。中部地区で低価格販売を売りにするドラッグストアや域外資本のスーパーの存在が大きくなっているのは、消費者の財布のひもが想像以上に固くなっているためだ。
域外資本の食品スーパーとして昨今、話題に上っているのが神奈川県に本社を置くロピアだ。同社は関東や関西を中心に低価格帯のスーパーを展開してきたが、5月にモレラ岐阜店(岐阜県本巣市)の出店で中部地区に進出。続いて8月には柳津店(岐阜市)をオープンした。この秋には可児市への出店が予定されているなど他社に比べて勢いがある。(中部支社編集部)
-
◆中部流通特集:中部地区 域外資本との競争激化 地元スーパー、商品力で対抗
小売 2022.09.24●卸との関係性をさらに深化 中部の食品スーパーの多くが苦戦している。背景には内食需要の減少以外に、相次ぐ値上げによる節約志向の高まりも大きい。中部地区で低価格販売を売りにするドラッグストアや域外資本のスーパーの存在が大きくなっているのは、消費者の財…続きを読む
-
中部流通特集:中部エリア動向=市場環境の課題は山積 生鮮・デリカで差別化
小売 2022.09.24人口減少による消費者の減少、市場縮小、少子高齢化、所得格差、経済不安定、円安による原材料高、地球温暖化・異常気象、ウクライナ情勢、各種エネルギー価格高騰、農水畜産資源の枯渇と生産者の後継者・人手不足、安全保障の緊迫化、世界的食糧争奪など課題山積の市場…続きを読む
-
中部流通特集:地元スーパー「おいしさ」で異業種に勝つ 鮮度感・安心感でも優位…
小売 2022.09.24直近の全国スーパーマーケット協会など3団体がまとめた販売統計調査では、中部53社の7月の既存店売上高は速報値で前年比1.2%増となった。相次ぐ食品値上げと、外出・外食の再開機運により厳しい状況が続いていたが、同調査は、7月は新型コロナ感染の再拡大に伴…続きを読む
-
中部流通特集:ユニー・河野琢真取締役 PB・OEMを強化 店舗間での格差も是…
小売 2022.09.24◇ユニー・河野琢真取締役執行役員営業統括本部本部長 ユニーは、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)傘下となって約3年半。チェーンストアから個店経営への変更を進め、基幹システム、人事、組織、MD(商品施策)を刷新した。同…続きを読む
-
中部流通特集:ヤマナカ・清水正樹商品・販売促進ユニット長 生鮮強化型店へ改装
小売 2022.09.24今期から創業100周年記念の商品企画、販促を実施している愛知県を中心に食品スーパーを展開するヤマナカ。中期3ヵ年経営計画で成長戦略を掲げ、顧客価値創造の実践に商品を据えて取り組んでいる清水正樹商品・販売促進ユニット長に状況・展望など話を聞いた。(藤田…続きを読む
-
中部流通特集:遠鉄ストア・松本洋一専務取締役 創業50年へ質高める
小売 2022.09.24遠鉄ストア(静岡県浜松市)は来年、創業50周年を迎えるに当たり、商品、販売、鮮度、接客、人財の五つの質を高めていくのと同時に、相次ぐ値上げを受け、品質に見合った価格訴求や価格帯ごとに商品の選択肢を広げるなど、その対応力を強化している。また、部門を超え…続きを読む
-
中部流通特集:イオンリテール東海カンパニー・石河康明支社長 若年集客に向け訴…
小売 2022.09.24◇イオンリテール東海カンパニー・石河康明執行役員東海カンパニー支社長 管内63店舗を展開し、拡大するネットスーパー実施店舗44店舗、10月に岐阜県土岐市に新店を出店する総合スーパー(GMS)のイオンリテール東海カンパニー。今後、既存店の活性化、若年…続きを読む
-
中部流通特集:一号舘・服部智哉食品商品部統括課長 部門連携効果に期待
小売 2022.09.24一号舘(四日市市)は、1958年の創業以来、北勢地域を中心に、地元に支持されている。同社は、食品スーパー(SM)の「一号舘」のほか、ディスカウントストア(DS)の「F☆MART」、ホームセンターの「ミスタートンカチ」など、さまざまな業態で、三重県と岐…続きを読む
-
中部流通特集:地元有力卸 営業トップに聞く今期方針
卸・商社 2022.09.24コロナ禍に加え、原材料費、物流費、エネルギー費などが高騰。卸売業は中間流通業態として、これまで以上にコストコントロールが求められ、利益を生むには苦しい状況・立場が続いている。それでも地元有力卸各社は、それぞれの強みを生かし、地域密着体制で地域商品の掘…続きを読む
-
中部流通特集:地元有力卸に聞く=トーカン・林清高氏 「挑戦」をスローガンに
卸・商社 2022.09.24◇トーカン・林清高常務執行役員量販営業部長 ●惣菜・冷食注力図り売上げ増 --今期上期の状況は。 林 コロナウイルスの影響がありつつも、予定通りで推移し、スーパーは6月など厳しい月もあったが、踏ん張った。要因の一つはコロナ禍から継続している冷凍…続きを読む
-
中部流通特集:地元有力卸に聞く=昭和・岡本光司氏 産地連携で調達力磨く
卸・商社 2022.09.24◇昭和・岡本光司上席執行役員営業本部水産事業統括補佐 ●水産事業柱にグループ力発揮 --今期方針と状況は。 岡本 2022年度は中期経営計画「FOCUS」の最終年度に当たり、単年スローガン「Shift」を掲げる。地域密着卸として、消費者目線の提…続きを読む
-
中部流通特集:地元有力卸に聞く=カナカン・野村直紀氏 地元食材使い地域貢献
卸・商社 2022.09.24◇カナカン・野村直紀 専務取締役営業本部長 ●低・常温センターで量的拡大 --今期の状況は。 野村 2022年度第1四半期(4~6月)は増収増益で着地した。要因はまん延防止等重点措置がなくなり、外食部門(宿泊・飲料)が回復傾向で、業務用酒類が好…続きを読む
-
中部流通特集:中部鍋つゆ動向=しゃぶしゃぶ堅調推移 新たなカテゴリー創出を
調味 2022.09.24野菜や肉・魚が一度に食べられ、健康にもダイエットにも良いとされている鍋料理は、具材を切るだけで調理の手間が少ないことから、秋冬に限らずに年間を通して楽しまれるようになってきた。中部エリアでの今期鍋つゆ動向は、昨年に続き各社ともに王道の「しゃぶしゃぶ」…続きを読む
-
中部流通特集:中部鍋つゆ=イチビキ 多様化するニーズ対応
調味 2022.09.24●有名店コラボで相乗効果期待 イチビキの今期(23年3月期)鍋つゆ部門の上期業績は、コロナ慣れに伴う外食機会の増加を受け、4~7月累計は前年と比べ、微減だった。 そこで今秋冬、同社は、高まっている個食・簡便志向の取り込みを図っている。 また、鍋…続きを読む
-
中部流通特集:中部鍋つゆ=ダイショー 「監修鍋」「新商品」に注力
調味 2022.09.24●こだわり・強み最大限生かす ダイショーの今期ここまでの状況は、現時点(9月7日)ではシーズン前であり今後の見通しは不透明だが、大雨などによる自然災害の影響で野菜価格の高騰が懸念され、それに伴い鍋の需要が伸び悩む可能性がある。これら厳しい要因もみら…続きを読む
-
中部流通特集:中部鍋つゆ=味の素社 「鍋キューブおでん本舗」パッケージを刷新
調味 2022.09.24味の素社は鍋つゆの今秋冬商材の一つとして「鍋キューブおでん本舗(あごだし醤油)」で、ブランドの視認性向上と、製品特徴の伝達力強化を図るパッケージデザインにリニューアルした。 「鍋キューブ」は1個1人前のキューブが8個入ったロングセラーの人気商品で、…続きを読む
-
中部流通特集:中部鍋つゆ=寿がきや食品 内・外食の相乗効果狙う
調味 2022.09.24●メニュー提案で市場浸透も 寿がきや食品の今期(23年3月期)、鍋つゆ類のこれまでの業績は、コロナ禍で高まる内食需要や、共働き世帯の増加に伴う簡便志向を背景に、堅調に伸長している。調理の手間が省ける点や野菜がたくさん取れるといった栄養面などから、鍋…続きを読む
-
中部流通特集:中部鍋つゆ=ヤマキ名古屋支店 割烹白だしが堅調推移
調味 2022.09.24●個食タイプを単身者へ訴求 ヤマキ名古屋支店の直近の状況は、割烹白だし500mlが堅調に推移。全社でも8年連続2桁成長。昨年、豚しゃぶ野菜鍋つゆかつお750gは前年比2桁増で伸長し、「しゃぶしゃぶ鍋」が浸透してきている。 年々伸長を続け、同社売上…続きを読む
-
中部流通特集:中部鍋つゆ=カゴメ名古屋支店 ファミリー層へ通年展開
調味 2022.09.24●トマト鍋、コラボ販促企画も カゴメ名古屋支店は、トマト系の鍋商品メーカーとして、通年で「甘熟トマト鍋スープ」を子ども・ファミリー層へしっかり売り込んでいく方針だ。昨年、野菜だしを使った商品を発売したが、家庭用では伸びなかったため、野菜だしの鍋商品…続きを読む
-
中部流通特集:中部鍋つゆ=エバラ食品工業 個食・簡便志向に勝機
調味 2022.09.24●汎用性の高さも魅力へ エバラ食品工業名古屋支店の今期(23年3月期)これまでの鍋物調味料群の販売状況は、鍋料理が高まる健康志向と簡便志向に合致していることを背景に好調な推移を見せている。 特に、個食に対応したロングセラーシリーズ「プチッと鍋」の…続きを読む
-
中部流通特集:中部鍋つゆ=日東醸造 原点回帰の新商品計画
調味 2022.09.24●リピーターづくり活動継続 日東醸造の鍋つゆ4商品(旨塩麹鍋つゆの素・ベジブロス麹鍋つゆの素・チゲ鍋つゆ・寄せ鍋つゆ)の前シーズンは、複数人による鍋つゆ需要が減少し、個袋需要は増加しているコロナ禍の影響を受け、苦戦した。今シーズンは従来の4商品を販…続きを読む
-
中部流通特集:中部鍋つゆ=マルサンアイ 豆乳と味噌の最強コラボ
調味 2022.09.24●Webでもさまざま提案 マルサンアイは今季、有機大豆を使い豆乳のまろやかさと味噌のコクがうまく調和した「豆乳みそ鍋スープ」(720g)、キャップ付きスタンディングパウチの「キムチ鍋の素」「豚バラと白菜の旨味噌鍋の素」(各180g)を新発売した。昨…続きを読む
-
中部流通特集:中部鍋つゆ=Mizkan 野菜も楽しめる鍋つゆ
調味 2022.09.24●年間通じ鍋料理の浸透を Mizkanの今期(23年2月期)これまでの鍋つゆ部門の業績は、外食需要の高まりと季節的な要因で苦戦を強いられている。そこで、今夏、販売を開始している新商品で巻き返しを図る。 辛みの効いた鍋のニーズが秋から高まるという市…続きを読む
-
中部流通特集:各社 今秋冬の新商品・注力商品
総合 2022.09.24今秋冬の新商品ラインアップから、毎日続けることが大事な機能性表示食品や健康を意識した商品が多く見受けられる。また、著名人による監修商品も挙げられる。今回、各社の注力商品30品を選んだ。(後藤温子) ●理研ビタミン「ふりかけるザクザクわかめ 韓国風ご…続きを読む
-
中部流通特集:業界トピックス=平飼い卵で変わる未来 地元愛知のスーパーが快挙
小売 2022.09.24農地を自由に駆け回って育った健康な鶏が産む卵(平飼い卵)が、動物福祉の面から、脚光を浴びている。しかし、収量が安定しないことから、わが国では流通量が少なく、認知度が低いのが実情だ。平飼い卵の取組みで、スーパーカネスエ(愛知県一宮市)グループの自然派食…続きを読む
-
中部流通特集:業界トピックス=ナカモ 魚料理用のパウチ2品を発売
味噌・醤油 2022.09.24創業から192年の歴史を持つ老舗味噌メーカーであるナカモは、魚食材を袋に入れ、電子レンジで加熱するだけで簡単に魚料理が作れる「レンジで簡単西京漬け(2人前)」「同 さばの味噌煮(同)」を9月から発売し、話題を呼んでいる。これまで魚料理で掛かっていた手…続きを読む
-
中部流通特集:業界トピックス=ジャパンプランツ 食品OEMに参入
総合 2022.09.24花き総合商社のジャパンプランツが近く、食品製造に乗り出すことが分かった。同社は、中国浙江省にある世界屈指の果実缶詰メーカーと提携し、きめ細かなOEMが可能だ。今後は小売や卸に本格的に売り込んでいく。 同社は10月12~13日に東京ビッグサイト(東京…続きを読む
-
中部流通特集:業界トピックス=遠鉄ストア 移動スーパー5台目始動
小売 2022.09.24遠鉄ストアは2日から、5台目となる移動スーパーの稼働を浜松市東区と浜北区南部を対象に開始する。なお、同市東区での移動スーパーは同社初の取組み。 同時に、同市と締結した「はままつあんしんネットワークに関する協定」の一環で、訪問地域と連携し高齢者の見回…続きを読む
-
中部流通特集:実力きらり★中部の食品メーカー
総合 2022.09.24昨今、中部地区の食品スーパーは、続々と当地区に進出する域外資本のスーパーやドラッグストアなどの異業種と激しい競争を繰り広げている。これらの企業と価格競争に挑むスーパーもあるが、大きく差別化できるのは何と言っても魅力ある商品だ。今回、中部支社では当地区…続きを読む
-
中部流通特集:実力きらり★中部の食品メーカー=クラシカルコーヒーロースター
飲料 2022.09.24●アラビカ豆でスローロースト 中南米産アラビカ豆のみを使用し、手作業でじっくりゆっくりとローストしたスローロースト製法(特許取得)が特徴のコーヒー製品の製造販売・店舗運営を手掛けるクラシカルコーヒーロースター(愛知県豊橋市)。えぐみ・酸味がなく、焦…続きを読む
-
中部流通特集:実力きらり★中部の食品メーカー=名古屋食糧 米粉商品に注力
農産加工 2022.09.24精米・無洗米など米穀製品を幅広く手掛ける名古屋食糧(名古屋市)は昨今、米粉商品の販売に力を入れている。約10年前に世間で米粉が話題になったが、当時以上に消費者の健康志向が高まり、小麦粉価格も高騰している環境下であらためて米粉の持つ特徴を訴求していく考…続きを読む
-
中部流通特集:実力きらり★中部の食品メーカー=発芽玄米 小麦価格高騰で熱視線
農産加工 2022.09.24多くの飲食店チェーンなどで発芽玄米を使用した商品が採用されるなど、このほど、成長が目覚ましい発芽玄米(静岡県磐田市)は、9月開催の「FABEX関西」を始め、展示会に積極的に出展するなど、認知度向上に努めている。 同社が今年2022年4月に発売を開始…続きを読む
-
中部流通特集:実力きらり★中部の食品メーカー=桶狭間フーズ 「50年餃子」手…
冷凍・チルド 2022.09.24名古屋市にある桶狭間フーズは、2014年に設立した食品の製造販売を手掛ける企業である。JBイレブンから2014年に分社化し、レストラン部門はJBレストランが、製造部門は桶狭間フーズが担う。 桶狭間フーズは、「らーめん一刻魁堂」や「ロンフーダイニング…続きを読む
-
中部流通特集:実力きらり★中部の食品メーカー=鳥居食品 自然な味わいにこだわ…
調味 2022.09.24鳥居食品(静岡県浜松市)は、1924年の創業以来「トリイソース」で親しまれているソースを作り続けている老舗ソースメーカーだ。国産野菜をそのまま使用した、同社の無添加ソースは、コロナ禍でも食に強い関心を寄せる消費者の間で人気が根強い。 同社は、コロナ…続きを読む
-
中部流通特集:実力きらり★中部の食品メーカー=ナリタ 人気の韓国スープ類を拡…
調味 2022.09.24韓国食材を製造販売するナリタ(名古屋市)は近年、湯せんで調理できる冷凍食品の商品開発に注力している。その中で冷凍スープ(8種類)が同社の主力商品に成長。特に「ユッケジャンスープ」は、厳選した国産牛すじ肉から出るうまみたっぷりのだしを生かした人気商品だ…続きを読む