チーズ特集2023
22年度上期から1年半の間に複数回の改定を行ったチーズ市場は、生活防衛意識の高まりを背景とした消費マインドの変化のただ中にある。大手メーカーを含め、上期は単価上昇による増収効果はあったものの、物量面では大きく落ち込み。業務用市場はインバウンド復活もあり勢いづくかと思われたが、チャネルにより濃淡があり、回復と言い切るには道半ばだ。(小澤弘教)
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◆チーズ特集:冷めた消費、熱く盛り上げ 価値訴求続々と
乳肉・油脂 2023.12.1822年度上期から1年半の間に複数回の改定を行ったチーズ市場は、生活防衛意識の高まりを背景とした消費マインドの変化のただ中にある。大手メーカーを含め、上期は単価上昇による増収効果はあったものの、物量面では大きく落ち込み。業務用市場はインバウンド復活もあ…続きを読む
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チーズ特集:家庭用=調理用、様相を変えて根強く
乳肉・油脂 2023.12.1823年度上期の家庭用チーズ市場は、金額ベースで前年を6~7%超えて推移した一方、数量は約1割減となった様子だ。22年度下期からの一連の価格改定の影響は消費マインドにズシリとのしかかり、嗜好(しこう)品とされるチーズは家計の優先順位を下げたと思われる。…続きを読む
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チーズ特集:業務用=回復基調もチャネルで濃淡
乳肉・油脂 2023.12.18新型コロナウイルス感染症の5類移行、行動制限の撤廃で人流が回復し、さらにインバウンドのコロナ禍前水準への回復も加わって、業務用チーズ市場は回復基調にある。しかし、土産、外食などは好調な動きにある一方、回復の兆しがはっきりと見えてこないチャネルも多い。…続きを読む
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チーズ特集:楽天グループ 国産チーズ消費拡大へ 多彩な企画で喚起
乳肉・油脂 2023.12.18インターネット通販「楽天市場」を展開する楽天グループは、ECならではの情報深度の強みを生かし、チーズの魅力を発信し続けている。多様なチーズを購入できることの認知を広げ、消費喚起へつなげるさまざまな企画を展開。国産チーズでは関連サイトやグループ会社を駆…続きを読む
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チーズ特集:主要チーズ輸出国・地域の動向=景気・天候・為替、供給へインパクト…
乳肉・油脂 2023.12.18●輸入ナチュラルチーズ 需要創出へ新たな価値を ナチュラルチーズ(NC)の国際価格は、過去最大幅の高騰となった22年を超えて軟調に推移しているが、コロナ禍を経て世界的に広がるインフレーションによる景気後退、異常気象に伴う天候要因、さらに日本にとって…続きを読む
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チーズ特集:アイルランド政府食糧庁 動物福祉とグラスフェッド、高品質乳製品支…
乳肉・油脂 2023.12.18◇サステナブルな酪農で高品質乳製品を育む アイルランド政府食糧庁(ボード・ビア)は、乳製品のグラスフェッド基準でハイクオリティーな乳製品生産・輸出を支えている。国家的サステナビリティプログラム「オリジングリーン」が制定から10年を迎え、安全で信頼性…続きを読む
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チーズ特集:チェスコ 独自性強めて集中販促
乳肉・油脂 2023.12.18チェスコは下期、同社ならではの独自性を強めたカテゴリー戦略を展開する。今期(24年2月期)の注力方針であるデパート、直販、業務用、量販店の主力4業態での継続訴求に加え、各チャネル特性に合わせたアイテムを投下。専売品や期間限定品の効果的な施策を進め、販…続きを読む
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チーズ特集:ラクト・ジャパン 長期的安定供給を強化
乳肉・油脂 2023.12.18ラクト・ジャパンは、市場におけるチーズ取扱量の減少に対し、引き続きネットワーク力を生かした長期的安定供給体制の強化を進める。 製造適性の高い機能性原料の展開も継続し、日本国内のニーズをつかみ、現地メーカーとともに開発。サプライヤー網の拡充も進め、差…続きを読む
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チーズ特集:エフ アール マーケティング 「LLリコッタ」レシピ提案発信へ
乳肉・油脂 2023.12.18エフ アール マーケティングの24年2月期は、厳しい状況で推移しそうだ。価格改定の影響で商品回転が鈍り、為替の影響が追い打ち。「ル・ルスティック」ブランドの取扱数量も、400t程度にとどまることが見込まれる。ただし、「チーズは、ただ置いておくだけでは…続きを読む
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チーズ特集:東京デーリー 高付加価値シュレッド2桁増
乳肉・油脂 2023.12.18東京デーリーの23年度上期は、主力カテゴリーが価格改定の影響で物量が振るわなかったものの、金額ベースでは前年並みでの推移となった。調理用途需要の高まりもあり、高付加価値シュレッド群が2桁増と成長。10月から展開を始めた塩分カットと脂肪カットのパッケー…続きを読む
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チーズ特集:野澤組 小売向け食シーン拡大
乳肉・油脂 2023.12.18野澤組の23年9月期チーズ部門は、金額ベースで前年比15%増となったが、物量ベースでは前年をとらえきれず着地した。 オランダ産「フリコ」ブランドを中心に、輸入コストの増加に伴う価格改定の影響が色濃く出た。 迎えた今期は、小売向けに新たなアソートシ…続きを読む
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チーズ特集:日本マイセラ 差別化アイテム多彩に
乳肉・油脂 2023.12.18日本マイセラは、競合他社とは一線を画す差別化アイテムを拡充し、ラインアップの多彩さで勝負を進める。 おつまみ系アイテムへの注力に加え、「タイパ」の時代に合わせたラインアップも用意。新たな成長の柱として、英国産クロテッドクリームの成長もさらに押し上げ…続きを読む
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チーズ特集:雪印メグミルク 重層的な販促注力 環境変化へスピード対応
乳肉・油脂 2023.12.18雪印メグミルクの24年3月期上期チーズ部門は、前年比5.9%増の290億円となった。物量面では価格改定の影響もあり前年を下回ったが、各種プロモーションの効果もあり、市場を上回り推移した。下期は、環境変化にスピード感をもって対応し、PC、NCとも新機軸…続きを読む
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チーズ特集:明治 体験価値アピール ライトユーザー流出食い止め急務
乳肉・油脂 2023.12.18明治の24年3月期上期市販チーズカテゴリーは、前年を4.1%上回り140億円となり、市場同様物量面では前年割れとなった。ただし、22年度の30周年記念施策で間口が広がった「明治北海道十勝」シリーズでは堅調な数量確保もみられた。今下期は逆風の状況にある…続きを読む
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チーズ特集:森永乳業 物量回復へ積極策 調理用途訴求も手応え
乳肉・油脂 2023.12.18森永乳業の23年度上期主力食品事業におけるチーズ部門は、前年比7%増の130億円で着地し、大幅な増収を達成した。ただし、堅調な推移を続けてきた「クラフト フレッシュモッツァレラ」は、トマト価格高騰の影響もあって踊り場となった。下期は大型プロモーション…続きを読む
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チーズ特集:六甲バター 手軽に鉄分と葉酸 消費行動の変化とらえる
乳肉・油脂 2023.12.18六甲バターは、細分化する顧客ニーズに応じたマーケティング施策で市場シェア拡大を狙う。鉄分強化型のベビーチーズ「おいしく健康プラスベビーチーズ チーズDE鉄分」の販売施策では、鉄欠乏性貧血になりやすいとされる妊婦をターゲットにしたプロモーションを実施。…続きを読む
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チーズ特集:協同乳業 ポイントは簡便性 カップタイプで新提案
乳肉・油脂 2023.12.18協同乳業は今下期、サワークリームとクリームチーズを引き続き重点アイテムとして販売拡大を図る。パッケージからのメニュー発信や、簡便性をポイントにした訴求強化で、コミュニケーションにも注力。活用の幅を広げていく方針だ。1月下旬からは新たなカップタイプのク…続きを読む
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チーズ特集:マリンフード 競争優位性を発揮 「スティリーノ」軸に展開
乳肉・油脂 2023.12.18マリンフードは、独自のチーズ代替素材「スティリーノ」を軸にした商品展開で競争優位性を発揮する。コストパフォーマンスの高い同素材を使用したシリーズ品は、昨今の物価高を受け大幅に需要が拡大。今春に新商品を投入したことも奏功し、昨年の伸長率を上回る勢いで売…続きを読む
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チーズ特集:ヨシダコーポレーション 家庭用PC大幅増 新たなPB採用注力も
乳肉・油脂 2023.12.18ヨシダコーポレーションの今上期(23年4~9月)は物量こそ微減だが、売上げは前年を大きくクリアした。家庭用商品ではNCが厳しいものの、PCは金額、物量とも大幅に伸長。特にベビーチーズが新たなプライベートブランド(PB)商品への採用を増やすとともに、既…続きを読む
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チーズ特集:宝幸 攻勢へ“原点回帰” 独自性あるアイテム訴求
乳肉・油脂 2023.12.18宝幸ロルフ事業部の24年3月期上期は、売上げベースで前年を上回ったものの、物量ベースでは苦戦を強いられた。前期からの価格改定が響く中、物量の回復を最優先事項に戦略展開を進めてきたが、最需要期を迎える下期は「原点回帰」の営業・提案活動に注力。業務用では…続きを読む
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チーズ特集:伊藤ハム 「ベル社」チーズ個数減の影響顕著 下期巻き返し図る
乳肉・油脂 2023.12.18伊藤ハムが輸入販売するベル社チーズの23年1~9月累計実績は、価格改定・容量変更に加え、増量販促の減少もあり、金額で前年比10.1%減、重量で同23.9%減となり前年実績を下回っている。 同社が取り扱うベル社チーズは競合商品より高価格帯であることか…続きを読む