冷凍食品特集

冷凍食品特集:家庭用動向=弁当回復へ戦略に注目

冷凍・チルド 2019.11.29 11977号 08面

家庭用の19年市場規模(末端売価ベース)は、前年比2%増程度と推測する。トレンドとして一昨年から、チャーハン・鶏唐揚げ・ギョウザ・ラーメンといった品目が安定して伸び続けている。冷凍野菜も生鮮価格の不安定化で、着実に認知度を高めている。好調カテゴリーの伸び率は推定で米飯類6%増、鶏唐揚げ6%増、ギョウザ7%増、麺類5%増、冷凍野菜4%増など。

今年の市場環境では、暖冬・冷夏・長雨・短期間の猛暑といった天候要因が、例年に増して品目ごとの需要を左右した。特に影響を受けたのは和風麺やスナック類。またメディアの影響も大きく、4月など定期的に放映されたTV特番が需要を後押しした。そして台風・大雨による自然災害は、水・パン・即席麺などと同様に、家庭用冷食にも非常食としての需要をもたらし、日常食としての定着を印象づけた。

課題が一層浮き彫りとなったのが、前年比6~7%減とみられる弁当おかず市場の長期低迷。市場全体の約3割を占める最大カテゴリーだけにインパクトは大きい。食卓おかずの伸長とも相関して売場面積は縮小傾向。最大手ニチレイフーズを除き、各社とも有効な需要刺激策を打てないでいる。来春以降の各社戦略が注目される。

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