即席麺特集
即席麺特集:今春の新商品 皿もの・汁なし系が充実 ガッツリ系も話題に
即席麺市場の春夏の新商品が発売され始めている。春夏向けは例年通り、焼そばや油そばなどの皿ものカップ麺の新商品やリニューアルが行われている。新しい動きとしては、汁なし系の中でも、うどんやそばの和風カップ麺の汁なし系商品が展開されていること。傾向としては、各社の主力ブランドから派生した商品が投入されている。この状況下、市場のトップメーカーの日清食品が新商品の販売数を削減すると発表していることもあり、即席麺の新商品は、新たな局面を迎えようとしている。
19年の春夏は、汁なしの“麻辣”系の商品が多数発売され、市場がにぎわった。辛さをアピールした商品数は、全体の20%(18年が15%)を占めるまでに増加したようだ。アイテムは豊富に投入されたものの、ヒットするまでには至らず、20年春夏新商品は、辛さを特徴とするアイテムが多くない。辛さで話題となっているのはまるか食品が2月の新商品と発売した「ペヤング獄激辛やきそば」だ。同品は、「ペヤング」史上最強の辛さを誇る「ペヤング激辛やきそばEND」を上回る究極の激辛焼そばとして提供している。発売直後からネットで話題となっており、出荷も順調に広がっているようだ。
辛さ以外では、日清食品のカップ麺の「日清豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」が人気となった。CVSの店頭で400円台の商品だったが、ガッツリ系ラーメン店が好きな人から支持を得たようだ。東洋水産のカップ麺「マルちゃん正麺 カップ がっつり系豚骨醤油」も堅調に売上げを伸ばしたようで、今年はガッツリ系アイテムが市場を盛り上げる可能性がある。
袋麺では、焼そばの「マルちゃん正麺 ソース焼そば」を新発売。「マルちゃん正麺」らしい生麺のようなおいしさが味わえる焼そばとして市場に提案する。
サンヨー食品は、主力の「サッポロ一番」で、継続的なプロモーション活動に加え、5食パックを中心に季節や期間限定アイテムによる個食販売に取り組む考えだ。
日清食品は「prime袋めん」として“味もサイズもあなたの「食べたい」にフィットする”をコンセプトに、ターゲットを細分化してそれぞれにあった袋麺を展開していく。