全国清涼飲料特集
19年は早くも半年が過ぎた。昨年は6月末に、関東地方の梅雨明けが宣言されたが、今年はいまだ、梅雨の真っ最中だ。上半期の清涼飲料市場は各社の知恵を絞った製品投入やコミュニケーションにより、前年比1%減で着地するもよう。なお、1~5月までの総市場は、前年並みで推移している。この上半期を振り返ると、各社による大型PETでの価格改定、カテゴリーでは伸長を継続する「炭酸水」や「無糖茶」「PETコーヒー」などの好調が続く。その中で、上半期を代表するカテゴリーは「紅茶」だろう。
加えて、昨秋ぐらいから、回復傾向が続く「トクホ茶」(特定保健用食品)の動きも顕著だ。また、全国清涼飲料連合会(全清飲)が昨秋発表した「清涼飲料業界のプラスチック資源循環宣言」など、資源循環型社会形成のために業界が一丸となり、海洋ゴミゼロ世界の実現に取り組むなど、政府や自治体、企業など、環境配慮に対する意識が生活者を含め、さらに高まっている現状がある。この梅雨もいつかは明けるように、環境配慮や資源循環に取り組むことで、新たな明るい季節の到来を目指していく。(本吉卓也)
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◆全国清涼飲料特集:「令和」初の夏が来る 資源循環型社会へ意識高まる環境配慮
清涼飲料 特集 2019.07.1319年は早くも半年が過ぎた。昨年は6月末に、関東地方の梅雨明けが宣言されたが、今年はいまだ、梅雨の真っ最中だ。上半期の清涼飲料市場は各社の知恵を絞った製品投入やコミュニケーションにより、前年比1%減で着地するもよう。なお、1~5月までの総市場は、前年並…続きを読む
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全国清涼飲料特集:18年の飲料市場
清涼飲料 特集 2019.07.13全国清涼飲料連合会(全清飲)によると、18年の総生産量は2274万6000kl(前年比5.2%増)と4年連続での過去最高記録の更新となった。生産者販売金額は4兆0503億円(同2.6%増)と初めて4兆円を突破した。加工食品産業の中でもトップクラスの市場…続きを読む
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全国清涼飲料特集:上半期を彩ったトピックス=伸長続く「茶色い茶系飲料」
清涼飲料 特集 2019.07.13「麦茶」「ほうじ茶」「紅茶」という“茶色い茶系飲料”の伸長が目立ち、特に、この上期には「紅茶」での提案が活発化している。これらは止渇性だけでなく、「香り」でほっとする、リフレッシュするなどのシーンでの飲用が拡大している。 高まる健康志向から、糖離れ層に…続きを読む
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全国清涼飲料特集:上半期を彩ったトピックス=多様化する購買動向に対応
清涼飲料 特集 2019.07.13日本コカ・コーラの和佐高志Chief Marketing Officerは「デジタルネイティブな若年層には、人にシェアしたくなる、情報発信の中の一人になっていくようなコミュニケーションがポイントとなる。そんな他者にシェアしたくなる情報の一つとして、今年…続きを読む
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全国清涼飲料特集:リサイクル、SDGsを視野に プラスチック問題にも対応
清涼飲料 特集 2019.07.13飲料容器のガラス瓶、スチール缶、アルミ缶、PETボトルは高いリサイクル率のまま推移しているなど、食品の他の容器・包装よりも進んだ取組みをしてきた。国連が定めた2030年を目標とする持続可能な開発目標(SDGs)も視野に入れて、全国清涼飲料連合会(全清…続きを読む
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全国清涼飲料特集:自販機横の回収ボックス、ごみ箱状態で精度低下
清涼飲料 特集 2019.07.13●ステッカーなど貼り啓発 飲料メーカー、自動販売機オペレーターは散乱防止にもつながる活動として自販機横に空容器の回収ボックスを設置しているが、全清飲などの昨年12月の調べで、そのボックスの中は31%がたばこ関連、酒類容器だった。回収ボックスが町のゴ…続きを読む
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全国清涼飲料特集:素材別リサイクルの動向
清涼飲料 特集 2019.07.13●ガラス瓶=カレット利用率向上へ ガラス瓶の製造事業者によるカレット(ガラスの破片)利用率は2017年度で75.1%となり、横ばい傾向が続いているが、20年度までの目標である75%以上を前倒しで実現した。 ガラス瓶を製造する際にカレットを利用する…続きを読む
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全国清涼飲料特集:チルドカップコーヒー展望 トレンド対応商品投入進む
清涼飲料 特集 2019.07.13●「味わいスッキリ」本格訴求 チルドカップコーヒー市場は、コーヒーそのもののトレンド変化に対応した商品投入が進んでいる。18年度の市場は4~5%減で推移したとみられ、CVSなどで改廃ペースの速い季節限定商品が伸びた。中でも注目されるのが、市場全体の10…続きを読む
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全国清涼飲料特集:数字で振り返る2018年=販売額4兆円の大台突破
清涼飲料 特集 2019.07.13●生産量は4年連続で過去最高を更新 2018年の清涼飲料業界は、多発した自然災害の影響で物流などが一時的に混乱したが、おおむね好調だったといえる。生産量は前年比5.2%増で着地し、4年連続で過去最高を更新。販売金額も初めて4兆円の大台に達するなど旺…続きを読む
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全国清涼飲料特集:アサヒ飲料「カルピス」100周年 “想いをつなぐ”
清涼飲料 特集 2019.07.13●4つの価値守り次代へ 1919年の七夕に日本初の乳酸菌飲料として誕生したアサヒ飲料が展開する「カルピス」ブランドは2019年7月7日、100周年を迎えた。同ブランドの誕生日となる七夕の夜空を照らす“天の川の銀河の群星”をイメージとした“水玉模様”…続きを読む
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全国清涼飲料特集:コカ・コーラシステム ユーザー接点を拡大
清涼飲料 特集 2019.07.13●高める“ブランド・ラブ” コカ・コーラシステムは、来年に東京2020大会を控え、五つのオリンピックブランド(レガシー)「コカ・コーラ」「アクエリアス」「綾鷹」「い・ろ・は・す」「ジョージア」の活動を春から開始しており、手応えを感じているという。誰…続きを読む
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全国清涼飲料特集:アサヒ飲料 本体強化・新提案を軸に
清涼飲料 特集 2019.07.13アサヒ飲料が展開する「三ツ矢」「ウィルキンソン」は100年を超えるロングセラーブランドだ。この19年「三ツ矢」「ウィルキンソン」のブランド戦略は「本体の強化」と「新たな提案」の二軸でさらなる成長に取り組む。 「三ツ矢」ブランドはこの1~5月の累計販…続きを読む
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全国清涼飲料特集:サントリー食品インターナショナル 「天然水」が好調けん引
清涼飲料 特集 2019.07.13●新商品の定番育成目指す サントリー食品インターナショナルの飲料事業は19年1~5月の累計で前年比3%増と、順調な推移をたどっている。その大きな要因の一つが18年に年間販売数量ナンバーワンに輝いた「サントリー天然水」ブランドの基幹アイテムとなる本体…続きを読む
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全国清涼飲料特集:キリンビバレッジ 新商品の好発進続く さらなる育成・拡大へ
清涼飲料 特集 2019.07.13キリンビバレッジの上期は新商品、既存育成品とも好調に推移しており、1~5月累計では前年比4%増と市場を上回り、伸長している。「キリンレモン」などの既存商品を伸ばしながら、今春投入した新製品「キリン 午後の紅茶 ザ・マイスターズ ミルクティー」や「キリ…続きを読む
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全国清涼飲料特集:伊藤園 「お~いお茶」30周年、4テーマ掲げ盛り上げる
清涼飲料 特集 2019.07.13伊藤園が展開する「お~いお茶」ブランドは19年2月、発売30周年を迎えた。上期は5月から「日本の文化」や「地域密着」「新時代」「健康価値」の四つをテーマに、47都道府県ごとの日本を代表する名所や名物をデザインしたパッケージの発売や全国各地の花火やお祭…続きを読む
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全国清涼飲料特集:大塚製薬 主力2品順調な伸び 機能・価値、正確に訴求
清涼飲料 特集 2019.07.13大塚グループの上期の飲料実績(1~5月)は、前年比5%増と好調に推移している。「ポカリスエット」が同6%増、「オロナミンC」は同1%増と好調をけん引している。大塚製薬は下期に向け、引き続き両ブランドに注力しながら、昨年投入した「ボディメンテ」を次の柱…続きを読む
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全国清涼飲料特集:大塚食品 3本柱の魅力を訴求 新たな飲用シーン開拓
清涼飲料 特集 2019.07.13大塚食品の飲料事業は「マッチ」「クリスタルガイザー」「シンビーノ ジャワティストレート」の3本柱に注力し、各ブランドの価値や魅力の訴求に取り組む。 ビタミン炭酸飲料「マッチ」は発売23年目となる昨年、過去最高販売実績を更新した。その勢いを継続すべく…続きを読む
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全国清涼飲料特集:ポッカサッポロフード&ビバレッジ 独自の強みを生かす
清涼飲料 特集 2019.07.13●カテゴリー存在感高める ポッカサッポロフード&ビバレッジの飲料事業は、「キレートレモン」ブランドなどの「レモン」、「国産素材無糖茶」シリーズの「国産希少素材」、RTDスープや食感系飲料の「食感(を訴求する)飲&食」など、独自の強みを生かし、各カテ…続きを読む
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全国清涼飲料特集:カゴメ 守りと攻めの徹底図る 価値提供・活性化に貢献
清涼飲料 特集 2019.07.13カゴメは上期、野菜飲料需要の安定化に向けた“守り”と“攻め”の徹底を図った。 “守り”の戦略では、基幹商品の「野菜生活100」レギュラーでは、ターゲット層(母と子)の需要が高い“りんごフレーバー”の野菜・果実ミックスジュース「野菜生活100 アップ…続きを読む
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全国清涼飲料特集:ハウスウェルネスフーズ 「ネルノダ」目標超す
清涼飲料 特集 2019.07.13●4~5月累計で20%増 ハウスウェルネスフーズの昨年度の清涼飲料関連は、「ウコンの力」が社会環境や労働環境の変化や競合の影響で前年比11.4%減92億円となった。「C1000」は同9%減93億円となったが、コストコントロールを徹底した結果収益力は…続きを読む
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全国清涼飲料特集:森永製菓 「inゼリー」過去最高売上げ達成
清涼飲料 特集 2019.07.13●広告展開などが寄与 森永製菓が展開するゼリー飲料のトップブランド「inゼリー」の前期(19年3月期)の実績は、好調に推移。「inゼリー」ブランドは、15年のリニューアル以降、販売金額が2桁増で成長。18年度も好調を持続し過去最高の売上げを達成した…続きを読む
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全国清涼飲料特集:ヤクルト本社 若年層の開拓を継続 「リフレッシュ」に注力
牛乳・乳飲料 特集 2019.07.13ヤクルト本社の2018年度ジュース・清涼飲料などの販売実績は、前年比2.3%減の282億9000万円で着地した。今期も昨年の投入以来好評を博した「タフマン リフレッシュ」を核とした、「タフマン」類の拡販に注力。積極的なマーケティングやプロモーション投…続きを読む
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全国清涼飲料特集:味の素AGF 充実のラインアップ 多様化・高質化に対応
清涼飲料 特集 2019.07.13味の素AGF(AGF)のホームリキッドコーヒーは上期、「無糖・ミルク無」を好むユーザーに向けた「『マキシム』香りとキレのブラック」(900ml)、「加糖・ミルク有」を好むユーザーに対し「『ブレンディ』ボトルコーヒー」(同)の甘味のバリエーションを増や…続きを読む
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全国清涼飲料特集:ネスレ日本 現代人に新たな提案、「アイスクレマ」で一息
清涼飲料 特集 2019.07.13ネスレ日本は、多様化する消費者の課題を解決すべく、充実した商品ラインアップやシステム、サービスを提案し、さらなる成長拡大を目指す。すっきりゴクゴク飲みたいユーザーに向けた「ネスカフェ エクセラ」、コクと香りが特徴で、一流シェフが提供する本格派の「ネス…続きを読む
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全国清涼飲料特集:UCC上島珈琲 リニューアルが奏功「BLACK無糖」
清涼飲料 特集 2019.07.13UCC上島珈琲は、レギュラーコーヒー専業メーカーとしての誇りを胸に、真摯(しんし)に“ものづくり”を追求していく。ショート缶やボトル缶の缶コーヒーとパーソナルPET(500ml前後)それぞれの強みや価値を生かす提案を通じ、さらなるコーヒー飲料市場の裾…続きを読む
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全国清涼飲料特集:花王 「ヘルシア緑茶」を刷新
清涼飲料 特集 2019.07.13花王は4月から「ヘルシア緑茶」を刷新した。特定保健用食品(トクホ)の茶系飲料で初となる(18年9月時点)“内臓脂肪を減らすのを助ける”許可表示を取得し、ヘルスクレームの転換を図っている。また、持ち運びに便利なスティックタイプの「ヘルシア 茶カテキンの…続きを読む
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全国清涼飲料特集:坂本香料 国産香酸柑系素材の新規ユーザー獲得
清涼飲料 特集 素材 2019.07.13坂本香料は主力の香酸柑橘系素材のうち、ここ数年注力しているユズやシークワーサーの透明濃縮果汁は、主力の混濁ストレート果汁とともに用途による使い分けの提案で、新規ユーザーを獲得し受注につながり始めた。フレーバーでは、昨年からはじめた乳化香料(エマルジョ…続きを読む
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全国清涼飲料特集:丸源飲料工業 「スムージー」の地方定着図る
清涼飲料 特集 2019.07.13●「モナジュエル」に早い反応 丸源飲料工業は夏の清涼飲料商戦で、主力のフローズンスムージーのさらなる定着を目指す。大都市圏では市場が成熟しているが、地方都市では途上エリアもあり、業務用問屋の展示会を中心に地方での認知を図る。昨年秋・冬には「赤メロン…続きを読む
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全国清涼飲料特集:赤穂化成 「天海の水」最重点に ブランド再確立を目指す
清涼飲料 特集 2019.07.13赤穂化成は今期、発売20周年を迎えた「海の深層水 天海の水」に最注力する。俳優の高橋英樹を同品のアンバサダーに任命するなど、新たなユーザーとの接点拡大を目指す。また、家庭で親しまれている「赤穂の天塩」を使用した「熱中対策水」は、いつでも手軽に熱中症対…続きを読む
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全国清涼飲料特集:ダイドードリンコ コラボ企画で新規客獲得
清涼飲料 特集 2019.07.13●ボリュームゾーン最大化 ダイドードリンコは、主力のコーヒー飲料では、「ダイドーブレンド 世界一のバリスタ監修」シリーズをリニューアル。飲用シーンに合わせて最適な味わい・容量を提案する「コク深(ぶか)微糖」「微糖」「ブラック」の3アイテムを発売し、…続きを読む