酪農・乳業新春特集

乳肉・油脂 2020.01.20
酪農・乳業新春特集

 ◆人づくり・モノづくり両輪で
 2020年の酪農・乳業界は、市場のグローバル化の進展を念頭に置いたさまざまな施策が進む年となりそうだ。生乳生産は4年ぶり増産の予想が示されているが、北海道と都府県の構造的なギャップは依然として大きく、最需要期の生乳移出は限界に近づいている。都府県生乳生産基盤の強化は今や喫緊の課題として業界全体に大きくのしかかり、政府や各団体をはじめ、解決に向けた多くの施策が投じられてきている。牛乳・乳製品の需要も総じて堅調だ。一方、今年は1月に日米貿易協定が発効し、国際化の波は今後ますます押し寄せてくる。外部環境が大きく変化する中、国内酪農・乳業の土台となるのはやはり生乳生産基盤の堅実な強化であり、それを支える人の育成や、競争力の高い製品開発が両輪となって進められなくてはならない。新たなステージを迎えつつある酪農・乳業界の動向が注目される。(小澤弘教)