冷凍食品特集

冷凍・チルド 2022.11.30

 冷凍食品業界の22年は、コロナ禍で拡大した内食需要の継続により、家庭用冷食では堅調、業務用冷食は外食市場回復の波に乗った年であった。事業環境としては昨年から続く原材料価格の高騰に加えて、今年下期に向けてエネルギーコストの上昇、包材費や物流費の高騰、急激な円安が例年にない勢いで収益を圧迫。異例の価格改定の連発で、売上げの面では、各メーカーとも増収を確保したものの、利益までカバーするには至らず、苦戦を強いられている。ここにきて、コロナ第8波の到来が騒がれる中、今後、再び行動制限がかかれば、回復基調に乗った業務用冷食にとっては痛手だ。まだ先が見通せない状況であるが、冷食の価値を価格に転嫁できる施策が求められている。(藤村顕太朗)