漬物特集2023
漬物市場の復調が進んでいる。インバウンド消費や飲食店の回復で業務用市場はコロナ禍以前の水準へ戻りつつあり、家庭用漬物はSMのPOS販売実績で昨年10月以降、8ヵ月連続のプラスで推移。昨年は巣ごもり需要の反動に加え、値上げの影響で消費が落ち込む場面も発生したが、漬物メーカーや専業卸の活発な需要喚起の取り組みが市場の底上げに寄与している。(篠田博一)
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◆漬物特集:適正価格実現待ったなし 市場復調もコスト高騰苦慮
漬物・佃煮 特集 2023.07.15●料理用途の開発を 若年層の利用拡大図る 漬物市場の復調が進んでいる。インバウンド消費や飲食店の回復で業務用市場はコロナ禍以前の水準へ戻りつつあり、家庭用漬物はSMのPOS販売実績で昨年10月以降、8ヵ月連続のプラスで推移。昨年は巣ごもり需要の反動…続きを読む
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漬物特集:専業卸トップインタビュー 消費減退への対応急務
漬物・佃煮 特集 2023.07.15漬物業界はコロナ影響の緩和で業務用の回復が進む明るい動きもある一方、足元では悪化するコスト環境や値上げによる消費減退への対応が急務となっている。中長期的には国内生産者の減少や輸入原料高騰による供給リスク、高齢層中心の需要構造にどう向き合うか、解決すべ…続きを読む
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漬物特集:東京中央漬物・齋藤正久社長 商品開発力高め需要喚起を
漬物・佃煮 特集 2023.07.15東京中央漬物の齋藤正久社長は今年の漬物業界の動向について「コロナ影響の緩和などに伴い、家庭用・業務用問わず市場全体の底上げが進んでいる」と手応えを語る。昨年から続く値上げラッシュで消費が落ち込む場面もあるが、全国規模の商品調達力を生かした代替品提案な…続きを読む
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漬物特集:丸越・野田明孝社長 高付加価値化で物価高克服
漬物・佃煮 特集 2023.07.15産学連携の一環で、愛知県立愛知商業高校と共同開発したレモンピール入りの「キムレモン」が4月開催の「漬物グランプリ2023」の「浅漬・キムチ部門」で金賞を受賞するなど、丸越は業界内外問わず、常に大きな話題を呼んでいる。4月からは旬の野菜を使った「今月の…続きを読む
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漬物特集:天政松下・松下雄哉社長 ニーズとらえトレンド創出
漬物・佃煮 特集 2023.07.15独自のマーケティングセンスで消費者ニーズをとらえ、漬物市場に新たなトレンドを創り出す天政松下。2014年に発売した浅漬け「野菜が摂れる10品目。」は、野菜を手軽に取るための新しい食スタイルとして若年女性層を中心に支持を集め、全国的な「サラダ系浅漬け」…続きを読む
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漬物特集:22年国内生産量 5年連続プラスも成長に黄信号 前年比0.5%増で…
漬物・佃煮 特集 2023.07.15漬物の安定成長に黄信号がともっている。22年の国内生産量は前年比0.5%増の82万0721t(食品需給研究センター調べ、以下同)で着地。かろうじて5年連続のプラスを保った格好だが、コロナ禍での巣ごもり需要の反動に円安や原料需給のひっ迫などが追い打ちを…続きを読む
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漬物特集:主婦300人アンケート 知って納得の購入は増える傾向に
漬物・佃煮 特集 2023.07.15日本食糧新聞社では毎年、漬物に関する消費者アンケートを実施し、その消費動向と意識変化を調査している。今年もネット調査会社マクロミルの協力を得て、6月に首都圏、中部圏、近畿圏の主婦300人、20~70代の幅広い年代を対象に調査を実施した。49歳以下と5…続きを読む
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漬物特集:主婦300人アンケート・世代比較=若年層…キムチ購入が増加傾向 高…
漬物・佃煮 特集 2023.07.15漬物市場で唯一伸長し続けるキムチは、健康機能性の高い発酵食品として「漬物離れ」が進む若年層にも受け入れられ、付加価値次第で新たな需要を創出できることを実証した。世代間の価値観や消費意識の違いから漬物市場拡大の糸口を見いだすことを目的に、49歳以下(若…続きを読む
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漬物特集:主婦300人アンケート・地域比較=首都圏…情報・経済性重視
漬物・佃煮 特集 2023.07.15◆首都圏…情報・経済性重視 中部圏…賞味期限の長さも 近畿圏…国産原料を求める 本頁では地場産品である漬物の性質に着目し、回答者の地域差における嗜好性(しこうせい)の変化を分析した。 その結果、首都圏はパッケージなどから入手した情報をもとに、国内…続きを読む
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漬物特集:POS分析 インフレ下の価格・販売動向 値上げ後も需要堅調
漬物・佃煮 特集 2023.07.15消費財全般でコストプッシュインフレが一段と加速している。漬物業界でも昨春からコストの価格転嫁が継続的に行われているが、輸入原料の高止まりに包材・電気代・人件費・物流費などの続伸が加わり、不透明な状況が続く。その一方で、店頭では値上げに由来する買い控え…続きを読む
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漬物特集:秋本食品 「王道キムチ」20周年攻勢かける
漬物・佃煮 特集 2023.07.15秋本食品は22年度の漬物市場の傾向を「全体的に若干下回ったのではないか。浅漬は季節商品の売場でのアイテム減や新しい素材を使った商品などの動きも落ち着いた。キムチは前半は苦戦傾向にあったが、徐々に回復し後半プラス傾向だった」(同社)とみており、23年度…続きを読む
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漬物特集:東海漬物 基幹ブランド増収・収益堅持へ
漬物・佃煮 特集 2023.07.15東海漬物は足元の市場環境について「コロナの緩和によって消費者の行動は家庭内需要から外への再需要、外での再消費に変化する一方、あらゆる物価上昇を背景に消費はシュリンクする方向」と消費の変化を指摘し、「無駄なものは買わない、嗜好品は本当に欲しいものだけを…続きを読む
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漬物特集:ヤマキ食品 受注増加で販売好調 コスト上昇分転嫁しきれず
漬物・佃煮 特集 2023.07.15新潟県産大根を主原料にたくあん漬、味噌漬、醤油漬などを製造販売しているヤマキ食品の23年8月期は、去年秋からの受注の増加により増収で着地する見込みだ。一方、あらゆるコストが上昇する中、内容量の変更や価格改定などに取り組んだが転嫁しきれず減益を予想して…続きを読む
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漬物特集:マルハチ 季節訴求型キムチで売場に新風
漬物・佃煮 特集 2023.07.15マルハチは山形県庄内の浅漬け大手。山形2工場、埼玉1工場の生産体制で広域供給に対応。00年発売のナス漬トップシェアアイテム「若もぎ小茄子」は東日本を中心に抜群の店頭カバー率を誇る。 今期は開発に2年以上を費やした大型新商品「四季のキムチ」を7月1日…続きを読む
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漬物特集:三幸 「至福のめし友」好調 今秋は新商品も
漬物・佃煮 特集 2023.07.15三幸の23年9月期は海産物を中心に原料高騰に苦しむも、ご飯に合う惣菜系の「至福のめし友」シリーズが引き続き好調に推移している。おつまみではガーリックとブラックペッパーを利かせた「今日も乾杯!」シリーズの新商品「いかの塩だれ」が好評。今秋は「至福のめし…続きを読む
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漬物特集:新進 国産野菜の福神漬を強力訴求
漬物・佃煮 特集 2023.07.15新進は昨年から今年の市場環境について「22年度は食品業界が原材料価格や物流コストの高騰、為替の円安進行など、三重苦とも言えるような逆風にさらされた。今上期においてもその流れは継続し、値上げやさらなる経費削減が喫緊の課題となっている。そうした中でも外食…続きを読む
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漬物特集:岩下食品 デリカ分野でコラボ企画急拡大
漬物・佃煮 特集 2023.07.15岩下食品はショウガ漬、ラッキョウ漬のトップメーカー。近年はSNSでの情報発信とコラボ商品の展開を軸に強力なブランドマーケティングを推進。主力「岩下の新生姜」の公式キャラクター“イワシカちゃん”を前面に押し出した親しみあるアプローチを含め、ユニークで一…続きを読む
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漬物特集:やまう 「国産二色カップ」など強化 需要喚起に努める
漬物・佃煮 特集 2023.07.15やまうは漬物市場の直近の状況を「業界はコストアップで価格改定を行っているが、その後の諸経費の上昇もあり利益は下回っている。値上げによる買い控えも懸念材料」と収益・消費とも厳しい環境にある見通しを示し、「漬物業界も倒産や廃業が続き、下請け的な仕事や価格…続きを読む
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漬物特集:遠藤食品 SNSで食べ方発信など注力
漬物・佃煮 特集 2023.07.15「しょうがを食卓に--」を経営精神に掲げる国内ガリ製品トップメーカーの遠藤食品は、22年度の業界動向を「漬物組合の組合員数が少なくなるなど、企業が生き残るには従来のやり方を変えることが不可欠な情勢。特に昨年は原料高・コストアップに見合う適正価格を実現…続きを読む
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漬物特集:ピックルスコーポレーション 女子栄養大と新タイプ減塩浅漬を発売
漬物・佃煮 特集 2023.07.15昨年9月に単独株式移転により、ピックルスコーポレーションの完全親会社として設立されたピックルスホールディングスの23年2月期決算は売上高419億5200万円、経常利益16億5000万円(同46.2%減)で着地した。売上高は収益認識会計基準の適用や巣ご…続きを読む
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漬物特集:梅動向・紀州梅=3年連続豊作の見込み
漬物・佃煮 特集 2023.07.15●需要拡大に向け新たな価値提案 和歌山県は全国の梅収穫量の6割以上を占める主要梅生産地だ。今年は豊作型で、適度な降雨もあったことから実太りのよい良質な梅が確保できている。2020年は4万1300tと凶作だったが、21年6万7500t、22年6万44…続きを読む
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漬物特集:輸入原料価格 作柄良好でも上昇 背景に中国内需とコスト増
漬物・佃煮 特集 2023.07.15漬物の輸入原料価格が一段と上昇している。今年1~4月の1kg当たりの平均単価は、塩蔵ショウガ176円(前年同期比3.8%増)、酢調製ショウガ271円(同11.4%増)、その他調製ショウガ290円(同9.0%増)、塩蔵ラッキョウ294円(同10.7%減…続きを読む
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漬物特集:関東地区団体総会 価格問題など共有 消費促進へ全漬連が新提言
漬物・佃煮 特集 2023.07.155月下旬から6月にかけて漬物団体の定時総会が各地で催された。新型コロナ感染症の5類移行を受け、今年は対面形式の開催が全面的に復活。コスト高などの重い課題が共有される一方で、各会場にはフェース・ツー・フェースの協議再開による明るさもみられた。関東での開…続きを読む
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漬物特集:トピックス=秋本食品 サステナビリティ対応進む
漬物・佃煮 特集 2023.07.15●秋冬展示会で取り組み紹介 漬物業界で付加価値訴求へ向けたサステナビリティ対応が加速している。漬物製造・販売大手で、メーカー組織「秋本会」を主宰する秋本食品が6月に開催した展示商談会は、SDGsに主眼を据えた内容で展開。自社および取引メーカーが進め…続きを読む