中部秋季特集

総合 2019.11.21
中部秋季特集

 ◆来年6月、卸売市場法改正
 「たかが2%、されど2%」。いよいよ消費税が10月1日、8%から10%へと増税された。これに際して食品関連では軽減税率やキャッシュレス決済に対するポイント還元などの複雑な制度導入で、当初の予想通り切り替え時にはさまざまな場面でトラブルが発生。制度自体を売り手・買い手が理解するまでもうしばらく時間がかかりそうだ。
 特に食品スーパーなどの売場では軽減税率対象商品と対象外商品が混在。例えば、酒類は対象外であることから9月は駆け込み需要として酒類売場は大いににぎわった。さらに調味料として使用されるみりんは、本みりんがアルコール分(12.5~14.5度)であるために「混成酒類」に分類され軽減税率の対象外となっている。その半面、ほとんどアルコールを含まない「みりん風調味料」は対象商品となり、増税後にはそれを知らず商品購入時にクレームが発生することも懸念されたが、「事前にTVの情報番組などで頻繁に話題として取り上げられ、消費者には十分に情報が行き届いていた」(酒類メーカー)ことから売場は比較的スムーズに決済が行われているようだ。また、外食産業をはじめ惣菜、弁当、サンドイッチや調理パン、寿司などの中食市場では同じ商品であってもテークアウト、または店内やイートインコーナーで食するのかによって税率が変化する。買い物客にその都度確認するなど、業務上非効率となる。
 一方、生鮮市場では来年6月からの卸売市場法改正に伴い、市場環境は大きく変化する。「この改正が生産者と流通業、そして消費者にとってよりよいものになることが重要であり、将来に向けて新たな時代の卸売市場の運営につなげていかなければならない」(名古屋青果)と強調。市場の卸・仲卸ではそれぞれの機能を明確に発揮し、さらに存在価値を高め生き残りを図っていこうという考えだ。
 今年は、元号も“平成”から“令和”へと改元され、日本として新たな一歩を歩み始めた記念の年でもある。食品業界にとってもさまざまなマイナス要因をはね除け、年末に向けてこの1年の集大成として有終の美を飾ることができるのか。まずは「食」の原点である「安全・安心」をベースにしながら、歳時や通過儀礼のイベントをはじめ消費増税に伴う還元セールなど、多彩な工夫を凝らした中で「良品廉価」で「簡便」、そして何よりも「おいしさ」の追求が重要となる。まさに「十人十色」といわれる消費者の欲求に応えられる企業こそが「新時代を勝ち残る企業」へとさらに成長できる。(中部支社編集部)