中部秋季特集

総合 2020.10.31
中部秋季特集

 食品業界にとっては、「実りの秋」「食欲の秋」として年間を通じて最も活況な需要期である現在。しかし今年はコロナ禍の中、外食産業ではいまだ客数は以前のようには戻らず極めて厳しい状況にあり、すでに廃業・倒産する外食店なども散見される。こういった現状を鑑み、農林水産省では需要喚起を狙った「Go To Eatキャンペーン事業」を9月から随時スタート。新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う外出の自粛などの影響により、甚大な影響を受けている飲食業に対して期間を限定した官民一体型の取り組みで各業者を支援する狙いだ。
 一方、高齢化に伴う慢性的な人材不足および後継者不足が深刻化している農産・畜産・漁業の生産者たちにとっても現在の状況はまさに死活問題だ。後継者難に悩む中、食ルートを中心に商品を供給する農産・畜産・水産の各生産者・流通業者らも本来であれば動くはずの商品が過剰在庫として膨らんでいるのだ。
 そこで、愛知県では地元生産品のブランド化をそれぞれ推進。地元生産者らに活気を取り戻してもらおうと取り組み始めている。9月11日には「みかわ牛銘柄推進協議会」(名誉会長=大村秀章愛知県知事)が発足。同会は生産者、食肉流通団体、行政が一体となって消費者への和牛の提供と販売店の拡大、および県内養牛生産者の経営の発展につなげる活動を行い、「みかわ牛」のブランド力の向上を図っていくことが目的だ。