昨年は新型コロナウイルスがもたらした「ニューノーマル」に向けて生活様式だけでなく、産業構造や社会システムをも変化を迫られる1年となった。マスク着用は日常化し、非接触・非対面によるコミュニケーションが推奨され、勤務形態や消費活動などがさまざまな分野でコロナ化以前には後戻りのできない大きな変革が起きた。国民へのワクチン接種が進む中、9月には緊急事態宣言が全面解除されコロナ禍脱出に向けて、明るい兆しが見えたのも束の間、オミクロン株の発生、急拡大で予断を許さない状況だ。食品業界でも、少子高齢化による人材不足に加え、コロナ禍で、安全・衛生への対応や省人化・効率化につながる機械化やDX（デジタルトランスフォーメーション）化の促進、SDGsに向けた資材や素材の開発など、テクノロジーを駆使した変化が進んでいる。（江端哲也）