近畿・中国・四国発活躍する企業特集

小売 2020.09.30

 ●ロピアの関西進出でシェア争いさらに激化 コロナ禍で食品スーパー伸長も下期は不透明
 近畿エリアにおいては、神奈川県を中心に東京都・千葉県・埼玉県で51店舗(2020年7月現在)を展開しているロピアの関西進出が注目を集めている。
 高齢化や人口減少による市場縮小が進む中、ドラッグストアやディスカウントストア、コンビニエンスストアなど業態の垣根を越えた競合激化に加えて、店舗形態の多様化やネット通販の拡大など、食品スーパーを取り巻く環境は厳しさを増していたところに、さらに追い打ちをかけるロピアの関西進出で市場に衝撃が走っている。
 精肉部門や惣菜部門に強みを持ち、関東圏で成長を続ける同社(20年2月期年商1595億円)は、31年までにグループ売上げ1兆円を目標に掲げている。9月末、大阪府寝屋川市に第1号店、10月末、兵庫県尼崎市に第2号店、11月末、大阪市鶴見区に第3号店を出店する予定だ。いずれもホームセンターの島忠の中に居抜き出店する。年明けには大阪市西成区津守、大阪府堺市で出店を計画しており、5店舗以外にもさらに物件開発を進めているもようだ。関係筋によるとドミナント化を計画している同社は、近畿エリアで50店舗・売上高3000億円を目標に早期達成を目指しているとのこと。また、多店舗化に向けて、近畿エリアの市場を熟知した人材の確保にも力を入れている。