「野菜にマヨネーズ」は理にかなっている マヨネーズと一緒 に緑黄色野菜を食べると、β-カロテンの吸収が4.2倍に高まるとの研究結果が日本栄養・食糧学会で発表された。植物油と一緒に食べれば、緑黄色野菜単独で食べる場合よりもβ-カロテンの 吸収は高まるが、…続きを読む
しょうちゅうは薄めて飲むため経済的で健康的と消費が伸びた しょうちゅうの主成分のアルコールや微量な高級アルコール分は、かるい甘味を示すために、水割、お湯割(その他好みの飲みもの)でうすめたスタイルで主に消費され、経済的で、健康的と消費が伸長し、清酒を超…続きを読む
肉を焼いて食べる習慣が広がったのは高度成長期以降 明治の文明開化は、食にも大きな変化を遂げさせたが、「牛鍋」が代表する食肉革命は肉を「煮て食する」「炒めて食する」「揚げて食する」文化を発達させてきた。 これに「焼いて食する」の習慣を持ち込んだのが焼肉の…続きを読む
とくに神聖な鳥だった鶏 弥生時代の日本人は農耕文化が定着し始めたため、家畜の肉を食べる習慣は広がらず、これらの肉は食べるものではないとの観念をもっていた。なかでも鶏は神聖な鳥として、肉や卵は食されておらず、以降明治まで鶏については文献にほとんどでてこな…続きを読む
王冠栓のものが「サイダー」、玉栓のものが「ラムネ」 わが国における清涼飲料水の登場は、1853年(嘉永6年)に ペリー来航とともにもたらされた。同年7月8日浦賀に“黒船” が入港、艦に積まれていたレモ ネードが日本に持ち込まれたことがその始まりである。…続きを読む
噛み応えに特長のあるフランスパンは劣化が早いのが難点 わが国でもっともポピュラーな欧風直焼きパンである。砂糖や油脂等の副材料を含まないために小麦粉と発酵生成物が基調の風味、バリバリとしたクラスト(表皮)の食感、そして噛み応えのあるクラム(中身)の食感が…続きを読む
一時代を築いた画期的な食品、インスタントラーメン 1958(昭和33)年8月、サンシー殖産(同年12月日清食品へ商号変更・安藤百福社長)が、「チキンラーメン」を発売。これは、めんに味をつけ、蒸してから油熱で乾燥させた画期的なもので、爆発的な売れ行きをみ…続きを読む
多様な価値観にあわせ進化するドレッシング ドレッシングではマヨネーズとは比較にならない程多種類のアイテムが店頭に立ち並ぶ。タイプ別には、キユーピーが「深煎りごまドレッシング」を2000 年に発売して以来、胡麻ドレッシングが市場をけん引し、醤油・胡麻・青…続きを読む
製油技術そのものは3〜4世紀には日本に伝わっていた わが国における灯明油の起源はいろいろな説があり、定かでないが、3世紀の神功皇后の頃に大陸から搾油の道具が伝わり、4世紀には摂津住吉明神の神事 の際に地元の遠里小野村において榛実(はしばみ)という木の実…続きを読む
誰もが価値を見出しやすい食べ物だった豆腐 豆腐は日本人では誰しもが価値を見いだせる商品で、付加価値が高く商売の行いやすい商品で、需要背景の米飯食の減少にも関わらず伝統食品のなかでは減少が少なく購入金額の低下は見られるものの購入数量は回復傾向で、迎えつつ…続きを読む
なかなか需要がなかった黎明期の国産バター 民間でのバターづくりは、明治初期に乳牛飼養が始まると同時に余乳処分が簡単にできることから、いちはやくとりあげられた。しかし練乳にくらべ貯蔵性が劣り、親しみやすい甘味にも欠け、育児や病人食としての利用も進んでいな…続きを読む
スパイスとしてのパプリカ パプリカ [Paprika、日本名・甘唐辛子、主産地・ハンガリー、スペイン、フランス] 多くのスパイスが産地よりホールの形で船積みされ、加工されているが、産地で粉末に加工されてくる数少ない商品の一つ。 パプリカは着色の特性と風…続きを読む
徳川慶喜はシュークリームを食べていた? 洋菓子の歴史は南蛮菓子としてカステラなどが渡来した安土桃山時代にさかのぼると思われるが、いわゆる洋生菓子といわれるものが登場するのは江戸時 代末期である。横浜でホテルと洋菓子店を開いていたサミュエル・ピエールとい…続きを読む
戦後、アジアからの引揚者の要望によって普及し始めたビーフン 戦後の食糧難が一段落した1950(昭和25)年、高村健民氏(ケンミン食品創業者)が神戸で、 アジア各国でビーフンの味を憶えて引き揚げてきた人々の間で 「もう一度ビーフンを食べたい」という要望が…続きを読む
急激にブームが起きた。パインアップル缶詰の製造 パインアップル缶詰は、日清戦争後に日本の領有となった台湾で1902(明治35)年から製造が開始された。その後、ハワイからの種苗導入を契機にして、台湾でのパインアップル産業の基盤が確立、缶詰の増産体制が整っ…続きを読む
古くから重要な野菜だったなす 【起源】インド東部原産で、有史以前から栽培されていた。わが国では、『延喜式』にはすでに漬物加工についての記述がみられる。古くから重要な野菜とされており、各地に多くの在来品種がある。これらを分けると、色からは紫黒色・青茄・白…続きを読む
すいとんの弾力の正体はグルテニン 日本の小麦粉は無漂白で、淡いクリーム色である。色はカロチノイド系色素によるが、貯蔵中に酸化されてやや淡くなる。デュラム・セモリナには色素が多い。通常の小麦粉は直径150μm以下で、大粒と小粒があり、約半分は35μmより…続きを読む
日本の焼酎は、はるか彼方の国から原型が伝わった? 蒸溜によって香料をとる技術は、紀元前3000年メソポタミアに存在していたといわれるが、 醸造酒を蒸溜してアルコールをとり、飲料に供するようになったのは、西洋でも16世紀末以降と考えられている。中国では1…続きを読む
供え物に用いられることが多い、和菓子の原点「団子」 縄文時代、まだ稲作が充分でなかった頃に一番身近だった椚 (くぬぎ)や楢(なら)の実はアクが強いためそのまま食用にすることはできなかった。そこで粉にして水にさらしアクを抜いてから、粥状や団子状にして加熱…続きを読む
誕生から70年で凄まじい成長を遂げたベビーフード ベビーフードは、1921(大正10)年、米国のレストランの主人が、自家用にピューレ状の缶詰食品を作り、これをクラップ社が限定地域ながら商業的販売 したことにより始まる。7年後の1928(昭和3)年、ガー…続きを読む
マッシュルームの缶詰、原料の多くは中国から マッシュルーム缶詰は、ホワイト種やブラウン種の原料を使用する。わが国製品は国内栽培生鮮品および輸入塩蔵品を水戻しした原料を使っているほか、リパック品がある。製品スタイルには、ホール(直径の1/2 以下の長さの…続きを読む
独特の売り方が「ハイボール」の名前の由来 (ウイスキーを割る際に)水の代わりに炭酸水を用いたものがハイボールである。昔、アメリカの鉄道では駅で乗客にソーダ水のような飲料をサービスし、各駅ではその有無を風船(ハイボール)を上げて遠くからわかるようにしたの…続きを読む
明治時代には違う名前で知られていた「ハンバーグ」 明治時代、洋食店に「ジャーマンステーキ」「ミンチボール」が登場。家庭料理になったのは1950年ごろから。 (日本食糧新聞社『早わかり 食の歴史書HandBook』より)
白玉の材料となる白玉粉は米粉の一種 白玉粉 糖精白米を水洗十分吸水させ加水しながら磨砕し、細かいふるいを通し、十分さらしたのち圧搾脫水火力乾燥して製品としたもので、粉というよりはでんぷんに近い。白玉粉は、寒中に乳液を水さらししたことから「寒ざらし粉」と…続きを読む
低GI食品として注目されるパスタ 日本のみならず世界各国ともパスタの消費量は堅調である。パスタがもたらす効用として、「地中海式ダイエット」という言葉は内外を問わず1980年後半に定着した。 また一方で激しいスポーツを行う前には、体内にグリコーゲンとして…続きを読む
パリ万博に出品された日本製ハム 食肉加工のルーツは、有史以前からの食肉保存方法に行き着く。わが国でも、捕獲した獣畜の肉を焼き、乾かし、塩漬し、くん煙するなどにより、一度に 食べきれない肉を保存していたが、現在のような形でハム・ソーセージが出現したのは徳…続きを読む
日本式の洋食に大活躍のパン粉、源はドイツ料理にあり パン粉とはパンを焼き上げ粉砕して、篩(ふるい)にかけて粒子を整えたものを言う。 原料は小麦粉、イースト、食塩、糖類、油脂、イーストフード、色素、添加物等が使われる。 用途はトンカツ、コロッケ、エビフラ…続きを読む
紀元前1700年には存在していた「ビアホール」 ビールの誕生は紀元前4000年頃という説や紀元前8000年〜4000年という説があるほど、ビールは古くから人々に親しまれてきた。 人類最初の文明はメソポタミアに起こったシュメール文明といわれるが、そこでは…続きを読む
定義することが難しい「はちみつ」 はちみつとは、ミツバチが植物の花蜜を集め、蜂の巣のなかに貯え熟成されたものを、人間が採集した糖液であるが、この表現だけでは、かならずしもはちみつの概念をはっきり説明したことにはならない。はちみつの定義については、今まで…続きを読む
名店のカレーうどんは、スターになるために生まれた (株)古奈屋代表取締役の戸川貞一氏が、東京の巣鴨で「古奈屋」を始めたのは 1983年のこと。 元芸能プロダクション社長の戸川氏は、オープン当初から「全国に通用するスターが1人いればプロダクションは有名に…続きを読む
コーヒー飲料のなかでは、ミルクがたっぷり入っているものが「カフェオレ」 コーヒー飲料は1950年代の後期にすでに、缶入りの製品が局部的に流通していたといわれているが、本格的に市場が浸透し始めた契機は、UCC上島珈琲 が1969年に製造した日本初の「ミル…続きを読む